西芳 友里 -詩-

詩作や絵など。心地よく暮らすことなど。 詩集「ことまもり いろまもり」2021年8月発…

西芳 友里 -詩-

詩作や絵など。心地よく暮らすことなど。 詩集「ことまもり いろまもり」2021年8月発刊 https://peraichi.com/landing_pages/view/yurisaiho

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新作詩集のお知らせと文学フリマ東京に初参加

2作目詩集「夢番人は水の中」が、 3月に出来上がっていたのですが、こちらのnote で お知らせしていませんでした💦 少し不思議な世界に触れる10篇の詩を まとめた詩集です。 和紙を使った手製本。 手触りも含め世界観を楽しんでいただけたら 嬉しいです。 新作は現在2店舗で,お取り扱い頂いています。 国立市にある「書肆 海と夕焼」さん 谷保駅のレトロな商店街にある穏やかでやさしい 雰囲気の本屋さん。 「小鳥書房」と「書肆 海と夕焼」の二つの本屋さんが一緒に入っています。

    • 詩を書くことは「杭を打つこと」

      詩集をzineで、作りました。 いくつかの本屋さんでもお取り扱い 頂いています。 お家時間が増えた2020年から詩を書きはじめて、 その中から13遍の詩をまとめた詩集。 紙選び フォント 製本の方法・・・失敗しながらも試行錯誤、 それもまた、楽しい時間でした。 1冊づつ手製本、 挿絵も少しいれています。 お散歩しながらゆっくり過ごせる街の のどかな本屋さんに 置いてもらえたら嬉しいな と思っていたら、 まさにそんな本屋さんに 置いていただけることになりました。

      • 「ことまもり いろまもり」 -詩-

        ことば に まもられ くらしています のどかに笑うような ことばに 誰かの かろやかな 詩のことばに 幼い日の 自分のまっすぐなことばに いろ に まもられ くらしています やわらかな 奇跡みたいな ことりの いろに 新芽の みずみずしい そのいろに  深く あたたかな 目のいろに ことまもり いろまもり きょうも  ことば と いろ にまもられて

        • 「観覧車に乗った牛」 -詩-

          牛が のそのそやってきて 大きな観覧車の ゴンドラに乗り込む  ゴンドラが ゆっくり上昇すると 牛は 窓に鼻を ピタッとつけて 目を パチパチさせながら 外を眺めた 空がぐんと 近くなり 鳥と 目が合う 草原は 遠く広がり いも虫は 見えなくなった そして ついに 牛は はじめて 空と真正面で 向かい合う すべて 見透かされているような 圧倒的な 青さ と 強さ 牛の小さな目は くるりと ひと回り大きくなって よだれも 引っ込んでしまった てっぺんに着くと 草

        新作詩集のお知らせと文学フリマ東京に初参加

          「言葉」 -詩-

          「言葉」は 見かけ以上 その音の中に 真実が いくつも いくつも 「言葉」は 意味を伝える だけでなく 「言葉」は 届ける その 細胞に 意識に いくつも いくつも 「言葉」は 創造する あの 森に 風に いくつも いくつも 「言葉」は ひっそりと こだまし 真実を伝える だから 目を閉じて 耳を塞いで 「言葉」を聞こう その瞬間 無数の光が いくつも いくつも 響き合う

          「言葉」 -詩-

          「青いスカート」 -詩-

          青いスカートで ここに立つ まっすぐな 風がふく すべきことは すべて覚えていたはずなのに その青に  すべて 溶けて 消えた ラピスラズリの 青色で描いた あの 美しい絵は この記憶をもって 人々の心を震わせる あぁ いつか その記憶を 鮮やかに染み込ませ あの地に立つ日を そっと夢見る

          「青いスカート」 -詩-

          「水への嫉妬」 -詩-

          音の心地よさに はっとする 水の流れるその音に 透明さに はっとする 湧き水の美しさに 何より羨ましいのは 山を 街を 流れ 川に 海に 形を変えても 何にも惑わされず 水であり続けるその強さ 手に掬い取られ 鍋に入れられ 形を変えても 誰にも媚びす 水であり続ける美しさ 不意に降る雨に 私は羨望の眼差しを ぐっと向ける そして 清らかな気持ちで嫉妬する

          「水への嫉妬」 -詩-