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専門家ボードのメンバーはどんな人?⑤(検査・診断チーム 宮地 勇人 先生)

東京i CDCの専門家ボードに参画いただいている先生方を順番に紹介していきます。
5回目は、感染症診療チームの 宮地 勇人(みやち はやと)先生です。

Q.最初に自己紹介をお願いします。

A.東海大学医学部の宮地勇人(みやちはやと)と申します。この度、東京iCDC専門家ボードの検査・診断チームの一員に加えて頂きました。専門分野は、臨床検査学(遺伝子関連検査、臨床血液検査)です。付属病院では、臨床検査科と血液内科(外来)の二足のわらじを履き、院内感染対策を任されて四半世紀となります。感染対策と臨床検査の歴史で過去に経験のないCOVID-19パンデミックの国難に直面し、長年培ってきた経験と知識および組織力を結集して、PCR等の核酸検査の精度を確保しつつ、安全な患者診療の遂行に日々臨んでいます。PCRによる白血病や微生物の治療抵抗性の機序解明とそれに基づく検出システムの開発に関する研究活動の展開として、遺伝子関連検査の品質・精度の確保、病原体核酸検査など遺伝子関連検査の国際標準化(ISO)、遺伝子分析科学認定士資格制度を通した人材育成の活動に携わっています。専門家ボードの一員として、少しでもお役に立てれば幸いです。

宮地先生写真

Q.次に先生の経歴を教えてください。

A.私は、生粋の東京都民です。1981年 慶応義塾大学医学部を卒業し、同年、慶応義塾大学病院、臨床研修医として医師の歩みを開始しました。1984年〜慶応義塾大学医学部内科学教室(血液)助手、1987年〜米国シティオブホープ国立医療センター研究員を経て、2004年から現職の東海大学医学部基盤診療学系臨床検査学 教授、同付属病院 院内感染対策室長・臨床検査科長を務めています。現在の主な関連活動は、日本臨床検査医学会(遺伝子担当理事)、日本感染症学会(評議員)、日本臨床微生物学会(評議員)、日本臨床検査標準協議会 遺伝子関連検査標準化専門委員会(委員長)、ISO/TC 212国内検討委員会(委員長)、日本医師会COVID-19有識者会議「COVID-19感染対策におけるPCR検査実態調査と利用推進タスクフォース会議」(班長)などです。

Q.最後に都民の方へのメッセージをお願いします。

A.COVID-19対策では、都民の皆様の安全で良質な医療とともに、安心な生活基盤を確保することが重要です。そのためには、実態調査に基づき、感染リスク要因を踏まえて、出口戦略を示し、対策の計画と確実な実行が重要と考えています。感染リスク要因は、冬季の低温と乾燥、人の往来接触と飲食、さらに海外からの入国緩和と続きます。東京都特有の課題として、医療・PCRアクセス難民(かかりつけ医なし、近隣県からの通勤・通学者、在留外国人など)、我が国有数の繁華街、海外との交流窓口などが挙げられます。感染拡大において、感染制御にはクラスター対策のみでは限界で、PCR等検査の精度管理のもと、感染管理が必要な無症状者への検査拡大、接触追跡と隔離が必要です。PCR等検査の適正な利用推進により、感染制御と社会経済回復の両立を図ることが重要と考えています。


お忙しい中、ご協力いただきました宮地先生ありがとうございました。
東京i CDCでは、今後も専門家ボードに参画いただいている先生方の紹介記事をnoteにて発信していきます。引き続き、東京i CDCの活動にご注目ください!

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