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ニーズを突き詰める_Physician scientistの挑戦1

はじめまして。

僕は2020年4月より大阪箕面のクリニックで在宅往診医として働き始めた40歳の勤務医です。24歳で大学を卒業後、6年間を循環器内科医として、その後10年間を基礎医学研究者として過ごし、今春コロナウイルスパンデミックの中心地イギリスより帰国しました。

循環器内科医として働いていた頃からの先輩とご縁があり、「地域を継続的に支える医療のシステムを作りたい」という思いに共感し、今回在宅を中心に展開するクリニック(https://www.kasugaiclinic.com/)でお世話になることにしました。ロンドンのICR(https://www.icr.ac.uk/)という癌研究所にもポスドクとして引き続き在籍しており、二足の草鞋を履いています。今後は先輩のビジョンを実現するお手伝いをしつつ、研究者としても生きる今までにはないPhysician-scientistを目指しています。

話は変わりますが、本日オンラインイベントPLAZMA12で台湾のデジタル担当大臣オードリー・タン氏のお話しを聞き、大変感銘を受けました(オードリーさんの略歴・活躍については既に各メディアでたくさん報じられていますし、まだ知らないという方はググって下さい)。そこで印象的な言葉が、デジタルが人の役に立つために重要な要素3つのF_fast(速さ)_fair(公平さ)_fun(楽しみ、遊びの要素)でした。高齢の患者さんを診ていく中で、特に日本ではfunの要素が全く足りていないと感じていたので正に我が意を得たり、でした。と同時に日本でもデジタル領域の方々が自分たちの技術を社会にどうやって役立てて行くか、一生懸命になって探して下さっていることに気付きました。

ならば、我々医師の出来ることは何か?

それは最前線で患者さん、地域のニーズを観察し、気付き、それを実現可能な形に落とし込んでいく際の良き翻訳者になることだと思います。それを科学的な視点で出来ている在野の医者があまりに少ない。これではテクノロジーが本当の「ラスト1マイル」に届くことがない、あるいはピントがずれた形で届いてしまうのではないか、と危機感を抱いています。

在宅クリニックで働き始めてはや3ヶ月になりますが、早くも地域・日本が抱える色々な課題が見えて来ました。このnoteを利用して患者さまのお宅にお邪魔するからこそ見えて来た「ニーズ」を多くの人に共有し、あわよくばそれを解決するためのコラボレーションを生んで行きたいと思っています。

どうぞよろしくお願い申し上げます。

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