見出し画像

「音読」が、夢をかなえる力になる

人と動物は、一番何が違うかというと、脳の大きさなんだそうです。
動物に比べると、人の脳の容量が大きい。

例えば「言葉をつかう」というのは、地球上で人間だけが持っている能力ですが、そこには、脳の中でも、言語やコミュニケーション能力を司る前頭葉の働きがあります。

言葉をあやつりコミュニケーションをとる人間は、動物よりも、その前頭葉が発達しているというわけですね。

両手を、おでこに当ててみてた、そのあたりにあるのが、前頭葉という部位です。


こちらの児童書を読みました。一大ブームとなった、あの脳トレの先生、川島隆太先生による本です。


やりたいこと、がまんしなくちゃなこと、想像すること。

川島先生は、こうした人間の機能や感情、行動には、脳の中でも前頭前野(つまり前頭葉)が働いていると言います。

この部位が、人の気持ちを想像したり、意志を持ったり、計画・推測したりするのを支えている。

そして、夢を持ち、そこに向かっていくには、周りの人に自分の気持ちを理解してもらうことや、誰かと協力しあったり、また、未来を予測して計画を立てて行動することが必要です。

たった一人で夢を叶えるのではなく、私たちはみんなに協力してもらいながら、自分の夢を叶えていく。それが自己実現の一番の近道ですよね。

そのとき、我こそは!と先を急ぎ、相手の気持ちを踏みにじったり、傍若無人になってしまったりしたら?

その人の行動や言葉の意図を想像できなかったり、自分だけが良ければいいという思考に陥ってしまったら?

つまり、夢を実現するには、人との関わりに欠かせないコミュニケーション能力をつかさどる、前頭前野をきたえることが必要不可欠。

本著では、どんな学習ケースだと脳が活性化するのか、さまざまな研究データとともに子どもにもわかりやすく解説されており、新鮮な驚きと腑に落ちる理解を得ました。

読み書きはもちろんですが、先生は中でも「音読」を推しています。

研究結果としても、音読することで、前頭前野がめっちゃ活性化しているデータが提示されており、個人的には小学生がやたら音読させられている理由が、やっとわかってスッキリしました。

こちらの大人向け記事にも

「音読は大脳の70%以上の神経細胞が働く、脳のトレーニングに最適な方法の1つと言える」

と述べられており、大人にも音読は有効! という指摘に超高齢社会まっしぐらの日本にとっての希望をみました。

https://www.hj.sanno.ac.jp/cp/feature/201911/08-02.html


読書が苦手な子供も、今の時代、たくさんいると思うんですよね。


そして私は、読書は苦手でもいい、と思っています。

私自身、子どもの頃は、本より「まんが日本史」「まんがナイチンゲール」とかでしたし。無理やり本よめ!と言われるよりは、自分で「私はこれが苦手だ」とわかっている方がいい。

でも、だから苦手さんには、音読がおすすめ、とは言ってあげたいですね。

個人的には、目で読むより、声に出して読む方が、楽だと感じるからです。

黙読の難しさって、集中力が途切れたり、意味がわからんくなって、物語の内容が理解できなかったりすることもあるからなんだろうと思います。

でも音読するとね、文字情報以外に、自分の声も入ってきますから、小さな脳みそにとっては処理も大変。

私には、その分「理解は後回しでいいな」と感じられる利点も、音読にはあるような気がするのです。

意味ではなく、体で言葉を覚えていく、というか。
体、つまり、語感や音、リズム。
文章を読んで理解するのが難しければ、振動で体になじませていけばいい。

読書苦手さんは、短くてもいいから、意味なんかわからなくていいから、文章を声に出して読んでみたらいいんじゃないか、と、脳科学者のデータを利用する形ですが、私はそんなふうに感じます。

さらに、その「声」を誰かが聞いてくれている、という環境だったら、さらにいいですよね。お父さんやお母さんが聞いてくれる、友達や先生が聞いてくれる。モチベーションにもなるし、何より嬉しい。


ちなみに、今日はこちらのイベントにお手伝いで参加しました。


空に近い、山の中での朗読会。ピアノの伴奏もあったりして、一緒に歌ったり、朗読聴いたり。まだ文字が読めない子どもたちも、音や声に合わせて体を揺らしているのをみて勝手に癒されていたのですが、

この本を読んだ後だったので、同時に「これ、どんだけ脳にいいんだろ!!」と感激しました。

声で聞く、読んでみる。

それが、知識ではなく、心を育てる。

画像1

地元っこには夏休みなどぜひこの朗読体験をしてもらえたらと思いますし、

近くなれけば、お気に入りの本を家族で声に出して読んでみる時間、作ってみたらいいんじゃないかと思います。

教育的実践、ということよりも、です。

ただ、家族で、声に出して、読み合う。

それって、すごく豊かな時間だなと感じます。どっかの誰かの情報を追いかけるより、自分や家族の声をきく。話を理解しようと耳を傾ける。

自分が豊かになる、それをきっと、前頭前野の活性化というのだと理解した私には、そういう時間を意識的に取るのは今こそ、とても大切な気がしているのです。



○○○○○○○

「こども表現の教室」よりお知らせ

夏休みは読書感想文講座、開催しています!愛媛県新居浜市界隈のお子さんはぜひ対面でお会いしましょう♪

オンライン&マンツーマンでも開催しています。詳しくはこちら。

感想文は、一緒に楽しく書き上げよう〜!お会いできるのを楽しみにしています。お申込みはお早めにどうぞ。



この記事が参加している募集

読書感想文

アウトドアをたのしむ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?