ノルウェー7days53

こんなに、ノルウェーを好きになる日が来るなんて、知らなかった。

ノルウェーを旅する、と決めた時、「でも、全然イメージが湧かないな」と思っていた。正直。

北欧の、いちばん端っこの国。西寄りで、北極圏があって、きっとオーロラが見られる場所。私が世界一周の途中で、ヨーロッパを旅していた時、つまり最初にノルウェーを訪れる機会があった時は、夏だった。から、今行ってもオーロラは見られないけれど、フィヨルドが美しいんだろうな、と考えた。

でも、たしか、どうしてだかは忘れてしまったけれど、3年前のその時は、結局行かなかったんだ。

3年後。つまり、2019年の7月に、一度目のノルウェーに行くことを決めたのは、ノルウェーを愛している人たちに出逢ったからだった。

政府観光局のチェルさん、スカンジナビア航空の井上さん、いつもお世話になっている、旅工房のノルウェー担当の長澤さんに、広報の細田さん。「ノルウェーは、綺麗で。でも、 PRが、あんまりうまくなくてね」。

純粋に、国を愛するひとたちの瞳にある先の風景が、見たくなった。飛びたいな、と思った。飛行機に乗って、まだ一度も足を踏み入れたことがない、深い夏の国の奥へ。

ベルゲンは、かわいい街。「絶対に訪れてね」とチェルさんが言っていた理由が、世界遺産の町並みをゆっくりと歩いている時に、身に染みるようにわかった。なるほど、ここはまるで、映画やおとぎ話の舞台のよう。

フィヨルドは、「妖精が暮らしているの」と、スペインから北の国へ、フィヨルドに魅せられてやってきた女性が言っていた。野生のアザラシやシャチがゆったりと泳ぎ、カモメがその上を悠然と飛んでゆく光景を見ながら、海のはずなのに、水面が静かなフィヨルドを見つめて、「そうだろうな」と納得していた。

日が沈まない白夜に近い、ノルウェーの夏。24時に薄暗くなり、夜中3時にはもう一度明るくなる。不思議な、世界。

海の広いノルウェーは、食事もおいしくて。サーモン、カニ、地産地消の野菜たち、そしてくだもの。あとビールと、クラフトジンは、昨年世界一位を取った銘柄が、ノルウェーのものなんだって。私はノルディックコーヒーがすきだよ。

そのほかにも、予定を詰め込んだりなんかせずに、ゆっくりとノルウェーの空気を感じながら、過ごして。

そして私は、日本に帰国して、この旅を企画したみんなと一緒に、ノルウェー大使館で「ノルウェーの魅力をとにかく伝え合いたいNight」という名前のイベントを実施する。

来てくださった皆さま、ありがとうございます。あんなにたくさんの方が、ノルウェーに興味を持ってくださっていると、知らなかった。

じつは、チケット販売時、初回分はすぐに埋まって、増枠分も一瞬で売り切れてしまったという人気ぶり。ノルウェーの潜在能力(?)の高さを、感じずにはいられなく。

そうそう!この記事以外にも、私ノルウェーの旅レポートを書いていてね。前後編で、夏の旅全行程を書いたので、もしノルウェー旅に興味があるよ、という方は、ぜひ目を通してみてください。

そして次に待つのは、2019年3月実施の「伊佐知美も行くノルウェーの魅力発掘ツアー」。冬の、真っ白な世界へ。映画『アナと雪の女王』の舞台の街だという、ベルゲンへも、もちろん立ち寄りながら。

こんなに、ノルウェーを好きになるなんて、知らなかった。愛を持つ人が、愛を広げてゆく過程。その輪は、こんなにもあたたかく、幸せで、まっすぐきっと未来へと向かっていくのだろうと思わせる。

いつも遊びにきてくださって、ありがとうございます。サポート、とても励まされます。