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関心という愛が溢れる社会を目指して。新たな挑戦のご報告。

クラウドファンディング終了から約2カ月。400名を超えるたくさんの人に応援をしていただいて、最後は1日で130万円以上を支援いただくという怒涛の追い上げで達成。

まるで学園祭のフィナーレのようなそんな青春感や疾走感を感じながら、達成した夜は藤田と話し、心おきなく眠りについたのを覚えている。

そんな非日常的な期間も、終わればすぐに日常に戻り、早速トライアルを決めてくれた学校3校でプログラムを実施するために準備に明け暮れていた。

全部で20時間ほどのプログラム、気が付けばワークブックは100ページを越していた。当初トライアルでは刷る予定のなかったワークブックだが、ある学校のご厚意で、その学校の生徒分の印刷を発注してくれた。

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作ったワークブックが形になって届くとなんだか感慨深い気持ちになって、周りにいたボーダレスのメンバーに自慢し回っていた。

そしてトライアルも課題は色々生まれながらも順調に進んでいる。何より自分たちが作ったワークブックを手に、社会問題がどうすれば解決されるのか真剣にディスカッションする生徒の姿は、本当にこのプログラムを作って良かったと思わせてくれた。

中には主体的にミッションを提供してくれている企業に連絡をして(そのコースは農業の分野)、農家さんのもとに16名ほどの生徒が訪問することになったらしい。生徒の力に驚くとともに、そんな生徒の声を受け止めてくれる起業家たちには感謝でしかない。

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一見順調に見える事業だが、油断はできない状況である。学校教育の特性上、うちのような長期プログラムを取り入れるには前年度からスケジュールを抑える必要がある。また予算もしかりで、突然お願いしてもプログラムに予算を捻出することが難しい。

今年トライアルを実施できそうなのは、4校。トライアルのため費用も満額いただけないケースもある。さらに追い打ちをかけるのがコロナだ。前例のない事態に先生たちは対応に追われているし、授業時間も削られてしまっている。

当初の予定は夏休みにはスタディツアーをなんてことも考えていたが、コロナの状況を見るとそれも難しそうだ。何か打開策をしないと、せっかく支援してもらった資金も時間が経つにつれ、なくなっていってしまう。これから事業をどう動かしていくのか。

僕はとある決心をした。それはTomoshi Bitoとしても新たな挑戦。今回はそんな挑戦を前に思いを共有したくて記事を書いている。

結論からいうと、Tomoshi Bitoは今取り組んでいる教育プログラムに加え、新たに「社会派クリエイター・インフルエンサーの育成・マネジメント事業」を開始する。

その名も社会派クリエイター・インフルエンサー事務所「RICE」だ。社会的日本の日常に社会的発信を根付かせる。そんなビジョンを掲げてこの名前を命名した。

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ここに至ったのは理由は一つではない。いくつかの複合的な理由でいきついたものだ。もちろんその中には、前述した現状のレベルでは学校教育だけではキャッシュを保つことが難しいというネガティブな理由もあった。

またSNSをメインに活動する業態のため資金の元でも必要がないなど、テクニカルな部分も存在する。だけど決して理由はそれだけではない。

もっとも強い想いとしてあるのが、今この瞬間の社会に対しても何か働きかけたいという気持ちだ。先日の都知事選。投票率は55%と、前回の59.73%から下がる結果となった。無関心でいることができても無関係ではいられない。それでも政治や社会に興味を持てない時代だ。

日本では社会問題に関わる人の数が世界的に見ても少ない。その要因は一つではなく歴史的背景、文化的背景など様々なものが複合的に合わさっていると思うが、その解決策の根幹にあるものは教育だと思っている。

社会を作るのは人だ。そしてその人を作るのは教育だ。教育が変われば社会も変わっていく。だから教育へのアプローチは絶対に必要だ。これからもここは時間をかけながらコツコツと働きかけていきたいと思う。

ただ、教育はやはり未来への投資、種植えという要素が強いのも事実だ。今この瞬間を変えるために僕は何ができるだろうか。

そんなことに想いを巡らせる中で、今回の社会派クリエイター・インフルエンサーの育成・マネジメント事業の構想が浮かんできた。

今回の事業は端的にいうと、社会的な発信に取り組むクリエイターやインフルエンサーを増やせば増やすほど、また影響力を持てば持つほど、無関心を打ち破ることができるのではないかという考えだ。

もともと僕は「意見を持つ人を増やしたい」と、ニュース配信アプリ「どっち?」というアプリ事業に取り組んでいた。その時は、毎日山のようにニュースメディアの記事に目を通し、日々色々な社会で起こっていることと向き合っていた。

しかし社会的な情報をインプットするのは、凄く体力のいることで、精神的にも少し疲れてしまう。気が重くなってしまうことも多々あった。そんな気持ちの反動からか、アプリ事業を停止した後はメディアでの積極的な情報収集やSNSでの意見発信と距離を置いてしまっていた。

そんな自分に考えるキッカケをくれたのは、まさに社会派のクリエイター、インフルエンサーの存在だった。特に印象に強く残っているのは、ウーマンラッシュアワー村本さんのこのnote。

またせやろがいおじさんの伊藤詩織さんが受けたとされる性被害を取り上げたこの動画。

正直尊敬の気持ちと、悔しい気持ちが溢れた。二人ともめちゃくちゃ社会問題に向き合っていて。苦しい気持ちもあるだろうに、それでも必死に声を上げている姿を見て、ほんまにお前これでええんか?もっとやれることあるんちゃうんか?って、そんな声が心に響いていた。

もともとは自分もこうした社会の不条理に日々向き合い、声を上げていたはずが、情報をとることをやめたことをきっかけに自分の心の中に無関心が育まれていたことに気が付ついた。そうか、無関心も関心と同じで、育まれるものなんだって。

社会問題解決に当事者意識を持つ人を増やしたい。そう思い、Tomoshi Bitoを創業して1年半。事業プランを考えていた時、僕は社会問題に対しての関心を「関心」「無関心」の二元論で落とし込んでいた。

だけど本当はそうではない。どんなに何か特定の社会問題に関心を持っていても、違う分野の問題には関心を持っていない人もいる。情報収集を止めた自分のように、関心が失われていくケースも存在する。「関心を持ち続ける」という視点の必要性を、ここにきて強く感じることができた。

そして「関心を持ち続けること」に必要なのは、「知り続けること」「考えること」「自分の意見を発信すること」。知ることをやめれば、考えることをやめれば、少しずつ人は無関心に近づいていく。

情報過多すぎるこの時代。もともとインターネットがなかった時代は人は情報に飢えていたんだと思う。だからこそ新聞など一覧性のある媒体でいろんな情報を取得していた。インターネットの普及によって誰もが自由に情報にアクセスできるようになった。

しかしそれは人が情報を選択する時代の始まりでもあった。これまでメディアは発信さえすれば人々は情報をキャッチしてくれていたかもしれない。だけどそれではもう伝えるべき情報が伝わらない時代だ。そこを乗り越えなければ、社会を覆う無関心に勝つことはできない。

社会問題解決に誰もが当事者意識を持てる社会を、僕は本気で作りたいと思っている。なぜ社会問題に関心を持つ必要があるのか?と聞かれることもしばしある。確かに知ることは苦しいことでもあるし、知らない方が幸せに生きていけると思う人もいるだろう。

だけどそこには無意識なプリビレッジ(特権意識)が存在すると思う。社会問題に関心を持たなくていいと思うのは、それだけ恵まれている環境にいるということだ。(もしくは社会問題が日常になり過ぎて自分が置かれている状況を正しく認識できないかのどちらか。)

視点を少し変えれば、社会の構造で苦しんでいる人がいっぱいいる、その一票で傷ついている人がいっぱいいる。一部の人が多数派の幸せのために犠牲になるのは民主主義なのか?平和な社会なのか?僕はそう思えない。

「愛の反対は無関心」。そんな言葉がある。だとすれば関心は愛なのかもしれない。僕は愛の溢れる、温かい社会の方がいいと思うから、そのためにできることがあるなら全てやっていきたい。そんな想いで今回の新しい挑戦を始めることにした。

これからはボトムアップを狙う教育事業と、今の社会に無関心を打ち破ってく社会派クリエイター・インフルエンサー事業の2軸で展開していくつもりだ。

全ては「誰もが社会問題解決に当事者意識を持てる社会」の実現のため。これが最速の道だと信じている。また僕らの歩みに共感してくれる人は応援をしてもらえると有難い。

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実は早速多くの人の力を借りたいプロジェクトを始めようとしている。それはRICEの一つ目のプロジェクトで、「社会にとって良い消費選択を広げていくインフルエンサープラットフォーム」の立ち上げだ。

今社会ではSDGs、ソーシャルビジネス、クラウドファンディングなど、社会課題解決に関わる取り組みがより身近なものへと変わりつつある。

ソーシャルグッドな商品・サービスは増える一方で、知られなければそれも意味のないものとなってしまう。商品を作ることはゴールではなく、その商品を手に取ってもらい、使い続けてもらうこと。

社会にとって本当に良い商品・サービスが認知されないことは、世の中にとっても大きな損失だと、僕は思う。

そんな課題を解決するために、社会課題への共感性の高いマイクロインフルエンサーやインフルエンサーで力を合わせ、ソーシャルグッドな消費選択を広げていくことはできないかと考えた。

フォロワーが1,000人以上いる人は基本的に誰でも登録ができ、ノルマや強制などがなく、「とりあえず登録だけでも」ができる仕組みとなっている。

応援したいと思ってくれる人はリリース記事があるので、是非ここから登録をしてほしい。

またもう一つ。これからYouTubeなどで社会的な発信に取り組む(まさにせやろがいおじさんのような)社会派クリエイターを増やす活動もできればと考えている。

そんな中で、そもそも自分がやったことない中で育成することなんてできないと思い、自分も発信活動を始めている。

TikTokを中心にYouTube、Instagramでもアーカイブをとっているので、チャンネル登録、フォローをいただけるととても有難い。登録者が増えていけば、大きな企画も狙って打っていきたいと思っている。

ひとまずここまでが新たな挑戦に向けての報告。ここまで目を通してくださった方に感謝。

廣瀬

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