見出し画像

肩凝り(肩こり、肩コリ、肩甲骨間痛)の鍼灸治療

疫学:頸部、僧帽筋上部に感じられる鈍痛で、重症化すると頭痛や吐き気を伴うことがある。

原因:精神的ストレス、精神的緊張、過労、姿勢不良、変形性頚椎症、胸郭出口症候群、高血圧、眼精疲労、更年期障害、自律神経失調症など。特に、神経の過剰刺激や筋肉の過労による、自律神経失調、交感神経優位、末梢血管の収縮、筋肉の血行障害、うっ血、浮腫が主因と考えられている。

一般的な治療法:温熱療法、体操療法、マッサージ、筋弛緩剤などの薬物療法。

当院の治療法:基本的には頸肩腕症候群の治療と同じです。後頚部と三角筋、上背部への刺鍼が中心になります。三角筋は仰臥位で刺鍼した方が、効果がありますが、後頚部は伏臥位での刺鍼が基本です。小胸筋付近に痛みやコリが見られる場合は、仰臥位で三角筋前部に刺鍼する必要があります。顎関節症(食いしばり、歯ぎしり)がある場合は斜角筋や胸鎖乳突筋が収縮したり、交感神経が優位になって、自律神経に異常を来すことがあるため、顎への刺鍼も必須となります。肩凝りや頭痛、腰痛は、当院においては比較的簡単な病態で、多くの場合、数回の施術で改善させることが可能です。三角筋の慢性的なコリが強い場合、刺鍼時に一時的な内出血ができやすいですが、コリが解消すれば徐々に内出血は起こりにくくなります。肩凝りでは三角筋への刺鍼が特に重要です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?