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ふつうマスタリングするときって自分に霊魂みたいなものを降ろしてからやるじゃないですか?

皆さんもそうだと思うのですが、ふつうマスタリングするときって自分に霊魂みたいなものを降ろしてからやるじゃないですか?今日はそのお話です。

繰り返しますがふつうマスタリングするときって自分に霊魂みたいなものを降ろしてからやるじゃないですか?ふつうは。(2回言った)
ぼくの中では二人いつもお世話になっている「降ろしてくる御方」がいます。

ひとりは、ゴリゴリな見た目の外国人エンジニア(傍にいつもコカ・コーラを携えてる)です。
マスタリングに関しても、いま世の中(インターネットと言い換えてもいい)には玉石混交情報が溢れていて、時にそれは自分を高めてくれるけど、時にブレーキになってしまうことがあります。例えば「イコライジングは+-1.0dB以内で!」とか、「イコライザーはカット方向にだけ!」とか、「コンプレッサーはなるべく使わない!」とか。そんなのは各自のスタイルであり、楽曲によって使いたいものは使いたいし、それがその音楽にとって必要だと思うのであれば自由だと思うのですが、それでもちょっとドキドキしてしまうわけです。

そんなときにコカ・コーラさんを降ろす。すると彼は「自分の耳を信じろ。いいか、つまみの数値を見るなよ。お前が気持ちいいところまでとにかく上げろ」(CVは誰かわからないけどシンコーミュージックのハードロック誌『BURRN!』のインタビューのイメージ)と教えてくれるのです。彼はヒゲが生えていたりいなかったり、スキンヘッドだったりそうでなかったり風貌はその時々だけど、そして口調はぶっきらぼうだけど、大切なことを思い出させてくれます。

もうひとりは、元宝塚のトップスター女優大地真央さんで(大地真央さんはご存命です!大地真央さんの御顔がすごい好きです)。いまご出演されている某テレビコマーシャルで、今野浩喜さんが演じる板前に対して大地真央さん演じる女将さんが投げかける決まり文句「今野!そこに愛はあるんか!?」というのがあり、それを言ってもらうのです。

「そこ(の下げたマキシマイザーのスレッショルド)に(この音楽への)愛はあるんか!?」「そこ(のボーカルに硬さを持たせたイコライザー)に(この音楽への)愛はあるんか!?」

女将さんの一言によって、音楽に対して客観的になり過ぎず、楽曲の向こうにいるリスナーの存在を忘れずに向き合えている、そんな気がするのです。これからも背筋を正して「はいっ女将さん!!」と言い返せるマスタリングをしていきたいとそう心から思っています。愛がいちばん〜。


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