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ビル・ゲイツはただの億万長者ではなく、天才だったのを忘れていた(Netflixドキュメンタリー)

Netflixの「天才の頭の中:ビル・ゲイツを解読する」を観賞。

 コロナ拡大において、以前からパンデミック時の対策を警鐘し疫学について深い理解を示していたというビル・ゲイツ。最近はAppleのスティーブ・ジョブズのカリスマ性が浮きだっているため、メディア露出やトピックとして圧倒的な少なさはあった。(恐らくジョブズの人気は毎日使う携帯電話がiPhoneだったり、SNS時代を経ているため膨張したであろう)そして、ビル・ゲイツといえば、独占とも揶揄された超便利ソフトWindowsを生み出して元長者番付1位の金持ちのイメージが一番多いのはないだろうか。しかし、このドキュメンタリーはビル・ゲイツが天才故に今の地位を築いたことを再確認させてくれる。

 3部作に分かれるドキュメンタリーでは、ビル・ゲイツの近年の慈善事業取り組み例と彼のバックボーンを同時平行で語るのだが、手法の上手さも引き立ってめちゃくちゃおもしろくて一気観してしまった。彼は幼少期から優秀で、州でトップを飾り続けるなど非凡であった。集中すると止まらないタイプで、非常にひねくれていたりして母親とはよくぶつかったらしい。Windows95を生み出し、巨額の富と成功をものにしたビル・ゲイツだが、その頭脳を活かした問題解決力やタフさが、テクノロジーの進化による社会問題の解決へと向かっていくことはすんなり受け入れられた。

 そして、彼の頭の中は宇宙で、書物を十数冊もトートバックに入れて持ち歩いているという。記憶力抜群の頭の中には途上国の病気による死者数や温暖化の問題など様々な数字がエクセルのように張り巡らされて、それを歩きながら頭の中で整理してアイデアを抽出するらしい。(記憶力の良さでいうと、駐車場の車のナンバーと社員を覚えていて、車で誰が出勤しているか把握していたエピソードがある。)なんか映画とかで出てくる天才像だ!

 最近、幸せとはなんだろうと考えるわけだが、目先飯が食えてやりたいことができて、楽しく暮らせればというところまで行くが、中々世界平和や環境保護まで目は向かないものではある。しかし、彼は数字からロジカルに未来永劫ではない世界の成り行きを想像して、動いているように見受けられた。そして、彼のテクノロジーの経験を下に収益の出るかわからない極めて困難な課題に立ち向かう姿からは、億万長者以上に技術者兼ビジネスマンとしての荒ぶる情熱を感じずにはいられない。

 この他、母との深い深い関係や、マイクロソフトの立役者や慈善事業ビル&ビリンダゲイツ財団の共同経営者である妻との関係性をベースに、彼の心の葛藤など描かれ、非常に興味をさそる内容なので、とてもとてもおすすめです。(昔のメガネがなんか可愛いくていい。)


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