iCDC(東京都公式)
新型コロナのワクチン。接種をためらう理由は?-都民アンケート結果から(1)
新型コロナウイルスに関係する内容の可能性がある記事です。
新型コロナウイルス感染症やコロナワクチンについては、必ず1次情報として厚生労働省首相官邸のウェブサイトなど公的機関で発表されている発生状況やQ&A、相談窓口の情報もご確認ください。※非常時のため、すべての関連記事に本注意書きを一時的に出しています。
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新型コロナのワクチン。接種をためらう理由は?-都民アンケート結果から(1)

iCDC(東京都公式)

こんにちは。東京iCDCリスコミチームです。

新型コロナの感染拡大が続いています。東京都のモニタリング会議でも報告されているように、感染性の高いデルタ株等への置き換わりが急速に進み、新規陽性者数が急激に増加しています。そのため、自宅や宿泊療養施設での療養者、重症患者が急増するだけでなく、新型コロナ以外の緊急に医療な必要な病気や怪我などの医療にも支障が出ています。
こういった状況のなか、新型ワクチンの接種も並行して進められています。新型ワクチンの接種は、予防接種法により国民の努力義務とされています。リスコミチームでは、都民のみなさんのワクチンに対する意識を理解するため、都民アンケート調査を実施しました。

調査の概要は次の図のとおりです。調査対象は東京都在住の20代~70代の都民とし、性・年齢構成を東京都の人口比率に合わせた割当抽出を行いました。調査期間は2021年7月16日〜同年7月17日(第4回緊急事態宣言期間中)、有効回収票数は1,000です。

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アンケートでは、「あなたは、新型コロナワクチンの接種を受けようと思いますか。」と質問しました。その結果が下の図です。

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グラフの一番上の帯は都民全体の回答です。その下には年代・性別の回答が示されています。回答者全体では、「すでに2回接種した」「すでに1回接種した」を合わせて1回以上接種した人は38.9 %となっています。「必ず接種する」「おそらく接種する」は39.4 %です。
年代・性別に見てみると、接種経験ならびに接種意欲は、年代が上昇するほど高まっています。40代50代では男女ともに、接種経験と接種意欲のある人々が8割にのぼっています。また、20代30代では男女ともに、接種経験と接種意欲のある人々は60~75%程度います。接種意欲のある人々が接種できる・接種しやすい環境を充実させることが、まずは必要だと思われます。
いっぽうで、「接種しない」との意向もすべての世代で見られます。とくに20代30代では男女ともに、他世代に比べるとその割合が大きく、「絶対に接種しない」「おそらく接種しない」がおよそ2割弱となっています。「わからない」として判断に迷っている人も1~2割います。

では、接種をしない、あるいは接種を迷っている理由はどういったものでしょうか。下の図をご覧ください。

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このグラフは、新型コロナワクチンについて「絶対に接種しない」「おそらく接種しない」「わからない」と答えた人(217人)に、その理由をたずねた結果です(複数回答)。
理由で最も多いのは「副反応が心配だから」(46.5 %)。次いで「重篤な健康被害が心配だから」、「効果に疑問があるから」、「アレルギーなど体質上の理由で打てないから」が続いています。「感染しても自分は重症化しないと思うから」「注射の痛みがいやだから」「接種のために外出するのがめんどう・時間がとれないから」も、それぞれ10 %程度選択されています。

さらに詳しく、年代・性別に理由を見てみましょう。下のグラフは、20~50代のみを取り出したものです。

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グラフから、どの年代でも「副反応が心配」「重篤な健康被害が心配」「効果に疑問」が多く選ばれていることがわかります。また、年代があがるにつれて、また女性のほうが、これらを理由に接種しない・接種を迷う傾向が強くなっています。
いっぽう、「注射の痛みがいや」「手続きがめんどう・分からない」「外出がめんどう・時間がない」、また「自分は重症化しない」「新型コロナはこわくない」「ワクチンは有害」といった理由は男性で多く見られます。とくに、「自分は重症化しない」は20代男性に顕著に多くなっています。

ワクチン接種は、重症化の予防効果と死亡率の低下が期待されていますが、副反応も伴います。ワクチンの効果と副反応について、ていねいなコミュニケーションの継続が必要であるといえましょう。とともに、参加しやすい時間や場所でワクチン接種会場を充実させる取り組み、わかりやすい手続きや予約しやすいしくみ等の整備も求められるでしょう。さらには、あらためて新型コロナのリスクについて伝える必要があります。とくに若い世代の方々には、自宅療養を余儀なくされる可能性が高いこと、後遺症に苦しむ方が増えていることなど、最新の情報とともに、できるだけ接種を検討いただくことも重要です。
ワクチン接種では、その効果、副反応を含め、ワクチンに関する知識を得ながら、本人が納得して判断をすることが大切です。年代、性別に対応しながら、ワクチン接種に関する意思決定を支援するための情報発信やしくみを充実させることが必要と思われます。

ここまで、今回の都民アンケート調査の結果からは、

○ 都民のおよそ8割は、ワクチンを1回以上接種したか、あるいはこれから接種するつもりであること
○ 接種経験および接種意向は年代があがるにつれて高くなること
○ 接種しない・接種を迷っている理由としては、副反応への心配や効果への疑問等があり、意思決定を支援するための丁寧なコミュニケーションが求められること

が分かりました。

結果報告の第2回では、接種が済んだ後の行動について、第3回では、新型コロナワクチンへの考え方(自己決定権、インセンティブ等)を記載しています。ぜひご覧下さい。






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東京 i CDCは、感染症に関する政策立案、危機管理、調査・分析、情報収集・発信など、効果的な感染症対策を一体的に担う常設の司令塔です。詳しくは、こちらをご覧ください。https://note.com/tokyo_icdc/n/n2557135e522a