慢性腰痛に対する神経ブロックの役割

慢性腰痛に対して行われるブロックに腰部硬膜外ブロックや仙骨硬膜外ブロックがあります。

腰部硬膜外ブロックは腰椎の3番目と4番目、または4番目と5番目の椎体に間の硬膜外腔に局所麻酔薬とそれにステロイドを添加して入れるやり方です。仙骨硬膜外ブロックは、仙骨裂孔から局所麻酔薬とステロイドを場合によって入れるブロックです。腰部硬膜外ブロックは、ワーファリンやバイアスピリン、クロピドグレルなどを内服されている場合は出血傾向が懸念され行うことができませんが、仙骨硬膜外ブロックは行うことができる場合があります。

腰痛でペインクリニックへ行くとこのブロックを勧められることが多いですが、すべての腰痛に効くわけではありません。

慢性腰痛では、急性腰痛に比較してブロック注射は効きにくいとされています。比較的効きやすいと考えられるのは、慢性的症状に急に痛みが強くなったような急性症状が併存している場合です。痛みが鋭い場合や突然歩けなくなった場合などです。

逆に効きづらいのは、ずっと前から変わらない腰痛、QOLの低下はなく歩いたりジムで運動はできるが、重い鈍い痛みがある場合です。この場合、注射に関していえばトリガーポイント注射の方が効く可能性があります。

ペインクリニックではブロック注射が大きな診療の柱なので、多くの患者にこの方法を勧めますが、効果が出るのは限られた場合です。繰り返し行うことで徐々に効いてくる場合もありますが、その目安として10回施行してみて判断されることをおすすめします。

漫然と続けられても効果が表れるとは限りませんので、その場合はリハビリテーション、運動療法、温熱、栄養療法、心理的アプローチなどほかの手段も行っていきましょう。

痛みがある場合、よりビタミンC、ビタミンB群などのビタミンやミネラル不足が考えられるため、より野菜を多めにとることや、筋肉をつけるためにたんぱく摂取すること、ストレス状態にあるためステロイドホルモンなどのホルモン産生のためにも十分な脂質をとることも必要になってきますので栄養についてより気を付けていくことは重要になります。

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医師歴26年です。専門分野はペインクリニックですが、漢方、分子栄養学、アンチエイジング、統合医療などに興味があります。娘のカナダ留学の記事もあります。
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