癌患者の食事についての誤解

癌に関するさまざまな情報が跋扈しているが、誤った情報を思い込むことが命取りになることもあるというのは本当だ。
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大須賀 覚
アメリカ在住のがん研究者(専門は脳腫瘍) 脳神経外科医
癌患者がイカサマ癌治療に騙されるのを防ぐために情報提供中

2018年12月18日
 がん患者の食事についての誤解は本当に多いです。特に多いのは「糖はがん細胞の餌だから摂取してはいけない」というものです。
 これの根拠の多くはがん細胞を対象とした基礎研究で得られたものです。少数の人を対象にした研究結果もありますが、科学的根拠は不十分です。  
 たしかにがん細胞は糖を使っているので、細胞実験では糖を減らせば効果はでます。では、がん患者でもそうかというと、そう簡単にはいきません。実際の人体では、自分のあらゆる細胞も糖を使っています。何より、免疫細胞もがん細胞を殺すのに糖を使っています。
 皆さんもわかっていると思いますが、食事を取らなくて、ガリガリに痩せていけば、どんどん病気になってしまいます。体の恒常機能を保てなくなるのは明白です。
 程よい糖質制限も含めて、大規模研究で十分な効果が得られた事実はないです。むしろ、栄養状態が良いほど予後良好であることの方が多く、バランスのとれた食事をしっかりすることの方が強い根拠があります。
 がん患者さんは基本的に好きなお食事を食べてもらって大丈夫です。もちろん糖尿病や腎臓病などの持病があると食事の制限が必要な場合があります。また、がん治療の状況によっては、特定の食品の摂取を制限されることもあります。医師にこの食事は取らないでくださいと言われた時のみ、しっかりと守ってもらいたいと思います。
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がん患者に「食べていけないもの」はない 沢山食べよう
https://www.news-postseven.com/archives/20181216_821494.html?PAGE=1#container

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