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【岩手1区】国民民主党は「階猛推薦」か「佐野利恵推薦」か?問われる真価

 全国の小選挙区で共闘野党の一本化が進んでいる中、なんと野党から3人もの候補者が出ている選挙区が存在する。岩手1区である。

 現在、野党から次の三人の候補者が立候補の意向を示している。

・現職 階 猛  自誓会会長(立憲民主党所属)

・新人 吉田京子 日本共産党岩手県委員会副委員長

・新人 佐野利恵 (一社)未来を創るどうぶつ医師団事務局長(立憲民主党所属)

 どうしてこのようなことになったのか。その背景には「自民党と組んででも反小沢!」という野党分断勢力の存在がある。

岩手県における”自共共闘”の伝統

 岩手県の野党勢力の中心は、言うまでもなく小沢一郎先生である。

 しかし、その小沢一郎先生に対して「自民党と組んででも、排除」しようと企む勢力が、存在した。

 平成15年(西暦2003年、皇暦2663年)の陸前高田市長選挙では、小沢一郎系の現職候補を日本共産党の党員が自民党の支援を受けて破った。以降、岩手県の共産党は「場合によっては自民党と組んででも、小沢一郎を倒す」と言う姿勢を見せるようになってきた。

 それは、野党共闘の必要性が叫ばれた第二次安倍政権になっても変わらなかった。

 平成26年(西暦2014年、皇暦2674年)の花巻市長選挙では、小沢一郎系の現職候補を自民党・社民党・共産党の3党の支援を受けた候補者が破っており、彼は平成30年(西暦2018年、皇暦2678年)にも再選している。

 共産党が野党共闘に好意的な態度となった今でも岩手1区で候補者を下さない背景には、こうした事情がある。

岩手県知事選挙での”階猛の裏切り”

 この様に共産党が野党共闘どころかむしろ親自民の態度を見せていた岩手県ではあるが、今では岩手1区を除くすべての選挙区で野党一本化が実現している。

 その背景には、共産党自身の態度の変化もあるし、また、保守派の国民民主党から左翼の日本共産党まで、幅広い支持を受けている岩手県知事の達増拓也先生の人柄も大きい。

 現在4期目の達増知事は、国民民主党から日本共産党までの全野党のみならず、自民党の中にもシンパがいると言われている。

 ところが、この達増知事を「小沢一郎に近い」という理由で自民党と組んででも倒そうとした連中がいた。

 階猛氏と黄川田徹氏である。

 岩手県知事選挙で黄川田徹氏は公然と自民党推薦候補を支持し、彼に近い階猛氏も達増知事への協力を拒否して事実上自民党と組んだ。

 その上、階猛氏には未解決の政治とカネの問題がある。そこで岩手県連は次期衆院選で階猛氏ではなく、新人の佐野利恵先生を公認するべきであると主張しているのである。

 小沢一郎先生だけでなく、達増拓也先生も佐野利恵先生を応援する意向である。

玉木雄一郎先生を一方的に攻撃する階猛氏

 このような状況で他の共闘野党はどうするべきか。

 社会民主党は比較的立場の近い吉田恭子氏を支持するかもしれない。もしそうならば、それは筋の通った態度であると言える。

 問題は国民民主党だ。

 私は国民民主党のサポーターでもあるが、階猛氏は自分が野党共闘を妨害しておきながら、国民民主党代表の玉木雄一郎先生を一方的に攻撃していた人間であることを忘れてはならない。

 階猛氏は玉木雄一郎先生が立憲民主党に参加しなかったことを非難する記事を書いている。

 だが、そもそも階猛氏自身が国民民主党から離党し自民党と組んで野党分断を加速させた張本人である。

 玉木雄一郎先生は合流はしなかったが、自民党とは組んでいない。

 また、玉木雄一郎先生が階猛氏を批判しているのを私は一度も聞いたことがない。階猛氏が一方的に玉木雄一郎先生を攻撃しているのだ。

 「小沢一郎、憎し」と言う私怨で離党し、かつての上司である玉木雄一郎先生を攻撃する、そのような男に国民民主党が推薦を出すべきであろうか?

 無論、過去の恩讐を超えることは必要だ。 

 だが、過去を乗り越えるのは、国民の為になる場合だけである。

 私は自民党と組むことは、国民への裏切りであると思う。もしも国民民主党が階猛氏を推薦すると

「なんだ、国民民主党は自分たちの代表の悪口を言う親自民の男を推薦するのか。そんな骨のない奴らに政権交代など、出来るわけないな。」

と思われるであろう。

 今、国民民主党が推薦を出すべきは、佐野利恵先生一択である。階猛氏の裏切りを許していては、国民民主党の名が廃る。

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