2020/03/01(日)【日記】最初にして最重要の読者のために書いた。

 このアカウントでの活動をはじめて早くも5ヶ月が経過した。

 もうそろそろ次のステップに移ろうかな……と思いつつ、どうも踏ん切りがつかない。

 お世話になっている人からは「迷ったら静観」「無理は禁物」と言われているのだけれど、それを「やらない」言い訳にするのもシャクだ。

 とはいえ「やるといいことがある『かもしれない』」という微妙な位置づけのことなので、先延ばしにしても特段困ることではないのだが……。

 迷っているうちはいったん棚上げして、やらなければいけないということが確定している「人」「お金」「期限」が絡むタスクを優先し、淡々と手を動かし続けた方がいいのかもしれない。投資や経営と考えれば「やるといいことがある『かもしれない』」ことではなく「やればいいことがある」「やらないとまずい」ことを優先するのはむしろ当然のことだ。

 なにより、迷っている状態で大きなことをしようとしても、自信が揺らいでいるのでためらいながらになってしまう。そうなると第一の顧客である自分自身が半信半疑のおっかなびっくりなので、どうにもこうにも迫力がでない。

 「俺はすごいんだぞぉぉぉぉ! 俺を見ろぉぉぉ!」って気持ちでやるのと「あの……ぼく……いちおう頑張っているんですけど……ど……どうでしょうか……いえ……ダメなところがいっぱいあるのはわかっているんですけど……」みたいな感じでやるのとでは、どう考えても後者がダメだ。自分が客の立場で後者みたいなこと言われたら「ナメとんのか貴様は」と思う。売る気あるのかおまえは、と。

 ……よし、いったん棚上げするか。3週間ほど棚上げしよう。土台と地盤を固める、それでいこう。

 この件に関しては「考えないで、口先よりも手足を動かす」方が絶対いい。手足を動かしてさえいれば、むしろ先延ばしした方が得るものが大きい。「功を焦るな」ということだ。

 むしろ、功が足りてないからこそ、口先による一発逆転に走ろうとしていたというべきか。なるほどなあ。

 オーケー、それでいこう! はー、やっと考えがまとまった!

* * *

 ひとりでなにごちゃごちゃ言っているんでしょうねこのアカウントは。

 でも、これでいいのです。

 このアカウントの最大の顧客はぼく自身なので、このアカウントが書く文章がぼくにとって最適なソリューションを提供できているのならそれでいいのです。十二分に存在価値があるのです。むしろお釣りがくるのです。

 ぼくもかつては「読まれたいいいいいいいいいいいいい!!!!!!」と承認欲求に身を焦がしてのたうち回っていた時代がありましたが、いま思えば「なんと憐れな生き物よ……」という感じです。はずかし。

 当時のぼくが書き散らした承認欲求の残骸は、いまもスペースデブリのようにネットに多数漂っており、早いところ回収しないと内的宇宙で大事故必至なため喫緊の課題となってはいるものの、いかんせんデブリなだけにどこにいくつあるのかわからん……。

 さておき、文章作法として「他人の役に立つことを書け」ということがよく言われますが「書いている自分」にとって「読んでいる自分」は最初にして最重要の読者なのですから、まずは「読んでいる自分」のためになることを書いていきたいなあ、というのがこのアカウントの思うところなわけです。

 お金を儲けたいってことになると話は別ですが、こと「承認」に関しては「ぼくはぼくのことをいいと思うなあ」というのも十分に承認なわけです。そりゃあ、バズるのは痛快ですが「おれ、いいなあ」としみじみ思えるということもまた、それとは違った心温まるよさがあるわけです。

 この記事も、書いている途中はかなり陰々滅々とした気分だったのですが「いったん棚上げして、口より手足を動かせば?」という「書いている自分」からの提案が出たところでパッと気分が晴れやかになりました。「なんだ、それでいいんじゃん」と。

 つまり「書いている自分」と「読んでいる自分」の対話によってアドリブ的に生み出されたものと、そのアドリブによる感情の好転を経てさらに思いついたことを書いたのがこの文章というわけです。けっこう楽しく書けました!

 他人に読まれようが読まれなかろうが、自分の救いになっているのなら、その文章は間違いなく存在価値があるのでしょう。

 とりあえず、ぼくはそういう考え方で、もうしばらくやっていくつもりです。

 ……よし、満たされた。

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