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「成功したい!」と思うほど苦しくなる理由。

こんにちは! 家事シェア研究家の三木です。

僕が主催しているフリーランス仲間が集まるコミュニティがあるのですが。
そのメンバーのsugamariさんが、こんな問を投げかけてくれました。

「もっと上を目指さないと」と思って、潰れちゃったり病んじゃったりする人が多いようだけど、なんでだろう?

これは、僕も本当によくわかります。
僕自身、何年もこの感覚で苦しんだし、嫉妬もしたし、まあ正直に言えばいまだって心がざわつくこともある。

ただ、以前ほど苦しくなったりしないのは、その苦しさの原因と、対処法を少しは知ったからかもしれません。


▶ 「成功」なんて手にしても苦しさからは解放されない

僕がもっとも苦しかったのは、10年前くらいの時期。
起業して4年とか5年が過ぎ、周りには大きな成果を出す人たちがたくさんいました。

同じ時期に起業した人、僕より遅く起業した人、身近な人、話を伝え聞く人、同じような分野の人、自分といっしょに働いていた人。

事業が大きくなった。大きな融資や支援を受けた。社員を増やした。海外に出店した。メディアで大きく取り上げられすごい反響を得た。本を出版した。

僕以外の、あらゆる人が前に進み、成果を出し続けているように感じていました。彼らの成功はたしかに僕を追い詰めていきましたが、何より苦しかったのは、僕自身がなんの成果も残せていないことでした。

自分だけが、いつまでも同じところでグルグル停滞している。

周りの成功は、僕に嫌と言うほど停滞感を感じさせてしまいました。

自分だっていつか「成功」したい。「成果」を出したい。
…でも、僕にとっての「成功」「成果」っていったい何のことなんだろう?

たくさん稼ぐこと? 事業が大きくなること? 周りから「すごいね」とちやほやしてもらうこと? 

それを手にしたとき、僕は本当に苦しさから開放されるんだろうか?

だって。
起業したてのころは、助成金をもらって、アルバイトもして、それで何とか事業をしてた。
誰も話を聞いてくれなくて、自分のやってることに意味なんてないかもしれないって、1日1,000回くらい考えてた。
でも、少しずつそうじゃなくなっていった。アルバイトしなくても食べていけるようになったし、自分がやってることに価値があるって信じられるようになった。

誰かと比べれば、そんなのは数ヶ月で脱するようなことだったかもしれない。それに僕は数年もかかっただけなのかもしれない。それでも、停滞なんかしていなかった。

起業したてのアルバイトをしていた頃の僕から見れば、当時の僕はもう十分に「成功」していた。

だけど、「もっと成果が欲しい」「もっと上に行きたい」「もっと成功したい」その思いがエネルギーになるような気がして、「もっと、もっと」と比較し続けた。

だから、成功しても、苦しさから解放されないのは当然だった。


▶ 「比較」することが、苦しさの原因

「月に100万円稼げるようになりたい!」と思って稼いでも。ちょっと横を見れば150万円稼いでいる人がいる。

「上手に絵を描けるようになりたい!」と思って、ある程度描けるようになっても、もっと上手い人が山程いる。それで、比較できないような「オリジナリティ」で勝負しようと必死になるけど、オリジナリティなんて誰もが持っているから、結局「あのオリジナリティには敵わない」とやっぱり比較することになる。

何を手に入れても、どれだけチヤホヤされても、誰かと比較している限り不安も苦しさもなくなりません。

それに気付いたのが7年前。東京から京都へと移住したときでした。
事業も何もかも縮小させて、比較や勝負の世界から離脱したとたん、成功への囚われも何もかもなくなってしまいました。

▶ 比較することの苦しさから解放されるために

とはいえ、今でもまだ比較して胸がざわつくことはあります。

成功が欲しくて、隣の人の成功がうらやましくて、苦しくなることもある。

そんなときはどうしているか。

よく「他人と比較しないで、自分の中の成長に目を向けよう」と言われます。でも、僕はそれって苦しさから解放されるには、あんまり意味がないと思っています。

なぜなら、比較の相手が他人だろうが、自分だろうが、比較していることに変わりはなく。しかも停滞感や物足りなさを感じているのだから、過去の自分より成長したかどうかなんて、なんの慰めにもなりません。
下手をすれば、もっと惨めになるだけかもしれない。

だから、他人とも自分とも、何とも比較しないようにする必要があります。

◉心の不安を身体感覚に置き換える

ここからちょっと伝わりにくいかもしれませんが。
苦しさを感じたとき、頭の中は「なんで!? どうして? チクショー!」という想いでいっぱいになります。それを「他人のことなんて気にするな!」って自己論破しようとしても無理です。

だから、そういうときは思考じゃなくて身体感覚に注意を向けます。

不安や苦しさだけじゃなく、嬉しさや怒り、悲しさも。
心や思考の変化は、必ず身体の感覚に変換されています。

たとえば、僕は不安や苦しさを感じると、

・手先が冷たくなる→少し痺れる感じがする
・心拍数が上がる
・呼吸が浅くなる
・首のあたりに力が入る

などの変化が起こります。
「考えないようにする」んじゃなくて「いま、自分の身体はどうなってるんだろう?」を探っていくんです。

そしたら、その感覚と逆になることをします。
手が冷たかったら手を擦って温めたり。呼吸が浅かったら深く深呼吸する。首が痺れるならちょっとマッサージする。

心の問題を思考で解決しようと、自分を論破しようと一生懸命になったり、考えないようにしようとしてグズグズ考え続けるより、心の問題を身体の問題に置き換えて解決するほうが簡単に楽になります。

そうしていると「しょせんそんな程度のことか」と思えるようになるから不思議です。

不安や苦しさは、波のようなもの。
ギューッと苦しくなるときもあれば、ふっと楽になることもある。ギュッと苦しくなったときに、その波をやり過ごす方法を知っていると、とても楽になれます。

そして、不安の波が落ち着いたら、いまやるべきことに集中する。
だいたい他人が気になるときって、暇なときです。忙しくしてると、つまらない嫉妬なんかしてる場合じゃなくなります。


▶ 上を目指すんじゃなく、この仕事を極めたい

比較をしない、と言うと向上心がないように聞こえるかもしれません。
でも、いまは誰かより上か下かじゃなく、自分の仕事を極めたいと思っています。

自分が提供するサービスや仕事が、しっかりとお客さんを喜ばせることができるように極めていく。自分が探求したい分野について、どこまでも究(きわ)めていく。

そうした追求をしていくのって、本当に楽しいです。
上を目指すんじゃなく、むしろ深く深く探求していく。

そうした態度が、「成功を目指す苦しさ」から自分を解放してくれるんじゃないでしょうか。


今日も見に来てくれてありがとうございました。
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