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私が今食べたいカオマンガイ

先日日本橋高島屋のレストランで食べたカオマンガイ。(カオマンガイとは、鶏の油で炒めたジャスミンライスの上に茹でた鶏肉のぶつ切りをのせたタイ料理です)


鶏肉は柔らかく、奥深い味。サラダのドレッシングは隠し味にピーナッツを使っていてお上品…

この至極のお一人様時間にうっとりしつつも、ちょっと感じたのは違和感。

これもとても美味しいけれども、大学時代にバックパッカーで食べたカオマンガイが、不意に恋しくなったのです。

今日はあの時の思い出と、何故今そのカオマンガイが食べたくなったのか綴ります。

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日本橋高島屋で食べたカオマンガイ
美味しいけれども大学時代に食べた
カオマンガイが恋しくなった

大学時代に行った完全無計画タイ旅行

私は大学四年生の時に、バックパッカーで2週間タイを旅行しました。その時に毎日のように食べていたカオマンガイがとても恋しい。

その時のカオマンガイの紹介の前に、この2週間の旅行がどのようなものだったかお話したいと思います。

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タイ旅行の目的はタイの観光ではなく、なんとタイ古式マッサージのライセンス取得でした。

「タイのワットポーと言う有名な寺院で1週間学べばタイ古式マッサージのライセンスが取得できるから、タイ行かない?」という大学の友人の誘いに、「何か手に職つけておくと後々何かに活きるかも」と軽い気持ちで参加。

私のノリも軽いものでしたが友達2人も同じで、ろくに調べず、また宿もとらず行き帰りのチケットと現金を持っていざタイに。

ということでこの旅の特徴としては、

✔️ 宿も服もほとんど現地調達
✔️ 平日ワットポーで修行すること以外はノープラン
✔️ 旅感覚の合う女子3人組(フィリピンで3週間ホームスティしていた経験があるので生命力がとにかく強い)

といったもの。今から15年ほど前なので、インターネットもあまり普及しておらずスマホもない時代。よくこんな旅をしたな・・と自分でも笑ってしまいます。

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で、バンコクについた3人。早速バックパッカーの聖地と言われるカオサン通りに向かいます。(唯一カオサン通りに泊まることだけは決めていた)

「バックパッカーの聖地」と言われるだけあって安宿が多く、また通りは露天が出ていてとても賑やか。いろんな国のバックパッカーが思い思いの時間をゆったりと過ごしています。

私たちもカオサン通りの端っこにある安宿を見つけ、そこに落ち着くことに決めます。うろ覚えですが、一人一泊300バーツほど(日本円にして1,000円ほど)だったような。ベッド3つとシャワーがついている簡素な部屋ですが、私たち3人には充分。

そしてその安宿を拠点として、毎日ワットポーのあるスクムビット地区に向かいました。

↓今でもワットポーではマッサージスクールをやっているみたいです

スクムビット通りのカオマンガイ

ワットポーでのタイ古式マッサージの修行は、9:00〜16:00。学校ではお弁当はないので、どこかでお昼ご飯を食べる必要があります。

もちろん行き帰りのチケット以外はノープランの私たち。食べるところも決めていません。

さてどうしようか・・ととりあえず学校の外を出て通りをうろうろしていると、通りの端で何やら屋台と、簡易なテーブルと椅子が用意されている場所を発見!

あいにくお昼の時間ですのでテーブルは現地の人でいっぱい。でもものすごく回転率が早く5分もまたないうちに席が空きます。

観光客は全くいないその屋台に少し躊躇しつつも、屋台から漏れ出る匂いにノックダウン。その屋台で食べることに決めました。

しかしその屋台観光客向けではないので、写真入りのメニューなどあるはずもなく、メニューをみてもわからない。
そこで私たちが取った行動は指差し注文。現地の人が美味しそうに食べている鶏肉の乗ったご飯を指差し、3つ!と注文します。

店員さんが「カオマンガイ?」と言ったのに、カオマンガイの意味もわからず全力で頷く3人。少しドキドキしながらテーブルで待っていると、店員さんに大きな声で呼ばれ、カオマンガイと初対面しました。

ご飯の上に鶏肉が乗っけてあるだけなのでとてもシンプルなのですが、鶏肉は弾力があって生命力を感じるし、ジャスミンライスもさらっとした味わいで食べやすい。添えられているパクチーも野生的な味で素敵。何よりもおまけでつけてくれるチキンスープが絶妙!

ということで一瞬で屋台のカオマンガイのファンになった私たち。毎日その屋台に通い、同じカオマンガイを食べ続けました。

初日はシンプルに味を楽しみましたが、2日目からはテーブルに用意されている4種類の調味料でアレンジ。これのおかげでカオマンガイを毎日美味しく食べれることができました。

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このような容器の中に、唐辛子、グラニュー糖、
唐辛子入りのお酢、ナンプラーが入っている

今なぜスクムビット通りのカオマンガイが恋しいのか

だいぶ前置きが長くなりましたが、私が日本橋のカオマンガイを食べつつ思い出したのは、このスクムビット通りの屋台のカオマンガイ。今無性にこれが恋しい!

しかし、日本橋のカオマンガイももちろん味は美味しいし、調味量だって3種類だけどついている。では何故スクムビット通りのカオマンガイが恋しいのか。

その気持ちを分解してみると、

✔️ 無計画での出会い
✔️ 青空の下
✔️ 気の合う友人と

ということで、結婚して落ち着いた結果、またコロナ禍で失われたものたちばかり。

失われたものたち故に、スクムビット通りのカオマンガイが恋しくなったのですね。

終わりに

スクムビット通りのカオマンガイを思い出しているうちに、また無計画バックパッカーの旅も面白いかも?と思い始めたのですが、この歳で安宿や(書かなかったけど滞在期間に部屋の鍵が壊れて3時間くらい外で待たされた)現地調達の洋服(生地が薄いので体のフォルムがもろに出る)はきつい。

でも気の合う友人と無計画な旅は魅力的だなという気持ちは冷めないので、もう少し子供が大きくなってから、気の合う友人と、「大人版無計画バックパッカーの旅」なんかを企画してみたいな、と思ったのでした。

今度タイ旅行を一緒に行った友達に会う機会があったら、提案してみよう。どんなリアクションが返ってくるのか、今から楽しみです。

それではまた明日。



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