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生理が辛い、でも改善への一歩を踏み出せずにいる人に知って欲しい1つの考え方


はじめに

月イチで強制的に心身が辛くなる生理。身体自身への負担や精神的な影響は人それぞれだと思いますが、少なくともマイナスな気持ちになることは共通しているのではないでしょうか。

生理の負担を軽くしたいと思う一方で、生理の辛さを実際に改善することに関しては、その手段によっては抵抗がある人もいると思います。

この記事は、そのような「生理を楽にすること」に抵抗感を感じている人が、自信を持って改善への一歩を踏み出せる考え方を身につけられればと思い執筆しています。

抵抗感の原因として、私は以下の2種類があると考えています。

①「周りと比べて」「周りの目を気にして」系
自分より辛い症状の人の話を聞き、自分の辛さは大したことがないように感じる。それに、婦人科を受診するって抵抗がある…

②「外部からの人工的なコントロール」「副作用」系
ピルって、人間の自然な働きを外部から無理やりコントロールするから良くないのでは?副作用の話も怖いし…

この記事ではこの2種類の抵抗感に関する私の考えをお話します。


①「周りと比べて」「周りの目を気にして」系の抵抗感

「私よりも辛い症状の友達の話を聞いて、自分は我慢できる程度だと感じる」
「みんな同じように辛いんだから、耐えなきゃいけない」
と思っている人が多いのではないか、という印象を受けます。

人々の辛さを数値化できたとして、"10"辛い人がいる中で"4"辛い人がその辛さを改善することは悪いことでしょうか?そんなことはありませんよね。

そもそも人と辛さを比べることに意味はないですし、「あなたより辛い思いをしている人がいる」という事実が「あなたの辛さを軽視して良い」ことには決してつながりません。自分が辛いと感じるなら、それを改善しようと思うことは少しも悪いことではないんです。むしろ、自分と、そして周りの人が幸せになるための適切な行動です。


②「外部からの人工的なコントロール」「副作用」系の抵抗感

ここでは主にピルの話をします。まず外部から人工的に生理をコントロールするのに抵抗があるという考えに対しては、そもそも「現代社会の生活」が自然ではないという考え方もできるのではないでしょうか。

昔と現代で、女性の健康に関して、ある大きな変化がおこっています。それは、「生涯の月経回数」です。昔の女性は、初経が遅く、出産回数も多かったため、生涯の月経回数が 50 〜 100 回でした。現代の女性は、初経が早くなり、初産までの期間は長くなり、月経回数が生涯で 450 回に増えました。そのため、子宮内膜症、乳がん、卵巣がん、子宮体がんのリスクが高くなりました。

出典:日本産科婦人科学会『HUMAN+ 女と男のディクショナリー』

この「昔の女性」がいつの時代を指しているかは明確には分かりませんが、6回出産をしている図から100年ほど前(大正・昭和初期)あたりではないかと考えられます。月経を繰り返すことは体への負担になることを考えると、ある程度外部からのコントロールは必要なのではないかと考えます。

また、副作用に関しては、ピルのしくみを正しく理解すれば過剰に心配するものではないことが分かると思います。(ピルに関しては、別の記事で詳しく書く予定です)


さいごに 身につけて欲しい考え方

ここまで、2種類の抵抗感をなくすための考え方を書いてきました。しかしこの記事で私が1番伝えたいことは、生理を楽にするという行動や、それに伴い生理について学ぶことが「性の健康を向上させるための『性の権利』である」という考え方です。性に対して、前向きな捉え方をして欲しいと考えています。

社会には辛さを我慢することが美徳と捉えられがちな風潮がありますが、「正しい知識を得ること」「辛さを改善するために行動すること」こそ素晴らしいことだと私は考えています。

この記事を読んで、少しでも多くの人が生理と積極的に向き合い、上手く付き合っていく方法を見つけられたら嬉しいです。


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