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「選んで待って、一番いい波に乗れ」【オーストラリア・ゴールドコースト】

一歩足を踏み入れた時に「少し冷たい」と感じた海の水は、慣れたらもうそうでもなくなっていた。

いや、冷たいとか、暑いとか、なんかそういうことはもうどうでもよくなっていたのだ。

とにかくそこは気持ちがよかった。

右も左もどこまでも続く白い砂浜。前からは押し寄せる海。背景にはきらびやかなビル群。歩くと「きゅっ」という音を立てる砂浜。ウェットスーツに、まだ少し残るその砂。透明な海水。時は満潮。やっぱり押し寄せる波。

「波を選んで、待って、そして少し自分の体を押して、さぁ乗れ」

サーフィンというものを、私はこれまでの人生で、一度もしたことがなかった。なぜだろう? する機会は、たくさんあったはずなのに。

今回の旅は、やりたいと思ったことは、これまで以上にやろうと思っていた(いや前回も相当やったんだけど)。

海沿いの街に2週間滞在した。シュノーケリング、ダイビング、サーフィン。あ、スカイダイビングを忘れていた。でも、そんな一気に多くはできない(疲れる)。

ボディボードを、昔少しかじったことがあった。それと、体幹的な意味のヨガを組み合わせたら、なんとなくできるんじゃないか、と甘く見ていた。

……めっちゃむずい。いやこれ、全然立てん。

いち、にの、さんで、ボードの上に立ってね、と言われても、くううできない。悔しかった。

でも私は自分の範囲外のことに対してはおそらく諦めが良いらしく、「うんそうか」と思って陸に戻る。


サーフィンが上手い人は、ほんとにすごいな、と思った。少しかじってみると、上手い人たちと自分との距離感や、そこにたどり着くまでの時間に思いを馳せることができるようになるから、「やってみる」ことは嫌いじゃない。

それにしても、「波を選んで、待って、一番いいタイミングで、乗る」。

「なんか、人生と一緒じゃないか」と、悔し紛れに思ってみたりした。

またどこかで、チャンスがあったら、もう一度波に乗るために、サーフボードを持って海に出てみよう。


いつも遊びにきてくださって、ありがとうございます。サポート、とても励まされます。