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「チャタレイ夫人の恋人」

ガキの頃、タイトルに甘酸っぱい響きがあった「チャタレイ夫人の恋人(Lady Chatterley's Lover)」(81年、ジュスト・ジャカン監督)。

何気にワクワクして観たけど、文豪D・H・ロレンスの猥褻とみなされた性愛小説も、シルビア・クリステルの主演で、当時はソフトコアポルノのように見られたのは残念だね。まあ、彼女の絡みがウリなんだと思うけど。

ブルジョア男爵の夫、クリフォードは参戦した第一次大戦で負傷し下半身マヒとなり、アソコも勃たなくなった。新婚の妻、コニーは献身的に世話をするが、どうしても若い肉体を持て余していた。そこに看護師として未亡人のボルトンが住み込みでやって来て、コニーは夫の世話を取られた。ある日、キジを養殖する召使いのオリバーが作業小屋の前で全裸で身体を洗ってるところを見てしまう。その姿を忘れることができないコニーは人目を忍んで小屋に足を運び、彼と結ばれる…。

俺好みのストーリーで、身分違いの性愛は三島由紀夫先生の小説にもありそうだ。男同士かもだが。

「生きる喜びを知らない女ほど不幸なものはないわ」…。生きる喜びとはセックスのことだ。確かに開発すれば男の何百倍もの快感を得られるというから、男から見れば、それを知らないのは大きな損だと思う。

カッコ良くいうと、人間固有のエロティシズムの本質とは禁止の侵犯という法則を、そのままブルジョアの妻と身分の違う逞しい召使いとの“不倫”に当てはめたもので、これは男と女の性愛の永遠のテーマだ。多分、当時はブルジョア階級の中でも、こういう例がたくさんあったのだろうね。

後半ぐらいから、2人の絡みがいっぱい出てくるけど、今じゃAVなどでもっと過激な映像も見てしまっているので、そんなにエロチックに感じなくなってる。ワサ〜ッとヘア無修正版だけど、幻想的な肉感表現が圧倒的で現実感が薄いよう。

高校生くらいの時、地元の映画館で友達と何かと同時上映で観た記憶が。シルビアが背後から胸を掴まれる絵を見て…そういうことだけはいつまでも覚えてるね(笑)。

こりゃあ、同じ監督の「エマニュエル夫人」も観なきゃ。

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脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。