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Mirrativライバー 音瑠々るね氏 総合音響調整

僕のライブストリームエンジニア(趣味の範疇とはなりますが笑)としての1発目の仕事である本件について、実績記録としてここに残します。
1発目という事で探り探りやった為、正直かなり粗が目立っていると思います、、、


1.状況確認

・使用機材

ミキサー : YAMAHA AG03mk2 ライブストリーミングミキサー
マイク : audio-technica AT2020 コンデンサーマイク(劣化が想定される)
【参考 自環境】
ミキサー : YAMAHA AG03mk2 ライブストリーミングミキサー
マイク : marantz Professional MPM-1000 コンデンサーマイク

・経緯

リスナーとしてMirrativに入った後、独自のカラオケ機能(エモカラ)やゲーム配信機能、そもそもの配信の仕組み等がREALITYとは全く違う事を確認し、個人的な興味の下配信検証を実施しました。
独自カラオケ機能(エモカラ)の検証(音源品質の比較等)や、配信自体が「画面共有」機能による配信である事、配信者側の見え方を確認していた所、音瑠々るね氏が配信に来訪。
そこで、「自身の配信と僕の配信とで音質にかなり差異がある、なぜそんなに音質がいいの?」と伝えられました。

・現状確認

以上の相談があった為、実際に音瑠々るね氏の配信を確認しました。
【視聴環境】
EarFun FreePro 3 TWSイヤホン
→大多数の視聴環境となるべく統一した方が良いと考え、所持しているオーディオ機材の中でTWSイヤホンを選択致しました。
以降の調整に関しても本環境にて視聴致しました。
以下、調整前の音瑠々るね氏の配信です。
(Youtubeだと尺的にショート動画でUPされてしまい、動画本来の音量を無視されてしまう為、本動画のみこの形でお見せします)

・仮説

以降、自環境にて改めて検証をし、下記項目を確認致しました。
・ミキサーの音量設定による「聴こえ」の差異
・独自カラオケ機能(エモカラ)の音源品質
(外部入力音源との比較)
以下、自環境での検証動画です。
https://youtu.be/16m2Bls1LUs?si=TiAiVzn4Pj3IUjVc

比較検証の結果、音瑠々るね氏の環境と自環境では、
「配信音量に大きな差がある」
事が判明しました。
また、可能性として、
「コンデンサーマイクの劣化による音質悪化」
が考えられました。
以上のことから仮説として、
「配信者側の設定音量を適正化することで、『リスナー側の聴こえ具合』いわゆる音質が改善する」
「AG Controllerアプリを用いてAG03mk2のDSP機能による調整(主にEQ)を行うことで、配信者の声質・環境に合わせて音質を改善できる」
と考え、以上のことを配信中にリアルタイムで調整をすることを提案致しました。

・リアルタイム調整の実施

調整事項の提案・方法の打合せを進め、当初の予定通り、
「Mirrativにて配信をしながら、ライブチャットにて僕が指示を出し、リアルタイムで機材音量等を調整をする」
事で決定致しました。
また、コメント時に下記キーワード、
「Dear STREAMER… : (配信者様への伝達事項)」
「Dear ALL LISTENERS… : (視聴者様への伝達事項)」
こちらにて伝え分け出来ないか検証致しました。
以下、一連の機材調整枠の記録です。
https://youtu.be/c-bJsdc3-II?si=YWMk_aXvgYSY3sMo
以下、Before&Afterです
https://youtu.be/c9mTpslAYu0?si=A9fZYaVBQhZGav9t

2. 調整後

調整後、音瑠々るね氏にてMirrativ内歌唱系ランキングイベントへの参加が決定していたので、当該イベントでの
・歌唱時の聴こえ具合
・雑談時の聴こえ具合
を確認するとともに、視聴者様へのヒアリング・MIX担当の方へのヒアリング・本人へのヒアリングをしたところ、劇的に配信音質が良くなっている事を確認しました。

元々自ら配信するうえで、
「配信者側は配信音量設定を大きめにした方が、視聴者側が各々好きな音量にて視聴できるため、当該設定のほうが適正である」
と考えていましたが、本件にてほぼ間違っていないことを確認・実証しました。

3. 最後に

本件はこれにて音質の改善がある程度出来、以降は僕の研究・勉強次第で改善の余地がある程度のものとなりました。
しかしながら、最後にお伝えすべきことを記します。
本件では結果的に、
「配信者側の音量設定を大幅に上げる=マイク出力の増幅」
という事を実施致しました。
それはすなわち、
「配信者の意図しない環境音を配信に乗せてしまう可能性が大きくなった」
とも言い換えられます。
仕組みはまだまだ勉強中ではございますが、コンデンサーマイクという物は我々の想像をはるかに超える感度を持っています。
意図しない音を乗せてしまうだけでなく、一歩間違えるといわゆる「身バレ」にも繋がりかねないリスクがあると考えました。
今後、僕が他の配信者の音響調整を行う際は、「コンデンサーマイクの高過ぎる感度」を説明し、理解頂いた上で打合せを進めていくことを決定致しました。

以下、EQ設定を記します。

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最後まで閲覧いただき誠にありがとうございました。






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