『チーズケーキ作りが趣味の男子高校生かっこよくね？』そんな激浅な理由で、 俺はホワイトデーのお返しとしてチーズケーキを作って女の子に渡してみた。 その後もチーズケーキ作りが趣味。という傍から見ていてもわかりやすいポーズをとるために、クソ面倒だなと思いながら、たまにチーズケーキを作ってインスタのストーリーに載せた。 大学入った時しかり、新しく会う人に「趣味はチーズケーキ作りです。」とかキャラ付けで言いふらすもんだから食べさせてよとか言う人が出てくる。 「あぁまじでめんどくさ
人と人との交わりや政治の在り方を表したとき、 古代は個代 中世は忠誠。であったと言える。 彼はホワイトボードに書きながら話す。 「個人」を崇拝し、それを「依り代」とすることで上下関係を結ぶ古代。 それに対して 信頼関係、いわば忠義を前提として上下関係が結ばれた、中世。 だとするならば、 いわば近代は禁止に締めると書いて、 「禁締」、キンダイ と書くのが適切だろう。 近代の信頼関係は、裏切るという前提を元に、 禁止事項を羅列し書き出し、契約を締結する。 まあそん
いくら煌めく夢を得ても、与えられても、 君にとって現実は、興醒めの砂漠だったか。 そうさ。現実は残酷だ。当然だろう？ もし仮に君が永遠の命を手にしたとして、 君は永遠に生きるのかい？ 人生は距離じゃなくて景色だろう？ 私は今の君を認めない。 早く立て。 泣き喚いて、泣き止んだ後、 状況が良くなっている道理はない。 人生は芸術だ。 退廃的世界に描くアルスノヴァだ。 僕は作品の鑑賞者だ。 底に落ちた君が何を成すのか。 僕はそれに興味がある。 得た夢や与えられた
所謂(いわゆる)が「しょせん」って読んでしまって仕方ない。 所謂勘違い。 所謂勘違い。 どちらでも意味が通るのがさらにややこしい。 9月「はつか」って言われるとどうしても8日が頭に浮かび頭が支配されてしまうのに似ている。
たったそれだけ。有って当たり前のお世辞程度の没個性です。 優しいだけで生き残れるほど、この世界は優しくないです。だから。だからこそです。 夢なんて、もっと、写真のワンカットみたいな物でいいんじゃないですか？ 高級で新しい、 ピカピカな物は届けられなくとも。 壁にぶつかって、手を引かれて飛び越えたとしても、きっと手を引いた人はその不安は拭ってくれません。 そんなあなたの足首まで浸かった水たまりから引きずり出すことは僕にはできないかもしれません。 あなたは優しいだけの
深夜、僕はスマホのアラームで目が覚める。 「出発の時間か。」 僕はそうつぶやきトラックから降りると、サービスエリアにある自販機から1本、コーヒーを買う。 小気味よい音と共に開く缶とは裏腹に、僕の気分は雨模様だ。 缶を捨ててからもう1缶買って出発しようと考え、その場でちびちび缶コーヒーを飲む。 ふと、目の前を太ったリーマンが横切り、コーラを買っていった。 ここで僕の悪癖が顔を出す。 僕の缶コーヒーが110円 彼のコーラが170円 つまり飲み物1つ当たり140円と仮定
僕は、悩まないタイプだなと思う。 友人を見ていて思う。 みんな立派に悩んでいる。 恋愛や人生、理想といった、途方もない物に立派に向き合っている。 そういった物を聞いていると、 僕は劣等感に苛まれる。 まあ聞くといい。 そもそも悩みとはなんだろうか。 恐らくは、自分を信じているかどうかなのである。 誰しも自分の中に、今まで自分が人生で積み上げて来たものがあって、 無意識に、今出来ることと、今出来ないことを選別している。 ギターやベースに例えると分かりやすい。 今
物語の主人公になりましょう。 主人公でなきゃいけないのよ。私たちは。 物語が物語足り得る条件は1つよ。 ただ、劇的で在りましょう。 日々霞を食むように生きていましょう。 浮世離れしていればいいのよ。 そうでなきゃつまらないわ。 幸せの為に生きるのなんてつまらないわ。 貴方だってそう思うでしょう？ 『分かりづらい。』 僕、そういうお前のポエティックなところが 嫌いなんだった。 心配しないで。あなたの人生は既に劇的が約束されているわ。私とお近づきになれたんだか
足元見つめて歩いててもいいんじゃねーの？ 必ずしも胸張って歩く必要はねぇし、 そんな自分を嫌いになる必要もねぇと思うね。俺はね。 そうだな。なんつうか言い得て妙だが、まあ、 胸張って足元見つめろよ。 知ってたか？夢を諦めないのは夢を諦めるよりもずっと勇気がいるもんだよ。
復讐者って実は優しいんじゃねーの？ 人のために自分の全て投げ出して 動いてるんだろ？ 私欲のためだけに生きる奴より 俺は好きだな。
帰る方角が違ってさ。 改札通った後、駅でバイバ〜イって別れるでしょ？ 改札通って別れた後、 ホームで目が合って、 気恥しいのか嬉しいのか分からずに、 ただただ、手を振ってみるあの瞬間が、 私は結構好き。
お互い、薄々解っていた。 歩幅が少しづつ、ずれていたことを。 狂った帳尻は戻らない。 だから、僕は口にした。 別れよう。 改札前、それを口にする。 ありがとう。 帰ってきたのは一言だけだった。 僕は彼女に背を向け、僕は階段を降りる。 1歩ずつ、1歩ずつ、下降する。 ホームに付くと、同時にホームへ降り立った彼女に気づく。 一緒に階段を登っていたら、 今より少しは歩幅は合っていたんだろうか。 ホームの対岸にいる、平然を装いながらも目尻を煌めかせる彼女と目が合う。
人に幸せを共有することでみんなが幸せになる。 TwitterやInstagramはこんな理論を元にして作られた。らしい。 君はこれを聞いて何を思った？ 私はこう思った。 「これがその結果か？」と。 想像して欲しい。 幸せを共有し続けた結果どうなった？ その結末がこの嫉妬と怨恨渦巻く退廃的な大SNS時代だろう。 人に幸せを共有したところでされた側は幸せにはならない。 それを早く誰かが学習するべきだ。 何故か？なぜ人に幸せを共有したところでされた側は幸せにはならないのか？
やらずに後悔するより、 やって後悔した方が良い。 と言う俗物の言葉、 君はどう思う？ 俺が思うにその言葉を言った奴は 「チャレンジしろ。」とか 「挑んだだけ成長だった。」 とかそんなことが言いたいんだろうがその言葉に俺はこうも思う。 「やってない分際で勝手に後悔し始めるな。」と。 勝手に1人で諦めるな。 やってないなら終わるはずがない。 始まってないなら何も終わっていない。 勝手に物語を終わらせるな。 エンドロールにはまだ早すぎる。 そう思っている今はきっと道の
つまりトロッコ問題で前輪と後輪で行先を切り替えて脱線させるのが正解なんだよ！ いやしかしそのトロッコに人が乗車していた場合脱線事故によって犠牲が出てしまう。 その上切替地点で脱線するとしても、トロッコの速度や分かれ道の角度次第では犠牲が出てしまうだろ！ なんか難しいこと言ってんな。 そうだな。議論を交わしてるな。 俺バカだからわかんねぇけどよ。 「そこ、危ないからどいた方が良いですよ」 って言えば良くねぇか？ 「「確かに。」」
もうバイクは辞めるべきだ。 そんな怪我をしてまで観客に還元する必要はない。君だって分かってるだろ。 あのさ、 ザ・バイオリニストって言う思考実験、知ってるか？ …想像してみてくれ。 ある日、君は目覚めると、 隣には死の淵を彷徨うバイオリニストがベッドの上で寝ていて、君は彼と輸血チューブで繋がれていた。 バイオリニストはある特殊な病気にかかっていて、それに対抗できるのは世界で君の血液だけだった。だからバイオリニストの仲間が君を拉致し強制的に輸血したというわけだ。 この
