見出し画像

Pivot to people -人を軸としたビジネスの再構築 -

「会社は株主のもの」、「株主価値を最大化するために経営をするべき」といった考え方に異を唱え、「会社はステークホルダー皆を幸せにするために存在する」、「短期的な株主価値/時価総額の最大化ではなく、長期的な価値創出のための成長を目指すべきだ」といった主張が世界中で反響を呼び、「ゼブラ企業(Zebras)」と名付けられた企業のあり方が、今注目を集めています。

では、一体どのようにしてそのような企業を生み出せるのでしょうか?

ゼブラ企業という言葉を生み出し、世界各地にムーブメントを広げるZebras Uniteは、自らが「協同組合(Coop)」という組織形態を取ることによって企業の新しいオーナーシップ / ガバナンスのあり方を提案しています。

今回、Zebras Uniteが抱いてきた課題意識と、それをどのようにして具体的に解決しようとしているのかについて綴った記事を翻訳しました。(一部note用に改定済み)
原文はこちら


スクリーンショット 2021-03-20 222047


岐路に立たされるアメリカ

2020年7月31日

倫理的かつ人道的で、社会的責任を果たしおり、規制が効いているうえで、有益なテクノロジーを求める声が広がり、ベンチャーキャピタルが「Black Lives」に共感していることもあいまって、今日、このアメリカのビジネス界は重要な岐路に立たされています。

先日、巨大テック企業のCEOらは米国議会において、情報搾取、独占禁止法違反、フェイク情報の拡散などの疑惑に対して、それぞれ自社を擁護するような発言をしていました。
Safiya Umoja Noble PhDは,マーク・ザッカーバーグの議会での弁解を下記のように皮肉的に言い換えています。

"我々は稼いだ数兆ドルの中から、ヘイトスピーチの抑制には数十億ドルだけ投資してきた。 ”

マーク・ザッカーバーグの議会証言草稿

画像3

企業が独断で「責任のある行動」とみなしたものを、「責任」と定義した結果、社会はどうなってしまったのでしょうか。
私たちは、過去の失敗から学び、この先の未来を予測できるはずです。

まず過去30年歴史を壮大な企業実験と捉えることで、私達はこれからの歩むべき道筋のヒントを得られるか探ってみましょう。

一昔前に、購入する商品やサービスに対する消費者の意識が高まり、政府の規制がないことに対応して、さまざまな分野の企業が市民社会組織と協力した「マルチステークホルダー・イニシアチブ(MSI)」という団体が結成されました。

MSIは、広範な人権侵害や環境破壊に対抗するために、行動規範を策定するなどして、ビジネスの世界における慣行が「持続可能」、「公正」、「倫理的」であることを精査するための監査システムを開発しました。
しかしながら、このような表面的で体裁的な中途半端な措置をしているようでは私達の社会はだめになる一方でしょう。
もはや、この取組がどうなるかをもう少し見てから分析していこうというのでは遅いのです。
今月、MSI Integrityの研究者は、これらの取り組みについての最終報告書である
「Not-Fit-For-Purpose」を発表し、10年間の分析の集大成としました。

この最終報告書によると、この10年間にわたる壮大な企業実験は成功には至りませんでした。
外部向けの広報キャンペーンの背後では、権益を持っていた人がよりそれらを肥大させ、国民の持つべき権利が剥奪されてしまっていたのです。
つまりこれらの取り組みは、巨大権益の暴走の根本的な原因に対処できなかっただけでなく、それを隠蔽し、悪化すらさせてしまったのです。

この報告書からわかった重要なことは、より多くの人々を企業的な場に招待したからといって、企業が国民の声に耳を傾けたり、国民にとって有益なことにはならないということです。

しかしながら、私たちは巨大テック企業に対してもほぼ同じこと(自発的、先制的、象徴的な取り組みの催促)を行っています。

"最も重要で革新的な人権保護プロジェクトは、これまで人権保護の領域ではほとんど注目されてこなかった。その最も重要なこととは、企業のあり方そのものに異議を申し立て、企業のあり方を再構築することである」とMSIは記しています。
つまり、

現代において人権保護のために一番に取り組むべきプロジェクトは、ビジネスの再構築です。

現状がこのまま続くかもしれない時に、私たちは歴史は繰り返されるものだと、ただ見ているだけでしょうか?
「善い社会を作るテクノロジー」という言葉の背後で起こっていることを見て見ぬ振りするのでしょうか?
SNSの正負の側面を知りつつ、負の側面に対抗するためのアクションを起こさずに普段どおり使い続けるのでしょうか?

それとも、規制の強化、「ヒポクラテスの誓い」、そして「Do No Harm(害悪を及ぼしてはならない)」を誓うことを企業に求めるよう声を上げるべきなのでしょうか?

ビジネス・ラウンド・テーブルが昨年約束した、複数のステークホルダーへの貢献が実現することを期待してじっくり待ちますか?
銀行が毎年最高利益を計上しているときに、今まで「発展」と認識されていたものをこれからもいつも通り祝福し続けるのでしょうか?

画像4

企業は自らを律して規制してください、と丁寧にお願いするだけにとどまり、その結果次々と発生する社会における破壊を仕方なく見過ごしながら、企業を労い続けるのでしょうか。

この1年間、Zebras Uniteでは、これらの質問に対しての答えを用意しようと取り組んできましたが、簡単なことではありませんでした。
もちろん過去に私たちが行ってきたように、ゼブラ企業の創業者の存在理由は明らかに
「利益だけでなく、目的の達成」でした。

しかし、私たちはこの考え方だけでは具体性に欠け、不十分だと思うようになりました。
新しい経済には、共同繁栄が必須なのです。
Zebraの創設者、資金提供者、および仲間たちの行う、草の根的な活動が、この難解な問題を解決する重要な1ピースになると信じています。
私たちはこれまでに試したことのない具体的な行動や方法論が必要になることをわかっています。
これらに取り組むことは権力と利益を他者と共有することを意味するため、テック企業や投資家、そして慈善活動家にとっても楽ではないことは理解しています。この変化は痛みを伴いますし、厄介な問題が起きることもあるでしょう。
でも、それを乗り越えた先には強固で公正で活気に満ちた未来が待っているはずです。

このビジネスの再設計のためには今から下に記す2つの戦略が必要です。
無論、どちらも不可欠です。
私達は、どちらの戦略を追求しているのかを具体的かつ正直に明らかにし、実験と投資を同時に行いながら、私たちの仮説が正しいかどうかをを確認しながら前進する必要があります。

治療的戦略 "Do Better"

"治療的戦略 "とは、既存の大企業を不備のある商品のように修理台の上に連れて行き、すでに根本的に崩れてしまったシステムを修繕しようとすることです。規制をおこなうことで、わかりやすく責めやすい企業に責任を押し付けようとします。米国議会で独占禁止法委員会のように、巨大テック企業に対して「御社の製品はユーザーにどのような行動を促進していますか?」「御社の製品はどのような行動をユーザーに促進しているんですか?」「公共の利益をより生み出すためには御社はどうするべきだと思いますか?」「御社のビジネスモデルが経済的、社会的に及ぼす影響は何ですか?」といった質問をします。

同様に投資家や融資元に対しても、同じような観点で質問をします。
御社のチームには何人のBIPOCパートナーがいますか?
ディールフローとポートフォリオにダイバーシティがありますか?
どのようなコミュニティにどのようにサービスを提供しているんでしょうか?
自由奔放な巨大権力の影響」についても、もう一度考える必要があります。今巨大テック企業に対して、より良い選択をするよう促していますが、強制力のないまま厳しいだけの勧告および尋問は、1990年代の「持続可能性ロンダリング」の二の舞となるので……説明責任を果たすためのメカニズムが必要です。
2050年に振り返ったときに、今とっている行動は倫理性と公平性を織り込まれた効果的な戦略だったと振り返って言えるでしょうか?
MSIのタイムリーな分析は、過去の過ちを繰り返さないようにするための一つの重要なファクターとなるでしょう。

プロアクティブ戦略 "オーナーシップとガバナンス”

プロアクティブ戦略は、創業者、企業のリーダーシップ、投資家が新しい道を築くことに同意することで成立し、変化に対応しながら再設計し、具体的な行動および説明責任を追求することを目指します。簡単に言えば、 新しいものを創造し、力および利益を共有することを原則とします。そのためにオーナーシップおよびガバナンスについての2つの戦略を用います。
MSIインテグリティもまた、
"企業が投資家に主に依存し、現在の法律・ガバナンスの枠組みの中で運営されている限り、企業は人々と地球に害を与える意思決定をし続けるでしょう」と述べています。
では、具体的な方法とそれが何を意味するのかを話します。

(1) ガバナンス

雇用者、サービス利用者、そして影響を受けるコミュニティに属する人々が意思決定の中心となります。
企業が、株主だけでなく、労働者、サービスの利用者、意思決定の影響を受けるあらゆるコミュニティに対しても、法的、そして経営上説明責任があるとしたらどうでしょう。
もっと具体的に落とし込んで考えてみると、労働者、ユーザー、コミュニティを取締役会の役員に含めるということが言えます。既存の会社であれば、細則を変更し、新しく会社を設立する場合は、このタイプのガバナンスをシェアできる構造を採用することとなります。

(2)オーナーシップ

利益および企業の所有権は企業に価値を生み出している雇用者や、その企業の動向の影響を受けるコミュニティに属する人および決定権を持つ所有者に与えられます。
もし企業が成長することによって主に恩恵を受ける人が、雇用者であったりより広い範囲でのコミュニティのメンバーであったら素晴らしいと思いませんか?より具体的にいうと、これは雇用者やコミュニティのメンバーをオーナーや株主として含めるということです。もし御社が今、資金調達を行おうとしている既存企業やベンチャー企業であれば、すぐにではなくとも長期的にこの原則に賛同する投資家を見つけることができるはずです。

Zebras Uniteでは、積極的なプロアクティブ戦略型の企業を支援していますが、一方では対処療法的な方法をとる企業も応援しています。

ではどこから解決していけばいいのか、と思っていましたが、Zebras UniteのチャプターリーダーでチャプターサクセスディレクターであるSheeza Shahの持つ素晴らしいビジョンを通して、解決策の種が世界中に広がっていきました。

地球上の人類のスチュワードシップを擁護するイスラム金融から学べる教訓。
東京で次にくるであろう多様な世代による新たなビジネス。
ドイツでの「ニューミッテルスタンド」運動。
ロンドンチャプター主導の似た志を持つ創業者と投資家とのエコシステムの見える化。
スコットランドチャプターでのプラットフォーム企業がユーザーへ権利を拡大する方法
サンフランシスコチャプターでのパンデミック後の経済についてのディスカッション。

これらすべてのZebras Uniteのローカルチャプターはそれぞれ国と地域に最適化された研究所の役割を果たしており、次の新しい経済のための研究、実験、そしてそれらを実践するコミュニティをリードしています。

画像6

世代を超え、かつグローバルな変化を結合し、加速させていくためのインフラを構築するには時間がかかります。
1年前、Zebras UniteはOmidyar Networkカウフマン財団から、二つの目的を掲げ多額の資金援助を受けました。
一つは、ゼブラ起業家のニーズをより深く理解すること。
二つ目は、新たな組織としてどのような企業形態が合っているかを明確にすることです。

そしてそれから1年の間に、数え切れないほどの対話を重ね、何百ページもの法的文書を作成してきました。
そして、とうとう私たちの信じる価値観を実現するために、新たなステージにきたことを誇りに思っています。さきほどから話しているような懸念事項をどう解消できるか考えながら、より倫理的なビジネスモデルを設計してきた結果、この今回発表する事業形態にするという結論に到達しました。
私たちは日々、新しいことを学び、予期せぬ課題に遭遇ながらもどう資源を使っていくのがいいかを考えてきました。
その成果とこれまでのプロセスを共有したいと考えています。

ゼブラ企業とは?

私たちは昨年、世界中のゼブラ企業についてのリサーチを開始し、彼らは何を目的としているのか、どんなサービスや事業を作っているのか、そして何が私たちを団結させているのかを知ることができました。
この調査は、研究者であり、評価者であり、(私たちの仲間でもある)Sam Mehokeによってデザインされました。調査の結果、145ページに及ぶ驚くべき結果が得られました。レポートの全文はこちらからダウンロードできます。要約版はこちら

以下は特に私たちのこれからの指針となるような質問と、そこから学んだことのハイライトです。

ゼブラ起業家の自身のパーソナルデータの傾向

・ゼブラ企業の創業者に共通する人生での経験としては、第一世代の起業家、女性、有色人種、友人や家族からの資金調達が困難な人、一人親家庭で育った人、長男長女などが挙げられます。
・このゼブラのコミュニティは、変化は可能かつ、緊急に必要だと強く信じ、自分自身とビジネスをコントロールしているメンバーの誠実さ、厳格さによって成り立っています。
・ベンチャーキャピタルや外部からの資金調達は、企業の大切にする価値観や製品・サービスに支障をきたす可能性があると考えられる場合には避けています。
・ゼブラ企業の掲げるミッションステートメントを見てみると、、B2B、システムチェンジ、ヘルスケア、教育、農業などのカテゴリが最も多く挙げられています。
・総売上は、0~5億ドルが最も多かったです。

ゼブラ起業家の課題とファイナンス事情は?

・全体の75%が100万ドル以下の資金需要だと回答
・自社のプロダクト/サービス、強力なサービスの背後にあるストーリーとミッション、持っている強い価値観は、ゼブラ起業家がもつ強み彼らの抱える課題としては、リード顧客の獲得が困難、ステークホルダーや投資家をどう啓蒙するか、資金調達にかなり時間とリソースを費やしてしまうことなどが挙げられています。
・ゼブラは、思いやるがうえの疲労(システム上の課題に直面したときの無力感や燃え尽き症候群)による精神的にだめになるリスクがあり、さらに変わりゆく環境の変化に対応し続けること、所属コミュニティの欠如、理解してくれない投資家とのすり合わせ、などが起業家のストレス要因となることがあります。

どんなゼブラ企業が最も成功する可能性が高いのでしょうか。
そしてその成功、不成功はどうやって評価されるべきでしょうか

このゼブラ企業のコミュニティは、Zebras Uniteに次のようなことを求めています。

(1) 投資家、仲間、メンター、サービス提供者(ユーザー)を見つける手伝いをすること
(2) 提携投資ファンドを設立すること。
(3) 教育リソースを作成し、経験豊富な仲間がお互いに指導、支援し、学んだことを共有できるようにするために、コミュニティが協力したいという社会的欲求を育むこと。

ほとんどの企業は、プロトタイピングや成長段階にあり、「Wicked problem」(どのように進めるかについて技術的にも社会的にもほとんど合意がない問題)を解決しようと取り組んでいました。
(価値観が一致しているステークホルダー向けでない限り)Exitを行わない中で、目指すゴール違ってくるということは、従来の企業の測定基準がゼブラ企業の価値と複雑なシステムレベルのソリューションに向けた進捗状況を測定するのに適切ではない可能性が高いことを意味しています。

画像5

これらの調査結果は、私たちが目指しているものをより具現化したものです。ゼブラ企業の創業者が必要としているのは、事業に資金を提供して成長させるための資本、学習の機会や同じような考えを持つ仲間たちのコミュニティ、そして投資家や顧客へ啓蒙を行うために費やす時間や苦痛を減らすための文化の変革です。
それらを踏まえ、戦略型デザインエージェンシーであるUncompromiseの助けを借りて、私たちのミッションをクリアにしました。

"私たちは、誰もが未来を想像し、創造する平等な権利を持っていると信じています。
Zebras Uniteは、世界のためにより良いビジネスを構築する人々のために、コミュニティ、資本、文化を媒介する存在となります。"

私達が大切にするバリュー
誠実、相利共生、創発、がむしゃらに(当然!)。

Zebras Uniteとは?

私たちは事業体としてこれらのバリューに沿うような、最適な企業形態を設計することに着手しました。
どのようにして資本を提供しつつも、新しいガバナンスとオーナーシップの仕組みの必要性を理解している投資家に対しても透明性を確保できるか。

ミッションとValueに根ざしたコミットメントをいかにして私たちの活動のコアに据えるには?
そして最も重要なことは、6,000人のオンラインコミュニティメンバーと6大陸にある45のチャプターからなるコミュニティにおいて、どのようにしてそれらの会員メンバーに報酬を与え、企業のオーナーシップと株式の権利を認めるかです。

協議した結果、優秀かつクリエイティブな弁護士であるJason Wiener PBCとCatalyst Lawの協力を得て、これらの条件を満たす「三脚」組織が誕生しました。それが今から紹介するゼブラユナイト協同組合です。

画像1

ここ数年の間に、協同組合法は著しく進歩しました。
というのも協同組合は21世紀のスタンダードに追いつき、他の株主や投資家が関わる余地を作るなどして事業・ビジネスとして拡大できるようになったのです。

もっと調べていくと、個人や企業、創業者、投資家、機関投資家、機関投資家のすべてが株式を所有する協同組合になれる、というだけでなく、様々な形に応用できる可能性を秘めていることがわかりました。
協同組合によって、投資会社を運営することもできますし(こうしてZebras Unite Capitalが生まれました。)、非営利団体であるZebras Uniteに黄金株(拒否権付株式)を付与することで、事業の目指すミッションから逸脱しないようにする工夫もできるのです。

ところで皆さんは協同組合という言葉を聞いたことありますか?協同組合とは何なのか知っていますか?詳しくは友人グレッグBrodskyの
 "協同組合型の事業をあまり見かけない3つの理由 "を御覧ください。

簡単にいうと、
1)ほとんどの人は協同組合が何であるかを理解していないし、それがどう役にたつかも知らない。
2)比較的、従来の所有権モデルのほうが簡単だと捉えられている。
3)協同組合として運営する起業家にとってスタートアップ企業向けの資本にアクセスするのは困難
ということが述べられています。

私たち結局営利なのか非営利なのか?私たちはファンドなのか協同組合なのか?と言われれば、
そのすべての要素を持っていると言えます。

私たちは、この事業形態が、連携したリーダーたちが、通常のビジネスを再定義する相互主義的なモデルに大切なもの、人材、時間を投資するには一番の方法だと考えています。

Zebras Unite Co-Operativeは、その組合員によって所有され、管理されています。
今協同組合のプライベートベータ版を作成中であり、まず支部のリーダーと設立企業のメンバーにアクセス権を提供しています。
この秋の立ち上げ時には、ともに未来を所有し、意思決定していきたいと考えている組合員(創業者、企業、個人、投資家、パートナー)を募集しています。

Zebras Unite Capital (ZUC)は、Zebras Unite Co-OperativeとSecond Museとのジョイントベンチャーで、会員企業に直接投資を行う子会社の投資会社です。
つまり、Zebras Unite Co-Operativeの組合員は、Zebras Unite Capitalから恩恵を受ける株主でもあるのです。Zebras Unite Capitalは、Future Economy Labの持つ知見を活用しながら、いくつかの新規ファンドを組成し、アドバイザリーサービスを提供していきます。

Zebras Unite Non-Profitは、資本、文化、コミュニティ、そしてオルタナティブ・オーナーシップやガバナンス、政策介入などのトピックに関する研究活動を推進しています。
この活動は、コロラド大学ボルダー校のメディア教育デザインラボとの継続的に更新している「Exit to Community」シリーズにて更新されていっています。

この数ヶ月間、私たちはこれらの新しい考え方を社会に訴えかけてきて、
これまでの私達の最も取り組みの中でも最も挑戦的な作業の一つでした。

新しく、ハイブリッド、包括的かつ相利共生を目指すモデルをデザインしようと試みているにもかかわらず、時代遅れな色眼鏡を通してでしか見られず、うんざり感じることもありました。

一方で、ゆっくり、でも確実にこの取組を理解し始めている人も増えています。
Basecampのような企業は、より洗練された新しいメソッドの必要性を認識し、「Exit to Community」の活動を支持してくれていますし、
巨大テック企業から利益を享受してきた人たちもまた、その考えから抜け出して、あえて共有所有モデルの開発に投資しています。

真に包括的な経済の構築に尽力しているSurdna Foundationのような先見の明のある慈善的先駆者たちは、ローンファンドを初めての経営者と共同で設立し、全国の地域コミュニティでまだ評価されていない起業家に貢献しようとしています。

Zebras Uniteのレポートは、私たち4人のDazzle Doula (Zebras Uniteの共同設立者) が、直面した苦難の中でどのように成長してきたのかを共有しなければ、不完全ですし、現実味もないものになってしまいます。
今年、私たちは時間もエネルギーを投資して、私達4人の強い女性が、それぞれのユニークな才能、培ってきた経験、逆に見えていない点、ほかにやるべきこととの兼ね合いなどを考慮したうえで、どう協働し、より効果的にコミュニケーションをとることができるかを模索してきました。
いつもうまく私達のコミュニケーションをファシリテーションしてくれるMalii Watts Wittenに感謝します。

画像8

私達はそれぞれ自ら省みる中で、あらゆる人々が個々人の成長と社会の変革にコミットし続けることの必要性を信じています。
私達は自分たちの会社やこのエコシステム構築のための仕事、家事育児に追われ、夜間や週末にも仕事をしています。
そんな姿をみて、他人事でなく「あなたたちが得た知見、どのようにともに力をあわせているのか、取り組んでいることが新たなリーダーシップのパラダイムを表しているのか、それに対して私にはなにができるか、
もっと教えてください!」と声をかけてくれる資金提供者やいつも協力してくださる皆様に、深く感謝しています。

そのように、今日、勇気を持って周りの人々と力を共有することが、明日の社会における経済的な力を創っていくと信じています。


スクリーンショット 2021-03-20 222047


今後もTokyo Zebras Uniteは本noteやイベントを定期的に開催して様々な角度からゼブラ企業に関する情報を発信していきます。
ぜひ、noteとFacebookをフォローしてください。

・FBでいいね を押して頂けると、最新情報が届きます。
 https://www.facebook.com/tokyozebrasunite/



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?