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一行読書:「わかったつもり〜読解力がつかない本当の原因〜」

どうも、高尾トンビです!

「一行読書」を読んで頂き、ありがとうございます。
これは、僕が読んだ本から印象に残った一行を紹介するというコーナーです。

たった一行紹介するだけですが、なんか読書したような気分になるかも。

今回紹介するのは、西林克彦さんの『わかったつもり〜読解力がつかない本当の原因〜』です。著者の西林さんは教育心理学者の方で、『あなたの勉強法はどこがいけないのか?』という本も出されています。

『AI vs 教科書が読めない子どもたち』という本で、子どもたちの読解力がかなり低い状況になっていて、暗記や計算ができても読解力がなければAIにとって代わられてしまうということを知り、「そもそも読解力とは?」「どうすれば読解力が鍛えられるのだろうか?」と気になっていたところ、出会ったのが本書でした。

この一文がポイント!

浅いわかり方から抜け出すことが困難なのは、その状態が「わからない」からではなくて、「わかった」状態だからなのです。
『わかったつもり〜読解力がつかない本当の原因〜』西林克彦 著より引用

この一文を読んでも、「どういうこと?」って思う人がほとんだと思いますが、要するに「中途半端にわかっている状態(わかったつもり)」なので、浅い理解になってしまう」「そして、その自覚がない」のが原因ということです。

「全くわからない」のではなく、「わかったつもり」が原因

多くの人は勉強や学習をするときに「わからないこと」が原因で、つまづいていると思っているが、実は「中途半端にわかっている状態(わかったつもり)」こそが本当の原因であるということを西林さんは主張されています。

文章を読んで、大枠をつかむことができれば十分だと考える人が多いので、「深く理解しているかどうか?」を問われなければ、「これ以上、理解しよう」とはしない。

理解の度合いを①「わからない」→②「ある程度わかった」→③「よりわかった」という三段階に分けて考えた時に、ほとんどの人が②の段階で満足して、③の段階まで掘り下げて理解しようとはしない。

その理由は、③の段階に到達するためには、「文章には書いていないこと」を持ち出して、その文章を解釈することが必要になるからです。

「文章には書いていないこと」というのは具体的に言うと、
1.文脈(文章同士の関連性)
2.予備知識(スキーマ)

です。

「1.文脈(文章同士の関連性)」
その文章だけ読んでもわからない場合。前後の文章を読まないとその文章で書かれていることの意味づけがわからないということです。

「2.予備知識(スキーマ)」
予備知識(スキーマ)がなければ、何の話なのかわからない場合。

講義を受けている感じ

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本書は「読解力はこうすれば身につきます。以上」というような感じのハウツー本ではありません。

しかし、多くの「問題」や「事例」が載っているので、「わかったつもり」でとどまらずに、さらに深く理解しようと読み込むことで「読解力」が鍛えられるような構成になっています。

そういう意味では、西林先生の「講義」を受けているような本でした。

いまなら、kindle unlimited(読み放題サービス)で読めますので、ご興味があれば読んでみてください。僕もkindle unlimitedで読みました。(2019年12月1日現在)

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