110日ぶりの観劇
先週、110日ぶりに観劇に行きました
観たのは、新国立劇場で上演されている、「願いがかなうぐつぐつカクテル」
https://www.nntt.jac.go.jp/play/the_night_of_wishes/
「モモ」で有名なミヒャエル・エンデが自作を戯曲化した作品で、今回は「大人も子どもも楽しめる作品」をコンセプトに、小山ゆうなさんの演出で上演されました。
感染状況が芳しくない中、正直行くのを躊躇う気持ちもありましたが、この状況下で公演を決断した制作・劇場の心意気をこの目で見てみたい気持ちの方が強かったです
久しぶりの劇場の様子は大きく変わらず、しかし対策を万全にして、「絶対出してやるものか!」という覚悟が感じられました
まず劇場に入るまでに、アルコール消毒・サーモグラフィー・観客自ら半券をもぎる・連絡先の登録
ロビー内は列になりそうなところに足跡・ロビーのスタッフは全員マスク&フェイスシールド・チラシは観客自ら取る・売店には透明なシート・休憩用の椅子は間隔を開けて配置
御手洗いは、うがい用コップの撤去・便座を拭くシートの設置&拭くように案内する紙
客席は千鳥配置・感染確認アプリを入れてる人は鳴らないようにお願いする案内(電源切っても鳴ることを初めて知る)
見た目は随分と変わりました
でも空間は以前と何も変わってなかった
不慣れなことに戸惑う観客に対するスタッフさんの笑顔、劇を楽しみにしてる観客の会話(もちろん多少離れて)、開幕直前キリッとした面持ちでスタンバイする照明・音響さん
特に印象的だったのは子どもたちの反応でした
舞台上で巻き起こるキャラクターのドタバタに笑う声、キャラクターから問われて無邪気に答える声
紙吹雪に手を伸ばす姿、カラフルな照明や音楽に目を輝かせる姿
ある場面では、あるキャラクターが舞台上で隠れて早着替えする中、別のキャラクターが時間稼ぎに子どもに話しかけたら「着替えてるんだよっ!!!!」と大声で返事
演劇の"約束"をあっさり破って、大人たちは大爆笑
これこそ、劇場の居心地の良さだと思います
年齢も性別もその他いろんなラベリングも関係なく、全ての人を受け入れてくれる
作品をどう感じるかは、個人のの自由
正解なんてどこにもない
同じような場所として図書館が挙げられますが、子どもと大人でコーナーが分かれているのが一般的です
門戸は解放されてるけど、中は子どもと大人で断絶されている
けれど劇場はそれがありません
(未就学児は入れない、とかはありますが)
みんな一緒に1つの作品を楽しむ
もっと多くの人が、この"居心地の良さ"を感じてもらえればと強く思います
ちょっとお金かかるし、都市部に集中してるけど
地元を抜け出して、誰も自分を知らない中で、非現実世界を味わう
ちょっとした冒険であり、新たな世界との出会いの場でもある
そんな場所の存在を知ってもらえるような、私はその手助けがしたいです
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