曖昧さを抱きしめる
デザインアプローチでの事業創造において、「曖昧さを抱きしめる」というコンセプトは最も重要であるのではないかと考えている。
「曖昧さを抱きしめる」とは、現時点で腹落ちしていない、モヤモヤしていることがあっても、立ち止まらずに前にすすむということである。
例えば、デザイン思考に基づく新規事業創出のアプローチは観察→問いたて→アイデアだし→リサーチ→ブラッシュアップという流れで進むのだが、問いのフェーズで「このユーザーのこの課題にフォーカスするのが本当にいいのかどうかいまいちよくわからない」という状態であっても時間を区切ってアイデアだしに進む、といったようなことである。
これは、一般的なビジネスの手法とは真逆であると感じている。
大抵は仮説を持って課題に臨み、主要な論点はリサーチをしファクトを抑えてから打ち手に進むので、曖昧さが残る状況は滅多にない。
そのため、「曖昧さを抱きしめた」まま進むことに恐怖を感じつつも、実際に曖昧さを抱きしめながらプロジェクトを進めていくと、どこかのタイミングで「コア」となる部分が見えてきて、急速にプロダクト(ないしサービス)に収束していくのである。
おそらく、プロセスを進めていく中で、言語化されていなかった自身の中にある感覚の輪郭がはっきりしてくるのではないかと考えている。
体験してみないとなかなかしっくりこないかもしれないが、新規事業において「曖昧さを抱きしめる」というマインドセットは非常に大切であると思う。
(もしご参考になれば、投げ銭お願いします)
ここから先は
0字
¥ 100
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?