見出し画像

【NYY #15】来季の戦力構想

こんばんは、KZillaです。

まずはBravesの皆様、優勝おめでとうございます!
Acuna、Soroka、Ozunaといった主力選手がいない中、悪役アストロズが勝つと予想される中、レギュラーシーズンではプレイオフチーム中最下位の88勝に留まった中、向かい風ばかりに関わらず最高の結果を出せて本当にすごいと思います。
Freemanの様な能力も人格も一流の選手がやっと世界一を味わえて嬉しく思います。

さてWSも終わりましたし、突然ですが来季のヤンキースの戦力構想について語ります。

色んな記事やブログが考察を出していますが、今回はあえてそれらを全て見ておりません。Baseball Referenceに記載されている40人ロースターやFAリスト等のみを参考にしてみました。

FAとなる選手一覧

SP Corey Kluber (35) 
SP Andrew Heaney (30) 
RP Joely Rodriguez (29) ※チームオプション 
RP Darren O'Day (38) ※プレイヤーオプション
P Brody Koerner (27) 
P Adam Warren (34) 
1B Anthony Rizzo (32)
OF Brett Gardner (38) ※プレイヤーオプション 
OF Ryan LaMarre (32) 

FAとなる選手は上記9名。
太字の4名が再契約の可能性があり、残り5名は恐らく再契約はなしかと思います。
Gardnerは前回の記事でも考察の通り、プレイヤーオプション(2.3Mドル)行使で残留する可能性が高いと思います。
元中日の中継ぎでお馴染みのRodriguezは非常にコスパの良いチームオプション(3Mドル)があり、ヤンキース加入後は防御率2.84と良い結果を残しているので行使する可能性もあります。
RizzoとKluberは相応の成績を残しており、Voit・他のSPをそれぞれ放出した場合に再契約する可能性もありますが、個人的には再契約はないと思っています。(理由は後述)
ちなみにO'Dayもかなり安価(1.4Mドル)なプレイヤーオプションを持っておりますが、長期離脱(ほぼ4月のみプレー)及び年齢(もう少しで39歳)を鑑みFAのリスクは取らず行使する可能性もあります。ただ、今季も10.2回のみながら防御率3.38と投球自体が劣化した訳ではないので、必ずどこかのチームから1.4M以上のオファーをもらえるはずですので、行使しないのではと思っています。

現状40人ロースター

(Majors)
1. SP Gerrit Cole
2. SP Nestor Cortes Jr.
3. SP Jameson Taillon
4. SP Jordan Montgomery
5. SP Luis Severino
6. SP Domingo German
7. RP Aroldis Chapman
8. RP Jonathan Loaisiga
9. RP Chad Green
10. RP Zack Britton
11. RP Lucas Luetge
12. RP Clay Holmes
13. RP Wandy Peralta
14. OF Aaron Judge
15. OF Giancarlo Stanton
16. OF Joey Gallo
17. OF Aaron Hicks
18. OF Clint Frazier
19. INF DJ LeMahieu
20. INF Gleyber Torres
21. INF Gio Urshela
22. INF Luke Voit
23. INF Rougned Odor
24. INF/OF Tyler Wade
25. C Gary Sanchez
26. C Kyle Higashioka
(Minors/Majors)
27. RP Michael King
28. P Luis Gil
29. P Albert Abreu
30. OF Tim Locastro
31. OF Greg Allen
32. INF Andrew Velazquez
33. INF Miguel Andujar
34. C Rob Brantley
(Minors)
35. P Clarke Schmidt
36. P Deivi Garcia
37. P Luis Medina
38. P Nick Nelson
39. P Yoendrys Gomez
40. OF Estevan Florial
41. INF Oswald Peraza
42. INF Chris Gittens

シーズン終了時に故障者リスト(IL)に入っている選手を全てILから復帰させた上で40人ロースターを確定させる必要がありますが、FAで一度ロースターから外される選手を控除すると42人。(契約オプションある選手も一旦外しています)
あと2人をロースターから外す必要があります。

また便宜上26人ロースター(メジャー出場メンバー)も策定してみましたが、こちらの策定期限はシーズン開始直前ですので、最終判断はもう少し先になります。
(ただ、当然26人ロースターをイメージしつつ補強をする必要はあり、控え選手や中継ぎで最終調整することとなります)

今後の動き①:40人ロースターへのプロスペクト追加

今年のRule 5ドラフト対象選手が70名以上いる様だが、他球団に取られたくない選手は40人ロースターに追加することでプロテクトする必要があります

※「そもそもRule 5ドラフトって何?」と思っている方も多いかと思いますが、いわゆる「現役ドラフト」です。
下記記事がわかりやすくまとめられているのでご参照ください:

Rule 5ドラフト対象者のうち、下記選手はプロテクトする可能性がありそうな有望株です:

主要なRule 5対象選手一覧(括弧内はMLB.comプロスペクトランキング)

OF Everson Pereira (13位)
INF Oswaldo Cabrera(16位)
C Josh Breaux(18位)
OF Brandon Lockridge(19位)
P Randy Vasquez(20位)
P Matt Sauer(27位)

PereiraとCabreraは今季大ブレイクした選手らでプロテクトは必須でしょう。
Breauxも守備がイマイチながら本職は貴重なキャッチャー、Lockridge及びVasquezは今季好成績を残しており可能であればプロテクトしたいと思っています。
Sauerは無理してプロテクトする必要がないので、この中では一番外れる可能性が高いと思います。

勿論プロテクトではなくトレードという可能性もあるので、有望株複数名パッケージ⇄メジャーリーガーのトレードで必要枠を縮小していくのもRule 5前定番です。

今後の動き②:枠確保に向けた放出

お気づきかと思いますが、①契約オプションを持つ選手の枠分、②Rule 5ドラフトでプロテクトをする必要のある選手の枠分、③そもそも現状40人ロースターに収まっていない枠分、④今後獲得するであろうFA選手の枠分、の全て鑑みると、相応の選手をトレード若しくはDFA(実質的な戦力外通告)をする必要があります

一度確保する必要のある枠数を整理しましょう:
・そもそもの枠数オーバー 2枠
・契約オプション所持選手用 2枠
・Rule 5プロテクト 3〜5枠
・FA用 2〜4枠
計 9〜13枠

まずは最低9枠を空ける際の放出候補は以下の通り:

<可能性大>
INF Chris Gittens
OF Greg Allen
C Rob Brantley
P Albert Abreu
P Nick Nelson
OF Tim Locastro
P Zack Britton
<可能性有>
INF Miguel Andujar
INF Rougned Odor
INF Andrew Velazquez
OF Clint Frazier
<大穴>
1B Luke Voit
OF Aaron Hicks
C Gary Sanchez

「可能性大」の7選手は故障時の保険枠(Gittens、Allen、Brantley)やメジャーで良い成績を残せていない選手(Abreu、Nelson)、怪我で先行き不透明な選手(Locastro)です。
これらの選手はもしトレードで何かしらの対価を得られそうであればラッキー、トレードが成立しなければ迷いなくDFAされるでしょう。
Brittonは優秀なセットアッパーとしてここ数年活躍をしておりましたが、直近トミージョン手術を受けており来季中の復帰は難しい為契約解除となる可能性は高いでしょう。
(来季分の給与はどのみち支払う必要有)

「可能性有」の4選手は対価なしの放出(DFA)は避けたいものの、優先順位的には何かしら放出をする必要のある選手。
Andujar(18年新人王は大谷翔平に次ぐ2位)とFrazier(20年 OPS+150)はメジャーで良い成績を残しているものの、怪我で若干壊れてしまっている為戦力構想外+トレード価値は落ちてしまっている状況。
Velazquez及びOdorは今季出番が多かったものの、いずれもポテンシャルは限られており、チームに怪我がなければ出番はないレベル。
いずれの選手も価値はあり、かつ給料も低いのでトレード価値は多少あるはずなのでトレードを模索するでしょう。

「大穴」の3選手はいずれもスタメンの選手で、放出をする場合はDFAではなくトレードでしょう。
3者とも怪我が多く成績も波が激しい為、それぞれヤンキースファンの批判の的になったりはした一方、好調時はエリート級の成績を残せるので放出は簡単な判断ではないと思います。
Hicksは4年40Mドルの契約で、ピーク時の5 WARを鑑みた場合は超格安、今季の様にほぼ出場がない際は超お荷物契約になります。
ピーク時のポテンシャルを買って乗り出す球団はどこかしらいるのではないでしょうか。
Voitは調停が残り3年で今季の見込みは5M程度で、Hicks同様格安or割高のどちらにも転びようがありますが、怪我の多さはかなりの懸念点だと思われます。
Sanchezもポテンシャルの高さは誰もが理解をしているものの、調子のムラの激しさ及び故障率の高さ、そして調停最終年となる点を踏まえると見切りをつけられてもおかしくない状況です。

これ以外にも(放出は惜しいものの)枠数節約を目的とした2:1や3:1トレード等もあり、上記以外の選手も出される可能性は十分あります。
こればかりは蓋を開けてみないとわかりませんね。

今後の動き③:FA

ヤンキースといえば大型FA、という時代もありましたが、最近はコスパ重視しがちな中どんな動きに出るでしょうか。

今季は贅沢税のリセット※に成功したのでFAで散財をできますので、契約の規模は別として何名か主要な選手を獲得するのではと思います。
最大補強ポイントのSSはドジャースのCorey Seagerへの大型契約で穴埋めするのが有力視されていますが、それ以外にも先発2番手(Kluber再契約、もしくは田中将大のメジャー復帰?)は必要ではないかと思われます。
FA考察は別記事にてまとめますが、最低でもSSと先発はそれぞれ1人ずつ獲得するでしょう。

※ここではあえて詳細は割愛しますが、簡単に言うと今季は選手の年俸を抑えられたので、来季はお金を沢山使えるということになります。

まとめ: 主要メンバーは大きく変わらず

上記をまとめると以下の様な40人枠が想像されます (太字は足下メンバー以外の追加です):

(Majors)
1. SP Gerrit Cole
2. SP Nestor Cortes Jr.
3. SP Jameson Taillon
4. SP Jordan Montgomery
5. SP Luis Severino
6. SP Domingo German
7. RP Aroldis Chapman
8. RP Jonathan Loaisiga
9. RP Chad Green
10. RP Lucas Luetge
11. RP Clay Holmes
12. RP Wandy Peralta
13. OF Aaron Judge
14. OF Giancarlo Stanton
15. OF Joey Gallo
16. INF DJ LeMahieu
17. INF Gleyber Torres
18. INF Gio Urshela
19. INF Luke Voit
20. INF/OF Tyler Wade
21. C Gary Sanchez
22. C Kyle Higashioka
23. <SSスタメン枠> (Seager, Correa, Semien?) 
24. <SP2番手枠> (Tanaka, Kluber, Ray?) 
25. Brett Gardner (プレイヤーオプション行使)
26. Darren O’Day (プレイヤーオプション行使)
??. Joely Rodriguez (チームオプション行使)

(Minors)
27. RP Michael King
28. P Luis Gil
29. P Clarke Schmidt
30. P Deivi Garcia
31. P Luis Medina
32. P Yoendrys Gomez
33. OF Estevan Florial
34. INF Oswald Peraza
35. OF Everson Pereira (プロスペ13位)
36. INF Oswaldo Cabrera(プロスペ16位)
37. C Josh Breaux(プロスペ18位)
38. OF Brandon Lockridge(プロスペ19位)
39. P Randy Vasquez(プロスペ20位)
40. Joely Rodriguez (マイナー降格?)

もう少しメジャー軍団のメンバー入れ替わりがあってもおかしくはないと思いますが、方向感はこんな感じではないでしょうか。
メジャーで成績が振るわない勢を放出し、若手プロスペクトにチャンスを与えることがより戦略に適しているのではと思いますね。

WS終了5日後にFA市場が開場となりますので、まずはそれまでに各契約オプションの行使有無が確定しますので、もう間もなく上記の一部が動き出すかと思います。
オフシーズン中も様々な記事にてヤンキースの動き等々を紹介していきますので、引き続きよろしくお願いします。

ではまた次回!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?