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慢性腎臓病患者の貧血マネジメントについて

curbsiders #263から

おなじみアメリカ内科学会podcastから。
まずは貧血の定義について、Hbの閾値は年齢や性別によって違う。
→まあこれはいいでしょう。

鉄欠乏性貧血の診断について。
特に背景疾患がなければferritin<40が一般的でしょうか。
それが鉄補充の一般的な適応になるかと思います。
(慢性疾患の貧血に対する漫然な鉄補充はnot preferredデス)

では慢性腎臓病が背景にあったらどうか。
今回のspeakerはKDIGOとやや違う基準を提示してました。
ここはややすっきりとしなかったです。
深堀してみたいところですね。
間違いないところとしてはCKDにおけるHbの目標値はover 10
ここを維持するためにマネジメントの検討ですね

初手はやはり鉄剤の内服。コスト面と安全性といった点で静注に勝ります
今回小生興味深かった点は硫酸鉄の「隔日内服」です
原著論文軽く目を通しましたが鉄剤内服→へプシジン増加→鉄吸収抑制といった機構が働くようでこれがどうやら1日くらいは続くから隔日投与のほうが効率がいいよ、という話のようです。
小生としては「隔日投与」での飲み忘れ、アドヒアランスの低下がやや心配かなという印象ですが今後外来で取り入れたいと思いました。DIには”分1”または”分2”とありますがここは分1一択ですね。
NNC(笑)が10とのことなので便秘にも要注意です。CKDの程度にもよりますが酸化マグネシウムは使いにくい場面もありそうです。ラクツロース内服やラキソベロン・センノシドの頓用(定時内服はダメ・ぜったい→NEJM2003; 349:1349参照)も検討ですね


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