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目標値なし!自由にやっていいよ、から始まった考え続ける日々/セールスプロモーション 可瀬

私たちトーキョーバイクは、街を楽しむための自転車をつくっている会社です。(詳しくは自己紹介をごらんください)
この連載「トーキョーバイクのひと」では、私たちの自転車が皆様のお手元に届くまでに関わっているスタッフを一人ずつご紹介します。

第5回目は本社で営業とセールスプロモーションを中心に担当している可瀬さん。ブランドや製品の魅力を伝える仕事をしながら、日々考えていることを語ってくれました。

可瀬 諒(かせ りょう)
3歳の頃から自転車を始め、BMXやMTB競技の世界で活躍。総合スポーツ専門店勤務を経て、トーキョーバイク入社。中目黒店でセールスメカニックをした後、現在は営業とセールスプロモーションを担当。2歳の子どもがいる。

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トーキョーバイクを取り扱う販売店からの転職

ーー入社5年目ですね。入社のきっかけは?

まず日々が濃すぎて、まだそれしか経っていないのか!って感じです。

前職はオッシュマンズというスポーツショップで働いていました。そこで僕はキャンプやサーフィン、登山などのアウトドア担当としてお客様に商品をご案内していたんです。自転車もアウトドア担当の商材で、トーキョーバイクはそこで扱っているブランドの一つでした。

勤めていた店舗がビルの建て替えによってクローズするのを機に、退職して次を考えたんです。それでトーキョーバイクが良いなと思って。

ーーどうしてそう思ったんですか?

オッシュマンズ時代に、トーキョーバイクのポップアップをやったんです。店内にブランドの魅力を伝える一角を作って、自転車で楽しめる周辺のマップも手作りして。

その時僕は販売店側の担当として、当時のトーキョーバイクの営業と一緒に売り場を作っていたんですね。やりとりの中で、その奥にいる人々が面白いなっていうのがすごく印象に残っていたんです。

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営業もセールスプロモーションも製品開発も、全て繋がっている

ーー今の業務を教えてください

自分でもたまにわからなくなるくらい・・・・色々とやっています。

大きく分けると三つですね。
一つは販売店さま向けの営業です。トーキョーバイクは直営店以外でも、自転車店やスポーツショップを中心に全国200店舗以上の販売店さまで扱ってもらっていて、前職のオッシュマンズもその一つです。

二つ目は製品のセールスプロモーションで、これが時間的にもエネルギー的にもメインです。お客さまへ向けて、トーキョーバイクのある暮らしに興味をお持ちいただくための取り組みをしています。ウェブサイト上のコンテンツやキャンペーンの企画、カタログやビジュアルブックの製作、広告の企画運用などです。

それから製品を作る会議にも参加しています。トーキョーバイクは自転車をつくるのはもちろん、スニーカーや手ぬぐいなどのオリジナル製品も作っているので、ブランドとしてのものづくりを考えています。

ーー横断的にやっているんですね。大変そうですが、どうですか?

面白いですね。
僕は自分をすごく器用な方だとは思っていないので、もっと増えてしまうと訳がわからなくなるかもしれないけど。この三つの線は全部繋がっているというか。

いいブランドを伝えるという点では、僕らの商品を売ってもらう販売店さま向けも、最終的にご購入いただくお客さま向けも、根本は一緒。伝える商品自体も良いものでありたいし、もっと良くしたい。

だから逆に全部見られるのはやりやすいですね。この商品がどうしてできたのかにも関われているし、それをお客さま向けにわかりやすく言葉で伝える、それを販売店さま向けにちょっと情熱的に伝える。

だから大変というより、やりやすくて楽っちゃ楽かもしれないですね。

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目標数値なしで「よろしく!」と丸投げ。それでも不安はなかった

ーーメインのセールスプロモーション業務について教えてください。目標数値はありますか?

正直に言うと、売り上げ計画もSNSのフォロワー数やウェブサイトのページビューのようなKPIみたいなことも、ほぼないに等しいですね。実はセールスプロモーションを体系的に行うチームが立ち上がったのは、今年なんです。とりあえず「よろしく!」って投げられている感じです。

今は手探りで、こんなことがお客さまに向けて発信されているともっとよくなるのかもという話をしながら、チームの皆でチャレンジしているところですね。

ーー直営店で自転車を販売したり、自転車を組み立てるメカニックの業務はある程度の型があって、それを教えてもらうところから始まりますよね。それもなく、目標もなく、戸惑ったり困ったりはしませんでしたか?

・・・・・・なかったですね。

なんでだろ?
あんまり・・・なかったです。
あれ、すごい、バカだから?笑。
何も不安はなかったですね。

ーー不安がなかったんですか。それはちょっと驚きです

なんでだろうな・・・・。

多分やりさえすれば結果はついてくる、っていう感じがあったんですかね。チームのメンバーが良かったから、この人たちでミーティングをすると良いアイデアがいっぱいでるし、それをちゃんと実行していけば、結果は自ずとでてくるから。ただやれば間違いないっていう感じですね。

僕がマーケティングやセールスプロモーションに精通している人間だったら、違ったのかもしれないですけど。きっちり目標値も決めてないと気持ち悪いとか、会社から具体的な数値で言われた方がやりやすいとか。

だけど僕も初めての経験である意味ど素人だからこそ、自由にやっていいよと言われて「じゃぁ、やります。」って感じがあっているんですかね。

面白いと思ったことを実行に移す大変さはありますが、あまりストレスもないですね。

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コミュニケーションは反省の日々

ーー仕事で意識していることはありますか?

僕自身はコミュニケーションがむしろ下手な方だと思っているので、プロジェクトを進めるにあたって、チームメンバーとのコミュニケーションが大変というか、一番意識してますね。

ーー例えばどんなことですか?

小さな言葉のやり取りや、そもそもの問題意識を共有するとかですね。コミュニケーション不足が原因という日々のトラブルは、よくあるので。

プロジェクトの途中で意見が合わなくて言い合いになったり、ぶつかることもあります。そういう時は最初にちゃんと伝えきれていなかったり、大事なことを雑に伝えていたなぁって。

プロジェクトの後半に「え、そう思ってたの!?自分が思っていたのと違ったわ。」みたいなこともあったりするんです。

ーー前提の違いに後から気づくことはありますよね。ボタンを一個ずつかけてきたから大丈夫だと思っていたのに、実は最初がずれていたから最後に合わなくなったというような

そうそう。だからそれを今すごくやろうとしています、ちゃんと。社内も社外も、そういう過去の反省をふまえて。

日々反省があるんですよね。ストレスではないんですけど、反省する材料はいっぱいありますね。

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なんでこの自転車ブランドが好きなんだろう?

ーー可瀬さんは様々な競技で活躍して、色々な自転車に乗ってきていますよね。そのうえでトーキョーバイクのどこが好きなんですか?

それは・・・日々考えていますね。なんでこの自転車ブランドが僕は好きなんだろうって。タイミングによっても変わるんですけど。

先日も社内のミーティングで、社長のきんちゃんが「街を走る自転車としては、他社よりも最高なものでありたい」と言っていたんですね。それを聞いて僕もそうだよなと思った。実感的に、街を走る自転車としてはトーキョーバイクが最高だなと思っているんです。

注)きんちゃんとは、トーキョーバイクの社長である金井一郎の呼び名。近所の人からも、飲み屋で仲良くなった人達からも、社内のアルバイトスタッフからも年代を問わずこう呼ばれている

ーー街を走る自転車として最高、なんですね

僕は自分自身も街を楽しむことが好きだし、週末には公園にサイクリングにも出掛けます。職場への通勤も、電車より自転車の方が気持ちがいい。

街というフィールドも好きだし、その中で使う自転車として最高だからトーキョーバイクが好きですね。

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本屋さんと似ている楽しさ

ーー”自転車だと、トーキョーバイクだと楽しい”というのは、どういうことなんですか? 街を楽しむことって、車でも歩きでもできますよね

なんなんですかねぇ・・・。
めちゃくちゃ大きい最高の感動が待っている!とかじゃなくて、小っちゃい楽しみみたいなものが積み重なっているからなぁ。

僕は家族と自転車で代々木公園へ行くことが多いんですけど、バスでも行けるんですよ。バスだと決まったルートがあって、子どもを膝に乗せて座ったまま行ける。そうするといつも同じルートだし、ついつい携帯とか見ちゃったりするんですね。

自転車で行く時には、途中で電車が見えたりすると子どもが「あっ!」て指差したり、散歩している犬がいたら「白いワンワン!」とか言うんです。そういう途中の過程、行くまでも楽しみがある。

この道は何度か通ってちょっと飽きたから、こっちに行ってみようってルートを変えたりもできる。だから退屈しない。

楽しいんですよね、自転車で行くの。ファミリーこそ自転車に乗って欲しいなっていうくらい、楽しいですね。

ーー同じ場所へ行くのでも、会話の種を拾ったり、その時の気分で道を選んだりできる

そう。最近思うのは、自転車に乗ってどこかに行くのって、本屋さんに行く感じと似ているなって。本はネットでも買えるじゃないですか。決まったタイトルをポチッと買って、最速最短で届く。

本屋さんでは目的の本を探しながら、それ以外にも自分の興味のあることがばーって見つかって、気づいたら2,3冊持っている。それと自転車でどこかへ行くことは割と似ているなって。

もちろんネットで本を買うこともあるんだけど、そこが好きなのかなって。

好きなものと好きな時間

ーートーキョーバイクのラインアップの中で、好きなモデルはどれですか?

僕が一番好きなのは自分でも乗っているTOKYOBIKE 26ですね。こんなに誰でも扱いやすく気持ちの良い自転車は、色々見渡してもあまりないなって思っちゃうんで。すごく好きですね。

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ーーお気に入りのオプションパーツはありますか?

今はパニアバッグが自分の中で爆上がりしています。

パニアバッグとは、自転車のリアキャリア(荷台)に取り付け可能なバッグのこと。荷物もしっかり積み込むことができ、取り外すとそのままバッグとしても使用出来るのが魅力

実はもともとアンチパニアバッグだったんです。ファッションアイテムの一つとしてリュックが好きで、ずっと使っていたんですね。

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でも今年リモートワークが増えて家の椅子で腰痛になってしまい、リュックで自転車というのが辛くなって・・・それでパニアバッグに変えてみたんです。そしたら劇的に疲れないし、体が自由になるので40分くらい通勤していても楽なんですよね。

「パニアってすげえな」と。それまであまり好きじゃなかった分、そこからの振り子が効いて、今すごく好きです。

ーーここからは少しプライベートな質問です。1日の中で好きな時間はどんなことをしている時ですか?

ベタに家族との時間ですね。子どもが可愛いので、四六時中楽しいですね。

仕事に行く前の朝一や帰宅後に子どもとからんでる時間。ご飯を食べている時も、ご飯が終わって遊んでいる時も。一緒にいる時間はだいたい全部楽しいですね。

ーー自転車で行くのが好きな場所や道、時間などはありますか?

僕はやっぱり、休日ですねぇ。通勤の時はわりとスピーディーに流れに沿ってばーって行くんですが、休日は奥さんに「もうちょっと早くこげない?」って怒られるくらい、ほんとにたらーって行くんですよ。

そうすると「あ、喧嘩してるカップルいるな」とか、人の暮らしの様子がちょっと垣間見えたりする。時間に余裕がある時に、たらたらこぐのが好きですね。

週末といったらとにかく公園に行く日々なので、途中でお昼を買って公園に行って、ピクニックシートを広げて食べるっていう。それがやっぱりいいですねぇ。

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取材・文/小西
写真/橋原