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専門家ボードのメンバーはどんな人?⑯(研究開発チーム 井上 豪先生)

iCDC(東京都公式)

こんにちは。東京iCDCの事務局です。
東京iCDCの専門家ボードに参画いただいている先生方を順番に紹介していきます。
16回目は、研究開発チームの井上 豪(いのうえ つよし)先生です。

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―Q 最初に自己紹介をお願いします。

大阪大学薬学研究科の井上 豪(いのうえ つよし)と申します。この度、東京iCDC専門家ボードの研究開発チームの一員に加えて頂きました。
私は、創薬標的タンパク質の構造を原子レベルで解析し、創薬に役立てるための研究を専門としていますが、2015年にMA-Tと呼ばれる除菌・消臭剤と出会い、産学共創の大きな研究プロジェクトに発展し、阪大を中心にコンソーシアムも設置されて、新型コロナウイルスなどの感染防止への活用や、そのメカニズム解析から派生したメタンガスからメタノールを高い収率で安価に生成する技術の確立など広い範囲の応用化研究が進行しています。
最近の研究からウイルスは唾液腺から感染する疑いが強く、唾液の中に相当な数のウイルスが存在していることも分かっています。これを高い安全性と新型コロナウイルスに対する不活化能を併せ持つMA-Tをどのように用いれば感染拡大のリスクを低減できるかについて実証できるように準備を進めて参ります。

―Q 次に先生の経歴を教えてください。

1994年 大阪大学大学院工学研究科博士課程修了、博士号取得(工学、大阪大学)
1994年 大阪大学工学部・助手(1998年講師、2002年助教授)
2000年 イギリス ケンブリッジ大学客員研究員(~2001年)
2001年 科学技術振興機構さきがけ研究 研究員(兼務)(~2004年)
2008年 大阪大学大学院工学研究科・教授
2013年 大阪大学未来戦略機構創薬基盤科学研究部門 副部門長
    (同 先導的学際研究機構 創薬サイエンス部門 副部門長として継続中)
2017年 日本医療研究開発機構「創薬等ライフサイエンス研究支援基盤整備事業」 プログラムオフィサー(継続中)
2017年 日本学術会議連携会員(継続中、2020年~IUCr分科会副委員長)
2018年 大阪大学大学院薬学研究科・教授
2019年 大阪大学総長補佐 男女協働推進オフィス員(兼任)
2019年 科学技術振興機構(JST)産学共創プラットフォーム共同研究推進プログラム(OPERA) 領域統括(兼務)
日本結晶学会(評議員)、日本蛋白質科学会(執行役員)など。2005年バイオビジネスコンペJAPAN 最優秀賞、2008年度文部科学大臣表彰科学技術賞(研究部門)など受賞。

―Q 最後に都民の方へのメッセージをお願いします。

新型コロナウイルスは、その表面に存在するタンパク質とヒトの細胞の膜表面に存在するタンパク質(受容体)が結合することで体内に侵入してきます。この受容体は様々な臓器で発現しており、障害を受ける臓器も様々です。しかし、感染の「初期段階」では唾液腺に感染する疑いが極めて強く、唾液の中に相当な数のウイルスが存在することも分かっています。“高齢者ほど肺に誤嚥し易く、重症患者も多くなる”という学内の専門家による仮説が正しければ、口腔ケアで感染拡大のリスクを低減できる可能性も高く、感染経路を特定する実験も行っています。実際の口腔ケアによる証明実験はまだ準備段階ですが、実証されるまではマスクの着用と手指消毒の徹底をお勧めします。

―お忙しい中、ご協力いただきました井上先生ありがとうございました。

東京iCDCでは、今後も専門家ボードに参画いただいている先生方の紹介記事をnoteにて発信していきます。引き続き、東京iCDCの活動にご注目ください!

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