耳コピのコツ、というお話。①
ボクはSNSとかでちょこちょこと遊びと耳の訓練を兼ねて
ギターソロとかを耳コピして弾いてアップしていたりするのですが、
『ところで、耳コピってどうやるの?』という声を頂くことが
少なくない頻度であります。
少しでもお役に立てばと思いこれから数回に分けて耳コピのコツを
まとめていきたいと思います。
耳コピに興味がある方もそうでない方も、
お付き合いのほど宜しくお願いします。
①、ちょっとしたボク自身の話。
音楽の学習経験や音感の教育経験で耳コピのコツの方向性は大分変わるので
少し整理しましょう。
※ちなみに、普通に耳コピを出来るようになるのに特殊な才能や個人差は関係なく
誰でも出来るようになります。これ大事。
ボクは17歳でギターを始めたのですが、それまでは楽器の教育を受けた経験もなければいわゆる読譜力も全くなく、ゼロからのスタートでした。
義務教育時代の音楽の授業もなかなかの劣等生で
当時は全く音感と呼べるものは持っていなかったと思います。
最初にギターで弾きたいと思ったのが『イングヴェイ・マルムスティーン』、
『ラウドネス』、『ドリームシアター』といったヘヴィメタル。。
弾きたいと思ったものの、ドがつく初心者にはかなりハードルが高い曲ばかりでした。
当時は楽譜も高くて金欠高校生だった自分にはなかなか買えなくて、
弾けるところから、とそこから耳コピへの挑戦が始まりました。
とはいってもめっぽう速いイングヴェイのソロなんて
音程を探すだけでなく奏法の部分もかなり想像力を要したものでした。
今はyoutubeとかで『どうやって弾いてるのかな』という部分を視覚でも
捉えらるので、これから始める人にとってはとても良い時代だなぁと思います。
当時、その物凄い速度のギターソロを弾こうと思っても、ほんと1秒の間に幾つの音が入ってるのだ?という感じで随分途方にくれながらも何回も何回も聴いた覚えがあります。
今思えば、耳コピの基本中の基本である『歌えるようになるまで聴く』を
図らずともやっていた訳ですが、それでも物凄い速さで通り抜けていくフレーズを
正確に捉えることは困難でした。
フレーズの始めと終わりの音は分かったけど、間の部分が分からない、
ということが多々ありました。
そこでとても役に立ったのが、ヤングギターなどのギター雑誌に載っていた
いくつかのスケールについての記事と、
当時姉が持っていた着信音を自分で打ち込むことができる仕様の
ガラケーでした。(続く)
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【少しだけ音楽理論コーナー①】
スケールについては色んな捉え方があると思いますが、
基本的には音の始点と終着点の道のり(音階)と考えてください。
それこそ、この世に無数にある文化と同じで様々なスケールが
あるのですが、一般的なロックとポップスを演奏する上でまず押さえるべき、
というか把握しておいた方が良いものが二つあります。
一つはメジャースケール、もう一つは(ナチュラル)マイナースケールです。
メジャースケールはピアノの白鍵をそのままドから始めて
オクターブ上のドまで弾く、いわゆるドレミファソラシドの並びです。
ドレミファソラシドと弾いた場合はこれがCメジャースケールというものに該当します。
ここで大事なのはスケールはドとかレとかの音の名前を覚えることではなく、
あくまでも音程の距離を理解することなのですが、
その話は少し込み入っているのでまた別に書きたいと思います。
人それぞれの感じ方はあると思いますがメジャースケールは一般的に
明るい響きというか真っ直ぐな道のり、という感じです。
ちゃんと進んでちゃんと終わる感じ。
もう一つのマイナースケール。分かりやすいのは
同じピアノの白鍵をラから始めてラで終わる並べ方でしょうか。
ラシドレミファソラ=A(ナチュラル)マイナースケールの並びとなっています。
※なぜ(ナチュラル)と表記するかというとマイナースケールは三種類あるので
区別の上でそう書いています。
上のCメジャースケールと比べると暗い響きであることと、
なんだか着地しきらない感じがあると思います。
ここで大事なのはCメジャースケールもAマイナースケールも同じ音を
使っているのに並び順(スタート地点と終点)が違うだけで
全然違うキャラクターに変わってしまうということを知ることでしょうか。
耳コピのコツの一つとしても一つ一つの音程、音名をしらみ潰しに探すのではなく、
響きのキャラクターから掴んでいくのが、特段の音楽教育を受けていないという
方には一番早いと思います。
ソルフェージュとかをやった経験があってメロディを聴いて階名で
なんとなく歌えるという方は逆にコードの成り立ち方を少し勉強すると
飛躍的に早く耳コピが出来るようになると思います。
この『耳コピのコツシリーズ』では、どちらかというとこれまで
全く音楽の教育・指導を受けたことがない方の方に軸足を置いて進めたいと
思いますが、多くの方に少しでも役に立つというか、
楽しんで取り組めることに繋がれば良いなと思っています。
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今日のポイント!
①『まずは歌えるようになるまで聴いてみよう!』
鼻歌で良いので弾きたいフレーズをなんとなく歌えるまで聴いてみましょう。
②『メジャースケールとマイナースケールの響きの違いを知ろう!』
ギターだってピアノだって、よく見ればオクターブの間に
12個しか音がありません。
そしてその限られた音たちがあれやこれや並びを変えるだけで
一体幾つのドラマが生まれどれだけの人の人生を変えたでしょう。
並びが違うだけで、響きが変わる。
それを感じるだけで、また音楽の聴こえ方も変わると思います。
楽しんで続けていきましょう!
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