けい木2のコピー

築コレ〜オツな若ぇの生け捕ってきやした90 林家 けい木

 テレビ東京の人気番組『家、ついて行ってイイですか?』に出演したり、人気サイト・オモコロ「野良YouTuberを探しに行ったのに最終的には『落語家すげぇな』ってなった話」に登場したりと、何かと話題の林家けい木さん。毎月、会を開催している渋谷MODI内にあるHMV&BOOKSでお話を伺いました。

 小学三年生の時、祖父母と近所でやっていた「木久蔵・小遊三 二人会」に行ったんです。終演後に駐車場で師匠一行と一緒になって、はずみで「弟子にしてください」って言ったんです。少ししてサイン入りの著書が送られてきて「今は一生懸命お勉強をしてください」って書いてあって、一族郎党で木久蔵ファンになりました。
 父親は昔、北島三郎さんのバックバンドでトロンボーンを吹いていたのですが、今は小川町で平井商店という名前の居酒屋を夫婦で経営しています。子供の頃からお店を手伝っていました。両親が共働きだったので祖父母と過ごすことが多く、相撲と笑点が大好き。モダンで新しい物が好きな祖父の影響で映画が大好きになり、BSやWOWOWで映画をいつも一緒に見ていましたし、中学のころは時間があれば一人で若葉(坂戸市)の映画館へ通ってました。チャップリンとスターウォーズは今でも別格です。接客と映画からは、大きな影響を受けていると思います。
 高二の時、「木久扇・木久蔵W襲名記念落語会」が近くであって、当時のお礼を言おうと祖父母と見に行きました。もちろん師匠はその時のことは覚えてはいませんでしたが、その後も何かと気遣ってくださり、それをきっかけに入門しました。師匠の生き方に憧れていただけだったので、入門して初めて気がついたんです、「あ、俺落語やるんだ!」って。
 見られる商売だし、師匠からも「綺麗事の世界だから、いつも身綺麗にしていなさい」と言われます。それだからというわけではないですが、おしゃれは好きです。今日のスタイリングも自分です。
 落語は日本を代表するポップカルチャーだと思っていますし、落語家はパフォーマーだと思っているのでNOを言ったらだめだと思うし、何でも挑戦してみたい。今ある落語のかたちにとらわれずにやっていきたいです。目標は、落語未体験者を撲滅すること。初めての人の目線も、忘れずに持ち続けていられたらと思います。

林家けい木 1991年4月25日、埼玉県小川町生まれ。本名=草野慧介。2010年2月、林家木久扇に入門し「けい木」。15年5月、二ツ目昇進。血液型A。出囃子は「タフワフワイ」。既婚。

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