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はじめに(ビール3.0―シェアと多様性のビール時代)

 1994年、酒税法が改正され、いわゆる地ビールが誕生した。もう少し正確に書くと、ビールの製造免許を取得するために必要な年間の最低製造量が、2000キロリットルから60キロリットルに引き下げられたのが1994年4月。同年12月に「全国第一号地ビール」のエチゴビールが免許を取得したのを皮切りに、小規模のブルワリー(醸造所)が誕生するようになった。そこで造られたビールのことを地ビールと呼ぶようになったということだ。

 地ビールがその後どういう道をたどるかについては後で書くとするが、この1994年はビール業界の転換点のひとつであると言える。

 この転換点を僕は「ビール2.0」と呼んでいる。

 では、本書のタイトルにもしている「ビール3.0」とは何なのか、また「ビール1.0」についても、まず簡単に書いておきたい。

ビールはいま2回目の大きな変化を迎えている

「ビール3.0」という言葉は、お察しの通り、2005年頃に流行した「ウェブ2.0」や、最近話題の書籍「お金2.0」になぞらえて作った僕の造語だ。

「ウェブ2.0」は、簡単に言うと一方向的な情報の流れから双方向、多方向への変化であり、「お金2.0」は、資本主義経済からテクノロジーの進化による「新しい経済」への変化だ。ともに、大きな変化をバージョンアップに例えて「2.0」として表現している。

「ビール3.0」は数字が示す通り、バージョンアップがもう1回ある。どんなバージョンアップなのか、順に紹介したい。

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日本のビール事情は変化の兆しを見せている。 大量生産の「ビール1.0」、地ビールとクラフトビールの「ビール2.0」、そしていま、シェアの…

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富江弘幸

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