野党共闘は大事であったという話――立憲ユース元副代表から見た総選挙
衆議院議員総選挙の公示が今日ある。立憲民主党と国民民主党の候補者には全員当選してほしいものである。
もっとも立憲民主党と国民民主党の競合区もいくらかある。石川1区では立憲民主党の候補者が旧国民民主党出身の保守派だというのに、国民民主党が刺客候補を送った。こういう内ゲバめいたことはやめてほしいものだ。
私は何も党利党略の観点から言っているのではない。同じ党の仲間である立憲民主党側の内ゲバも激しく批判している。仲間同士は仲良くすべきであって、内ゲバはダメに決まっている。
世の中には、少しでも意見が違うとむしろ対立する方が「筋が通っている」と考える中二病患者が一定数いる。
その中には「そもそも少数意見を排除する小選挙区制がオカシイ!完全比例代表制にして少数派でも議席を取れるようにすべきだ!」というものまで存在する。
だが、政治の本質は多数派を形成するように努力することである。これを悪く言えば多数派工作であるが、よく言えば「みんなが納得できる政治を目指す!」ということだ。
「少数派で何が悪い!多数派工作など不純だ!」等という中二病患者にはどうせ権力は握れないし、仮に何かの間違いでそのような中二病患者が権力を握ってしまったら、その方が危ない。ヒトラーも議会では決して多数派では無かったことを思い出されたい。
そういう意味では一部の選挙区で結果的に野党共闘が成立していることは良いことではあるが、ただ、単なる「棲み分け」に終わっている野党共闘では「単に候補者を出せなかっただけでは?」という感じしかしない。
自民党と公明党が相互に推薦を出し合っているように、立憲民主党と国民民主党も相互に推薦を出し合うべきだし、競合していない選挙区では他の野党とも相互に推薦を出し合うべきだ。
こういうと「維新の会から共産党まですべての野党をまとめようとすると意見が違い過ぎる」等というものがいるが、少なくとも立憲民主党と国民民主党の差は自民党と公明党の差よりも少ない。
神祇不拝(神社参拝拒否)を教義とする創価学会の関連団体であることを公式サイトに明記している公明党と神道政治連盟の双方の推薦を受けている自民党のしたたかさに倣うべきだ。
私は前回の総選挙の総支部の会議で「共産党からも推薦を貰うべき」という旨の発言をした。結局却下されてしまったし、私も20代の若造の意見で政局が動くとは思っていなかったからそれはそれでよいのだが、総支部の幹事の1人から「全労連は総支部の事務所に出入り禁止だ、お前も出入り禁止にするぞ!」と脅されたのには辟易した。
一方で、立憲支持者を自称する左翼の中には、そんな私が「民社協会系」等というデマを流す輩もいる。
そういう内ゲバ癖を無くさない限り、選挙に勝てるはずがないことは言うまでもないのだ。