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【論】偉人の思考を理解できるはずがない。我々ごときが・・・。

古くはソクラテス、プラトンからカント、マルクス、ケインズ、アインシュタインと歴史に名を連ねるような偉大な先人たちがいる。
現代人は彼らの偉大さをいかに軽んじて見ていることか。
『軽んずる』という意味が伝わるかどうか。天才という人種に対する理解が十分でないということだ。一言で言うと天才は絶対に理解できない。思考の次元が違う。彼らの著作や彼らの論説を読み、彼らの思考を理解したと納得し、さらには自分の思考として昇華した気になっているのが現代人である。我々現代人は過去の先人たちより、文明・文化・知性で優っていると勘違いしている。彼らの時代には移動手段がなかったからとか、エアコンや冷蔵庫などの生活を豊かにしている製品がなかったからとか、PCやスマホ、グーグル先生がいなかったから・・・とか。こんなに世の中に便利な道具があふれている現代文明を自分たちの能力と同一視してしまっている。
文明・文化は時間の流れとともに物質的な生産物が積みあがっていくが、知性という点においては各人がそれぞれの頭で築いていくのだ。
親が金持ちなのが自分の実力だと勘違いするように・・・。大企業に属しているのが自分の実力だと勘違いする無能社員のように・・・。行きつく先には日本に生まれたのが自分の実力だと勘違いしている。

物質文明は我々の思考認知力を盲目にする。物質文明が積み上がる程、星は見えなくなり、景色も近くしか見えなくなり、我々の思考領域も小さくなっていく。
思考の本質について我々は完全に勘違いしてしまっている。
たかだか1冊の本を読んだところで偉人たちの思考が理解できようか。いや喩えすべての著作を読んだとしても理解など出来はしないのだ。天才を理解することなど凡人には絶対に出来ないのだ。著作はヒントに過ぎない。答えは常に自分の思考で辿り着かねばならない。
我々は誤解する。著作を読んで作者はこう考えていたと・・・。本当にそうだろうか。

私が書き物をするときには私の思考世界の或るストーリーに関するエッセンスだけを断片的に取り出しているに過ぎない。それは言語化できる領域のほんの少しのエッセンスだ。よって本を読んだ程度で作者を理解することは出来るはずがないという前提を忘れている。

天才に対する畏怖の念をもって過去に対する侮蔑を捨てなければならない。
「昔は単純でいいよな・・・」
「現代人こそ単純でいいよな。こんなに思考がシステム化されているから」
昔の人は空は高く、雲は動き、無数の星は我々を睨み、海は死と恐怖を含んでいる。そう、現代人は思考を捨て、システムの一部として人間を再定義しようとしている。道具になろうとしているんだ。どうかしてるぜ。
勘違いが大量生産され、道具人間のオンパレードだ。押し寄せる知識は思考を錆びつかせ、思考領域を砂漠化する。天才を理解できると思うなかれ。まず自らの思考領域を広げる鍛錬をするべし。

◇◇東京ハバナの理屈の想定外のコーナー◇◇
東京ハバナです。コロナ禍で心も縮こまってしまっている今日この頃です。マスコミは信用できず、思考なき社会が構築されている。株価は実体経済を反映せず、現実が崩壊しようとしているように思える。こんな漫画みたいな世の中が来るとは。そんな世の中に急かされるように、始めたnoteですが、なかなか反響を貰うまでには程遠いようです。クリエイターとして応援してくださいましたら幸いです。
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