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オンラインイベントをやりきるコツ


先日、Goodpatch Anywhereさんと一緒に「ワークショップをリモート化するってどうするの?」というオンラインイベントを行いました、初note投稿の良い機会として、オンラインイベントそのものに対する学びを記録しておくことにしました。
わたくし、これまでいろんなイベントの場で登壇してきましたが、オンラインというのは初でした。イベントをやりたい、でも、どうやる?またはやるしかない、という、今後、似たような境遇になるであろう人たちに役立ててもらえればと思います。

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【企画】
企画自体の事前準備はオフラインと変わらない

当然ではありますが、これはどこであっても変わりません。

1. 聞き手は誰でどんな期待値を持っていそうか
2. 話し手はどこに独自の提供価値があり、期待値を埋められそうか
3. 自分自身は何を主張したいのか

今回はオンラインということで、聞き手全員が見えるわけではなく、反応も空気感として感じることはなかなか難しく、1.〜3.までのアタリを本番前までに自分自身に腹落ちさせておくことで、本番中もブレないトークができると思います。

本イベントは実質2週間くらい前に決めて、ササッと準備をしましたが、1.〜3.はプレゼンテーター同士初回の打ち合わせから各自頭にセットされていたからこそ、良いプレゼンテーションができたのではと振り返ります。

【技術】
イベント実施までの各種プロセスに応じた
オンラインツールに慣れたメンバーは必須

今回、わりと良かった点として、それぞれのオンラインツールに慣れているメンバーが揃っていたことは、かなり重要なことだと思いました。ツール自体は私は何でも良いと思っていますが、利用するツールに主催者側が慣れていることがポイントだと思います。具体的には、該当ツールで人に教えられるレベルになっている状態。本イベントを振り返ると以下。

・事前打ち合わせ:BlueJeansやZoom
両社ビデオ会議慣れしたメンバーだったこともあり、顔合わせの打ち合わせ+各自の手持ち資料投影だけで意思疎通に不自由することがなかったことはよかった。両社のやりたいことが言語化とイメージ化できていたことが前提にもありましたね。

・集客:Connpass
Goodpatch Anywhereの黒木さんのおかげでスムーズに集客・抽選・案内まで行うことができました。抽選制のイベントということで、いろいろと手配が大変だったと思います。本番直前まで対応ありがとうございました!

・配信:Blue Jeans
アドビ側で普段利用している故、イベント用URLの発行、参加者のミュートコントロール、動画非表示コントロール、コメントマネジメントができました。今回、実はイベントの裏方としてアドビTさんにコントロールをお願いしていました。こうしたオンラインイベントには配信管理者役はいたほうが良いと思っている

・プレゼンテーションツール:MIRO
Goodpatch Anywhereの五ヶ市さんが非常に慣れていたので、準備段階でのアドビ側の巻き込み、当日のリスナー巻き込みのアイスブレイクなど、非常に助かりました。こうした共同編集型のプレゼンテーションツールならではのリスナー巻き込みは、オフラインイベントでは正直難しいと思うので、これはある意味オンラインイベントの醍醐味なのかもしれません。(リアル登壇している横でポストイットをペタペタ貼られたら気になって仕方ないですからね。)

当日の資料については、アドビ側は一緒に登壇してくれたOさんが作成してくれました。普段づかいがPowerPointということで、当初は別々の画面投影かなぁと思っていました。が、前日にスライドをpngで書き出し、それをMIRO上に貼って拡大してプレゼンテーションすればいいよねということを思いつき、MIROのみでのプレゼンテーションに尻込みすることなく乗り切ることができました。「あつまる場」としてのMIROという使い方でよいのかもしれません。※もちろん、Adobe XDでも同じことはできると思っていますよ。

・アンケートツール:Google Form
反応が見えづらいこそ、事後フィードバックは必須ですね。登壇側は忘れてしまうことが多いですが、今回Goodpatch Anywhereの黒木さんがしっかり設計していただけたので感謝です。アンケートに回答いただいた参加者の皆様もありがとうございました。

【発表プロセス】
オンラインイベントに登壇するときは、
複数人×掛け合い型がベストだと思う

人に依るのかもしれませんが、単独発表型では今回のような空気感はつくれなかっただろうと思いました。

・DJ的に取り仕切る役割(空気づくりと進行管理)
・発表のメインを担う役割(ストーリーテラー)
・発表者のフォローをする役割(ストーリー中のメッセージ強調)
・発表者の問いかけにリアクションする役割(リスナー代表)

今回のプレゼンテーション全体構造を振り返ると、この役割整理が自然とメンバー間でできていたことがよかったと思います。Goodpatch Anywhereの斎藤さんに当日のDJ的に取り仕切る役割を担っていただき感謝です。
おそらくこれは、会議でもプレゼンテーションでも、何でも共通するファシリテーション構成要素なのかもしれないですね。

【発表者のスキル】
話の区切り方、受け答え方はオンライン特有の癖を意識
見せ方はこだわりを持つとモチベーション維持に役立つ

あえて登壇トーク手法のスキルについては意識することはなかったが、改めて振り返ると得るものはありました。

話しを区切る
プレゼンテーション中でも触れましたが、ビデオ通話や音声通話において「聞くだけ」が主になる場合、情報処理能力が落ちる傾向があると思います。適度に話のまとまりは小分けにし、ブレイクを設けて理解処理を促す時間を意図的につくったほうがよいと思いました。

どこでも普遍的なことは、普段のプレゼンテーションと同様、ゆっくりはっきり話すこと。会話の合間の「あー」、「えー」、「ちょっと」といったワードは意識的になくせるといいですね。(なぜか音声通話だと、より目立つ)

質問と回答へのリアルタイムな気配り
プレゼンテーター同士の質問を投げ合うときは、オフラインだとやりにくいですが、チャットに書き込んでおく、プレゼンテーションツールに書き込んでおくこともできますし、ながら観でチャット欄やTwitterをチェックすることもできます。自分がコレと思ったことは拾ってメモしておくと、イベント参加者との一体感は出せるのではないかと思います。

発表を見せる機材は有りものでOK。個人的なこだわりは登壇動機付けに◎
今回のイベントでは、オンラインツールは各社の持ち寄りのもので成り立っていましたが、個々の配信機材については人それぞれ(自前)でした。
Goodpatch Anywhereさんもスタンドデスクやマイクを利用し、それぞれに個性があったと思います。
わたしに関しては、いくつか実験したいことがあったので、以下の機材環境で配信を試み、意外とうまくいきました。

・通信環境
実は自宅のネット回線が直前で落ち、終始iPhoneの4G回線で乗り切りました。映像+音声ともに最後まで安定していました。(ギガ死するかと思いましたが、前日比で+3GBくらいでした)

・音声環境
聞き取りにくさが出ないように、ここは試行錯誤とこだわりを持ちました。イベント迄にYAMAHAのオーディオインターフェースとShureのスタンドマイクを用意。(意外と安価)
とある試したいこともうまくいったので、外出自粛後にも応用できる自信もつきました。

・映像環境
Macbookのフロントカメラを利用。顔を移すだけならば、問題ありません。
投影画面としての演出は次回以降で、こだわりたいところだと思いました。
OBS+ビデオインターフェースのセットは、いつかお金と時間の余裕ができたら・・・(ビデオインターフェースは高い)

【おわりに】
オンライン化で参加型イベントは
新しい体験としてまだまだ開発の余地がある

大丈夫だったかな、と終わった瞬間は思ったものの、時間が経って振り返ると、これまでの登壇系の中で一番リアクションを得られたし、登壇側としての気づきも多かった回になりました。

勉強会を覗き見しませんか?というコンセプトの成果かもしれないし、オンラインでやる際の上記ポイントをおさえた結果からの成果両方なのかもしれません。さらにオンラインにならざる得ない環境化で参加者の意識変化も作用しているのかもしれません。

いずれにせよ、普段参加している勉強会や講演といったものとは異なるテイクアウトが得られる体験として、オンライン型の勉強会やプレゼンテーションイベントは色々と開催してみるといいと思いました。

「聞き手に伝えきる」よりも、「参加者と掛け合いを通して体験を残す」という点がポイントになってくると思います。

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今回は、オンラインイベントそのものに対する学びがテーマなので、当日会話した内容は記載しませんでしたが、それはまた別でまとめたいと思います。

・Special Thanks・
今回ご協力いただいた皆様を紹介させていただきます

Goodpatch Anywhere
五ヶ市さん(@5kaichi
齋藤さん(@qnoub
黒木さん(@sakabasky

弊社
Tさん・Oさん