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好きなモノ、人。minaperhonen皆川さんの講演を聞いてきました。



長年ずっと、好きなデザイナーさん。
作品も好きだけれども、たくさんこのブランドの物を持っている。
というよりかは、皆川さんの本をたくさん持っている私は、
「皆川さんの哲学が好きなのかもしれない。」
そんな気もちがはっきりと輪郭をもって現れた今回の東京旅レポートです!


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美しい建築。

祝日でにぎわう東京都立現代美術館。


ファッションとは?

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ここまでただただまっしぐらに私はものづくりを続けてきたけれど、
様々な分野のクリエイションがあるなかでファッションとは、という議題をじっくりとそういえば考えたことがなかったかもしれない。

ただ、作りたいものをデザインした先に、
型紙を引く。という作業に入るときいつも、ファッションは絵画のようなアートではないけれど、でもアートのように美しく自由な表現も持ちつつ、
でも建築物のように計算されて仕上がっていく、というような類のものだなあなんてぼんやり感じたことはあった。


ミナペルホネン「つづく展」

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このタイミングでこの、ミナの展示を見れたことを大変うれしく思うし、
また、皆川さんの講演を聞けたことも素晴らしい時間で本当にすべての
タイミングに感謝しているのだが、
今回のつづく展のレポート、というよりも
2.11皆川さんの講演のなかで心に残った言葉と
自分のきもちの記録のようなものになるがここに書いておこうとおもう。


「25年~人との出会い。機会との出会い。」

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mina perhonenは
いまのアパレルの業界のながれとはちがう、オリジナルのながれでのクリエイションを生み出したブランドとして知っている方もおおいかとおもうが、わたしも、受注生産スタイルではじめるころ、皆川さんの本で
「どうしてこんなにもファッションは早く価値が下がっていくのか?」という言葉が自分の思いとリンクし、そんなオリジナルの流れを作っている素敵な方がいるのを励みにいままでこのスタイルでやってこれた自分がいた。

今回の講演のなかでもその話がでてきて、
皆川さんはその言葉のあとに
「工場さんと付き合っていくうちに、その早く価値が下がってしまうサイクルではそこに携わっているひと、その家族、そんなみなさんが幸せからは遠ざかってていく、そんなふうにアパレル(業界)のバランスが崩れ始めているなあとかんじて」
「なにか業界を大きく変えていくぞなんていうのは無理だろうから、自分のやれることをコツコツと積み重ねていこうとおもったのです。」

とやさしい口調でお話ししてくださっていて。

いろんな響く話があったけれど、とにかくあたたかい雰囲気、ゆったりとしたペースでお話しされる姿にわたしはもちろん会場のみなさんがほわほわ~という気持ちに包まれて、心の底からあったかい気持ちになっていたにちがいない!というほど、会場の空気感がどんどんとほっこりとしていったのを感じました。


「記憶をつくる、形でないものに変化していく。」

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mina perhonenの洋服は、10年、20年と長く着れる洋服である。
それは流行を追っていないのと、中地の始末や、素材、そしてお直しもしてくれて長くともに過ごせる服となっている。

今回の展示でも、生み出されてきたテキスタイル、そしてワンピースたち、そのあとに工場の人の映像とともにその生地が生産されていく様や、皆川さんのスケッチなどつくっている内部を感じれて、
そして最後に「土」というテーマの部屋があって、
そこではお客様が愛用しているミナペルホネンの服をお借りして、その服の展示と、それにまつわるエピソードが描いてある展示であり、
そのそれぞれの服が、時間の経過とともに人の体になじみ、
そしてその時々にあった出来事の「記憶」が刻まれて「大切な一着」となっていることが伝わる展示になっている。

100年続く,ブランドを、というなかでの25年
「25年経ってやりたかったことが証明できてきている」といいながら
その土、の展示ゾーンのお話しをされていて、そんな風にお客様が服を大切にしてくれて25年のやりたかったクリエイションの形がみえてきて、
「このつづく展は、ものづくり、時間がつづく、かさなる、という意味もあるんだけれども、人、機会が続いているです」
とお話ししてくださり、また、その土に展示された洋服たちから
「記憶をつくる、形でないものに変化していく」というのが、証明できてきていることの喜びをお話ししておりました。

また、ここまで様々なともに作る人々やスタッフ、そしてお客様と進み、いろんな機会と出会い進まれてきたこと、その出会いがあるたびにきちんと向き合い
丁寧に一歩ずつ進んできたようなことを感じれてすごく心にしみた良い時間をいただいたのでした。


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どんどんスピードの増す現代の流れのなかで、
自分がもともと大切にしてきた思いを強くしてくれるような。

「自分の中に流れる時間のスピード」というのを見つめなおすきっかけを
多くの方にくださっているような。
そして
それが決してなにかとの競争とかそんなことからではなく、
「価値の本質をみていく」という視点でのクリエイション。によってもたらされている。

そして自身のペースで、追及していくことの大切さ、

そんなことを教えてくれた講演、展示でありました。
本当に貴重な時間をありがとうございました。


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そんな嬉しい気持ちで3時間ほど美術館にいたのだけれども、
最後のさいご、どうしてもつづくのこのクッションのゾーンで来た記念に自分も入って写真とりたくて
でもひとりできたからどうしようかなーってずっと誰かに頼もうかなーって様子みてたけどそんな機会を持てず。あきらめて帰ってきたのが心残りなのでした笑


そうそう、callにも足を運べてとても嬉しく。
製品も生地も、子供服も、食品も楽しめるお店でありました♩

そのほかに今回の旅はデザイン、ギャラリーめぐりできたからそんなことはまた今度まとめたいとおもいます。


様々なインプットを経て、
3・14,15,16の「買えない展示会」企画
もしっかり形作っていきたいとかんじたのでした。

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