7つの習慣 人格主義の回復
全世界で3000万部売れたというKing of 自己啓発本です。我々が人生において成功するためには何が必要かというのをわかりやすく教えてくれる名著です。
ここでいう「成功」とは、何もたくさんのお金を稼ぐことや地位を得ることだけを指しているのではなく、副題にもある通り誠意・謙虚・誠実・勇気・忍耐などの人間の内面にある人格的な部分を豊かにすることで人生における「成功」を手に入れていけるというお話です。彼が提唱する7つの習慣を通して、この人格主義を磨いていこう!ってわけです。
本著に書かれている7つの習慣は以下の通りです。
1.主体的である
これめっちゃ大事ですよね。やっぱり我々(私)はいつもどこかで人のせいにしたり、他人事として物事をとらえたりしてしまいがちです。自分の人生にとって大事なことは常に「自分事」としてとらえ、主体的に取り組んでいくことで人生がポジティブに変わっていくということはこれまでにも経験したことが何度もあります。自分の人生なので自分で責任を引き受けて生きていかなければ幸せになんかなれるはずないですね。
2.終わりを思い描くことから始める
著者は『自分の葬儀の場をイメージして、弔問客があなたの人生をどのように語ってほしいか考えてほしい』と投げかけています。どうでしょう。私だったら今までかかわった生徒や同僚が葬式の場でなんと言ってくれるのでしょうか。「あいつは人の気持ちがわかるいい先生だったな」「生徒思いの教育者だったな」とか言ってもらえたら本望ですけど、どうですかね・・・。現実はそんなに甘くないかもしれません(笑)そんな風に言ってもらえるような生き方を常にしていきたいですね。
ちなみにこの習慣を身に着けるためには自分のミッションステートメントを明確にすることが重要だと書かれています。「ライフテーマ」と言い換えてもいいかと思いますが、自分が何のために生きているかという宣言ですね。私の場合は自分の子供たちも含めて、「子供たち(生徒たち)が社会に出て幸せに生きていけるように、その素地を作る」というのがミッションステートメントになります。なかなか難しいテーマなので、日々格闘をしてますが。
3.最優先事項を優先する
成功者たちは、成功していない人たちが嫌がることを実行する習慣があり、だからこそ成功者になれる。必ずしもそれを好きでやっていなくても、嫌だという感情を目的意識の強さで凌駕してしまう。確かに、好きなことだけをやって成功している人はほとんどいないわけで、人がいやなことをどれだけやれるかで周りの評価も変わってきますね。
ちなみに最優先事項を選ぶ際は重要度と緊急性を自分でラベリングしていくことが必要とのことです。
4.Win-Winを考える
上記1~3が個人における成功(私的成功)なのに対して、4~6は他人との共存関係の中で手に入れるべき成功(公的成功)の話です。
Win-Winの関係の前提にあるのは、周りの人を敵とみなすのではなく、仲間と考え、競争ではなく、共存・共創していくということです。Win-Winの関係を成り立たせるためには(1)人格、(2)人間関係、(3)協定、(4)システム、(5)プロセスが必要になります。やっぱり最初に来るのが人格ですね。相手に信頼してもらえる人格を持っていなければ、相互理解、相互依存の関係は保てませんもんね。
5.まず理解に徹し、そして理解される
「共感を伴った傾聴」は職業柄常に意識してます。20代の頃に心理学の本を読み漁り、カウンセリングの資格も取って、とにかく傾聴することを心がけてきました。普段生徒たちと何気ない話をする際もそうですが、心が傷ついている生徒や精神的に厳しい状態の生徒などと話をするときは全力で共感し、絶対的な味方になることを心がけています。なので7つの習慣のうち、この習慣についてはすでに身についていると言えると思いました。
6.シナジーを作り出す
シナジーとは、他者とのかかわりの中で+αの効果を生み出していくような力で、相乗効果といったところでしょうか。(1+1=3にも4にもなる、的な)
やはりこれも他者との信頼関係が前提となり、それぞれが自立していることが求められています。
7.刃を研ぐ
最後は自己研鑽しろ!って言うメッセージですね。しかも4つの面で自己研鑽しろと言っています。
(1) 肉体的側面・・・単純に良い食事、良い睡眠、体に良い運動、とかです。単純だけど続けるのは結構難しいですよね。だっておいしいものは体に良くないことが多いし、運動を続けるのも大変ですよね。私は今一応食事には気を配っていて、一日の摂取カロリーは気にしています(気にしているだけで守っていない時も多々あります)。また、ジョギングも定期的に行っています。
(2) 精神的側面・・・これも難しいですね。著者は毎日聖書を読み、瞑想しているらしいですけど、とても真似できません。旅行に行って、大自然に囲まれているときは精神的に安らぎますが、習慣ってほどではないので、何か手段を見つけたいですね。
(3) 知的側面・・・これはやはり読書ですかね。加えて、英語の先生なので英語の勉強もしております。あとTEDを見て、いろいろなことを学んだりもしてます。
(4) 社会・情緒的側面・・・社会性向上の修練ですね。心がけているのは教師ってとかく狭い世界で生きがちなので、できるだけ外に出ていろいろな人と会うようにしてます。他の学校の先生とか他業種の方とかと話をするだけでも世界が広がりますし、自分の成長にもつながります。
以上、7つの習慣と自分の現況・感想などを徒然なるままに書いてみました。ここに書いてある習慣を全部実践出来たら確かに「成功」できると思います。自分の人格を磨き、自分を、そして他人を幸福にできるように自分を磨いていくのみですね。