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「カメラは趣味」、と思えるようになった。

2016年9月。

生き方と働き方に悩んでいた時期に、藁にもすがる思いではじめたカメラ。

人と人をつないで、どこへでも連れていってくれる最強のスタッフパス。

カメラのおかげでたくさんのご縁と出会いに恵まれ、夢のような体験を何度もさせてもらいました。

一番好きなミュージシャン、アーティスト、ヒーローに関わらせて頂けて、本当に幸せで、楽しかったです。ありがとうございます。

福山芳樹さん、そしてMOJOSTの寒河江さんや歌菜子さんをはじめ、写真で関わった多くの方々には感謝しかありません。


これが僕の生きる道だ。


そうやって3年ほど写真に没頭してきましたが、今後はあくまで趣味の距離感でカメラと関わっていくつもりです。

ほんと、自分でもびっくりな心境の変化ですが、

一言でいえば、満足した満足してしまった。ごめんなさい。

遠い憧れと夢でしかなかった方々を撮影させていただいて、これ以上写真に望むものがなくなりました。

この3年は贅沢すぎるくらいの時間で、

「写真で飯を食いたい」「写真で表現をしたい」「有名になりたい」

そういう感情が、まったく、いっさい、どこにもなくなってしまいました。

夢で見たヒーローを撮影できた。気づけばライカも、ハッセルだって手元にある。デジカメだってフィルムだっていくらでも楽しめる環境にいる。

”これ以上”を望むのは贅沢だ。

そんな気持ちに気がついた2019年12月に、カメラマンとしての僕は終わった。

だからSNSやnoteで「カメラマン然」としている自分と、「カメラはもう終わり」と思う今の自分の齟齬が大きくて、しばらくなにを書けばいいかわからなくなりました。

あれほど夢中だったくせにやめるのか、なんて自分が嫌になってたのもあるけど。

そしてもうひとつの理由は30歳になり、もうそろそろ腰を据えて結婚とか、家庭を持つこととか、そういうことに意識が向いています。

「来月、仕事あるかな」「案件なくなって、お金がないなぁ」

そうやって胃をキリキリさせながら生きるのが少し、しんどくなってきました。そろそろ周囲の人々を安心させてあげたい。

今後はあくまで自分の生活の範囲内の景色をたくさん撮っていきます。

もちろん、呼んで頂ければライブも撮りたいし、フォトウォークだっていきたい。写真とカメラが嫌いになったわけじゃない。

ただ、これで生きていこうと思うのは、おしまい。区切り。

4月からは会社員に戻ります。また新しく勉強して大変なことばかりでしょう。

楽しみです。

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