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ブランディング

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ブランディングのヒントをまとめているマガジンです。
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2018年1月の記事一覧

Sketch等でUIを写経することは著作権法に反するのか? その1

こんにちは、がくとんです。 初学者がUIデザインを学ぶためのプロセスの一つに、「世に出ているサービスのUIを写経する」というものがあります。 これは自らの手でデザインをコピーすることで、パーツ一つ一つの意図やそのページ全体でユーザーに達成してほしい目的を知る上で意義のあることだと思います。 しかし、いざ写経をしようとすると、一抹の不安が頭をよぎります。 「このUIの写経という行為は、著作権的に問題ないのだろうか・・・?」と。 今回はそんな不安に対して、著作権法的にどう考え

UXデザイナーは、アダム・スミスの道徳感情論を読むことオススメ。資本主義は人間の利己的な精神ではなく、他者への共感によって支えられていることを知る

アダム・スミスといえば古典経済学の父と呼ばれ、国富論の著者。 「神の見えざる手」という言葉を思い出す人が多いかと思います。誰もが中学校か高校の教科書で名前だけ記憶しているはずです。 そんなアダム・スミスが道徳感情論という本を書いています。 調和ある社会の原動力とは何か? 鋭い観察眼・深い洞察力と圧倒的な例証により、個人の心理と社会の関係を解明した傑作!調和ある社会構成の根幹に、個人の自己愛・自己利益の追求に加えて、「共感」を据えた。そして社会では、適合的な行為が是認され

デザイナー向けサービスデザインの入門書

(書影付きバージョンはこちら) facebookやブログなどで紹介してきたサービスデザインの参考書をアップデートしてまとめました(主に日本語で読めるもの)。2008年に多摩美・情報デザインコースで「サービスデザイン」の演習を始めた当初は、手がかりになる情報は少なくそのほとんどが海外のものでした。10年経って日本での認知も上がり、翻訳書を始めとして多くの文献や資料が日本語でも読めるようになっています。 「サービスデザイン」は領域横断的なアプローチが必要で、扱う対象も広く、必要

機能を追加することで「ユーザーの決断を減らせているか」に注目すると良さそう

デザイナーとして働くことで身についた「無自覚の職業病を自覚し言語化すること」を自身のnoteテーマとしてみました。 いきなりですが、 「このモバイルバッテリー。使いやすくて便利です!」「使いやすくて便利!」という単純な感想だけでなく、日頃の仕事(Webデザインなど)に役立つヒントがないか探ってみます。 使いやすいってのは……。 便利ってのは……。 …。 といった感じで思考を巡らします。 今回は次のようなデザインのヒントが見つかりました。 人は「便利さ」に対して

横丁とラーメン二郎に共通する”魅力的な顧客体験”3つの特徴〜カスタマージャーニーマップシリーズVer2〜

先日に吉祥寺のハーモニカ横丁に行ってきました!横丁最高!と大満足して帰ってきました。普段はうるさい居酒屋は好きではないのですが・・・ 横丁コミュニティに潜入して、お店の外国人店員と他愛もない話をして、はしごをして酔っ払い、お腹いっぱいになりました。 横丁はアミューズメントパーク横丁は飲食店というよりアミューズメントパーク! 巷では、横丁ブームが起きているようですが、なぜ横丁は多くの人を惹きつけるのでしょうか? こうやって考えていくとカスタマージャーニーマップを描いて、

ランキング設計はどうあるべきか? その2

前エントリで論じられた、正しいランキング設計の考察の続き。第2回は、ランキングの収奪性、格差の固定性を軽減する手段を、具体的に論じてみる。 前回の記事へのTwitter上のフィードバックは、Togetterにまとめてある。こちらもご興味があれば、一読の価値がある。いくつか被ってしまったものもあるけれど、諸々の後半記事。 「ランキング」以外の名称を用いるこれはほぼ確定。ランキングという名前は、「noteとして競争原理を推奨する」という強いメッセージを発する。noteの全ての

ユーザーインタビューを導入して、サービスに「他者視点」を取り入れる為には?

今の会社に転職して3ヶ月になりました。 この会社にもユーザーインタビューを導入したいと思い、実際に活動している中で気づいたことをメモさせていただきます。 ユーザーインタビューは、サービス開発において「他社視点」を持った判断ができるようになるために重要なファクターです。 今日はインタビューを社内で推進していくためのポイントと、それを行う意味をお伝えしたいと思います。 まずは社内のエキスパートに話を聞こうユーザーインタビューを推進するぞ!っと息を巻く前に一度落ち着いて周りを

僕がCXO Nightを開催する理由

2/9に『スタートアップにCXOが必要な理由 - CXO Night #2』というイベントを開催します。 たまに、イベントの開催理由を聞かれるけど、営利目的ではなく業界変化が必要なタイミングに、企業内外のコミュニティで押し上げていく流れを作りたいのが狙い。今回で言うと ・ユーザー体験軸で意思決定・監修するCxOポジション化促進 ・若手デザイナーのロールモデル ・デザインに関わる学生をもっと増やしたい と考えています。 2014年にUI Crunchを立ち上げた時は、下

悲劇的なデザインをなくすために。視覚障がい者と考える、「優しいデザイン」について

あなたにとって、「優しいデザイン」とは何ですか? 優れたブランド体験、優れたユーザビリティといった言葉は、ブランディングやデザインの仕事をしていれば当たり前のように使われます。 でも、僕たちのデザインは、本当に多様な人のニーズに応える、優しさに溢れたものになっているのか? 自分たちのまわりには、悲劇的なデザインが溢れている。そして、悲劇的なデザインを自分たちは、無意識なうちに生み出してしまっているかもしれない。 深津さんが悲劇的なデザインの書評をnoteに書かれていま

デザイナーがデザインの価値を信じないでどうする

デザイナーは、自分がデザインしたものの価値をどう測っているのか。 CT、CV、ダウンロード数、売り上げ…KPIにはそのような数字の達成目標が掲げられる。その指標によって成果が測られる。 人々は効果試算を行い、達成できるか試行錯誤し、一喜一憂する。 しかし、果たして本来の価値が含まれている"モノサシ"なのだろうか。 数値に縛られ、身動きが取れなくなる「細かなUI改善をしたいが、KPIにつながらないので、なかなか施策として実行することができない」 多くのデザイナーがぶつか

デザイン批評とコミュニティ・オブ・プラクティス-批評とは体験知の共有-

みんなではじめるデザイン批評―目的達成のためのコラボレーション&コミュニケーション改善ガイドを読み終えました! 組織内でデザイン品質を見直しており、デザインのフィードバック(うちの会社の場合はオウンドメディア)が生まれる仕組みを考えていたところだったので、このタイミングで出会えて本当に良かった本でした! 先ほど、本の内容に影響されて、Twitterでデザインの学習ループについてつぶやきました。 組織内で行われる対話の中で、デザインの目的×過程×技法を共有し合えている組織

デザイナーが覚えておきたいリサーチの考え方

UXデザインにおいてリサーチは、関連する問題を解決するための"土台"の一部であり、また、ユーザーが本当に直面している"問題"を絞り込むことでもあります。 デザイナーの仕事は「ユーザーを理解すること」つまり、ニーズに応えられるモノを作るため顧客に共感し、顧客が持っている初期の"思い込み"を超えて、その気持ちを理解することができるかどうか?ということです。 よいリサーチは、よい"データ"で終わるものではない。良いデザインであり、ユーザーが愛し、欲しいと思い、かつ「必要なモノ」

デザイナーが考えるついていきたい経営者像

大きな実績もなく、一介のデザイナーごときですが、一緒に仕事をする依頼者・経営者は結構考えている。(全くやりとりなしに判断はできないので、お互いを知る時間は作る。相手も実績以外のことも知りたいと思うので、そこは仕事をしてみて。だと思う。)自分に決定権がないからこそ、可能性をたくさん持った経営者と自分の時間・気持ちを共有したいと思うからだ。※個人的に完全単発になりそうなお仕事はあまり受けない。広がりやつながりに価値を置く性格のため、少し受けてみたもののやめた。 私の判断基準は、

InVisionを使ってTwitterのページ遷移トレースしてみた

こんにちは、Basecampでデザイン修行中のれおです。 最近、若手デザイナーを中心にトレースが注目されてきていると思います。 僕も以前、TwitterのUIトレースをしていたのですが、そのさらに次のステップとして、InVisionを使ってページ遷移をトレースしてみました。 GIF画像はこちら アプリの基本的なページ遷移が身につく InVisionで使える豊富なジェスチャーとトランジションを材料に、スマホとにらめっこしながら、ページ遷移をトレースしていきます。 各