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「ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語」

2020.6.20 鑑賞。

ラブコメとはちがうなーと思うのだけど、久々に映画館で見たこの作品、とても素敵ですごく好きだったので、記録に残します。

子どものときに読んだ若草物語のうっすらとした記憶と重ねながら見ました。
四人姉妹がもめたりあそんだり話したりして成長していって、最後一番おとなしい妹が死んじゃうんだよなーという記憶しかほぼなかったので、こんなふうに、女性の生き方を軸にした話だとまったく思わず、そこに気づいたときには、共感の嵐で胸がいっぱいになりました。グレタガーウィグ、本当に天才!

話の中心になる、マーチ家4人姉妹は価値観も性格もみんなばらばら。

主人公の次女ジョーは作家志望で男勝りだけど人一倍家族想い。しっかり者の長女メグは常識人でロマンチスト、内気で繊細な三女ベスは心優しくピアノが上手。人懐っこく頑固な末っ子エイミーはリアリストなようで傷つきやすい。

一人ひとりの価値観は、女の人ならみんなちょっとずつ持っていて、そのグラデーションがこの4人姉妹に表れてるのではと思いました。

わたしはジョーとメグにとくに共感しましたが、要素としてベスもエイミーも心の中にはあるのかなと。

そして、考え方は十人十色でどの考え方も間違いはないし、優劣はなくて、結局自分自身がその考え方、生き方を納得して受け入れていて、幸せと思えるかどうかがきっと問題なんじゃないかなと。

でも時には自分の気持ちがわからなくなったり、それが本当に必要なものなのか、そして自分の努力や犠牲が意味があるのかわからなくなることもある、そういったことが映画を通じて描かれていて、考えさせられました。

一番わたしが印象に残ったのは、ジョーがおかあさんに屋根裏部屋で自分の本心を漏らすシーン。

自分のやりたいことをやっていて自分の人生を作っているのに、でもすごく孤独を感じる。

そういったことばを漏らすジョーに、すごく感情移入しました。
自分の仕事や価値観を大切にしたい、でもひとりはさみしいし、それだけだと満ちたりない。そんな気持ちはほんとにわかるなーと思います。

あともう一つ心に残ったのは、メグの結婚式の日に、ジョーが「結婚なんてしなくていいのに、メグは女優になって自由に生きるべきなのに、やめてもいいよ?」と話すシーン。

メグは本当に美しいドレス姿で、凛々しく「結婚したいの、それがわたしがしたいこと」と答えます。
メグの強さがすごく伝わってくるシーンで、すごく好きでした。

わたしも二人姉妹だから思うけど、姉妹ってすごく特別な関係なんじゃないかなって思います。

親友みたいであり、時にはライバルになったり、あこがれになったり。けんかをすることもあるけど、なにかあれば結託して頑張ったり、励まし合ったり、背中を押したり。

若草物語をみて、そんな姉妹の関係性も考えさせられたりして、姉妹って、そして家族って本当にいいなーて思いました。

わたしはまだ自分らしい人生は見えてないところはたくさんあるけど、悩んだときにまた振り返ってこの作品をみて、自分らしく生きることを前向きに思えたらいいなと思いました。

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