六井 象

超短編を中心とした短い読み物を書いています。ここと同じもの→ http://tomokotomariko.hatenablog.com/ /星空文庫→ https://slib.net/a/23070/
    • 掌編小説以外のもの
      掌編小説以外のもの
      • 25本

「体重」

 母の体重が増えると、なぜか親類の誰かがやせ細って死ぬ。

「説明書」

 添付されていた説明書が分厚かったので、出産の際はずいぶん大変だったそうだ。

「金魚」

 金魚すくいでようやく捕った、丸々と肥えた金魚を私に手渡す瞬間、屋台の親爺が「どうかご無事で」とささやいたが、それが私に向けられたものなのか金魚に向けられたもの…

「あこがれ」

「これね、全部、死神のサイン」、そう言ってにこにこ笑いながら、死ねない婆さんは色紙の束を取り出した。

「位牌」

 うちの婆ちゃんは毎年、爺ちゃんの命日が近づくと、仏壇から取り出した爺ちゃんの位牌に、ヒルをたからせ何かを吸わせている。

「太陽」

 なお、明日支給される太陽は無添加ですので、久々のお洗濯日和となりそうです。