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大三島移住したUXデザイナーが宿を開業したらfreeeに入った話

この記事は freee Designers Advent Calendar の22日目です。

はじめまして。毎日、娘3歳の女子力に翻弄されているtokuminです。
普段はfreee人事労務のプロダクトデザインをしています。あと、瀬戸内の大三島でオオミシマスペースを経営しています。

freeeとオオミシマスペースの仕事。別々に見えますが、自分の中では繋がっているので、今回はfreeeに入ったなれそめと副業について語りたいと思います。

UXデザインはじめたら、移住することになった

2000年に京都芸術短期大学(現、京都芸術大学)の建築科を卒業後、たまたまコンビニで立読みした雑誌に紹介されていた近所のITベンチャーに、HTMLのHも知らない状態で入社し、雑用→Webデザイナー・ディレクター兼UIデザイナーのキャリアを歩んできました。
そして10数年前、iPhoneの登場とともに日本でも「UXデザイン」という言葉が浸透し始めた頃、私も人間中心設計(HCD)やデザイン思考を学びはじめました。当初は製品開発やマーケティングに活かすためでしたが、学習を進めるにつれシステムデザインや発想法としてのKJ法などに出会い、デザインの対象として人や場、社会に興味をもちはじめます。

そんなある時、当時所属していた会社のオープンラボというイベントで企画をすることになり、そこで「社会」の最小単位である「家族」を起点とした「くらしを考えるワークショップ」の開発を試みました。

くらしを考えるワークショップとは、マーケティングや製品開発を企業視点からではなく、家族が幸せにくらすための環境から発想するワークショップです。各々が自分の理想とするくらしのイメージをかきだし、グループで統合します。そして、抽出されたグループ単位の理想を叶えるための、ソリューションを発想します。

ワークショップ開発時に、テスト的に夫婦でワークショップを実施しました。そのときに抽出された目標「仕事も生活も一生つづけられることをやりたい。そして、文化と知恵を学びつなぎたい。」を実現するため、生活の基盤をつくる体力がある若いうちに、夫の祖父母が住む大三島へ移住することを決断しました。

移住したら、副業で宿をはじめることになった

移住後は、想像通りのんびりとした島生活を満喫してましたが、あまりにも高齢化が進んでいて同世代がほとんどいない状況を目の当たりにし、このままじゃこの場所に住み続けることができないかもしれないという不安に襲われました。
そこで、また夫婦ワークショップです。
自分たちがこの集落に住み続けるために何ができるかを話し合いました。その結果、「自分たちと同じように仕事をもって移住できるテレワーカーが滞在できる場をつくりたい」という、ビジョンのようなものがうまれました。
そのときは「いつかつくれたらいいよね〜」レベルだったのですが、数日後たまたま近所の空き家と巡り合ってしまい、移住の翌年にはワークスペース付きの宿 オオミシマスペースを作ることになりました。

 
2017年にオープンした1つ目の施設「オオミシマスペース HANARE」

開業したら、freeeのファンになりfreeeに入ることになった

オオミシマスペース開業にあたり、会計処理をするためのシステムを探して出会ったのがfreeeでした。
会計知識がまったく無い私たちでも、freee会計を使えば経費登録も簡単で申告の手間も経費も最小限に抑えられ、請求書も無料で発行できる。
島に居ながらも、リモートで税理士のサポートを受けられ、法人決算も乗り越えることができました。
さらに使い勝手もよく、すぐにファンになりました。
そうこうしていると、元同僚がfreeeに転職し、彼に誘われてプログラマーの夫がまずfreeeに転職します。2年後、育児に集中するため前職を退職していた私も、社会復帰のタイミングで入社しました。

freeeに入ったら、大三島にユーザーが多いことに気づいた

大三島はスモールビジネスを起業する移住者が多い島で注目されています。そして、たくさんの方がfreeeを使っています。これは私たちが営業をかけたりアピールしたわけではなく、自然発生的にユーザーが増えているようです。
freeeのビジョンと大三島の起業家がベストマッチしているんじゃない?と、
そんな気持ちを強くしたのが、このfreeeのブランド動画。

冒頭から登場するパン屋のまるまどさんも東京から大三島に移住して開業し、私たちより早くfreeeを使いはじめていました。
ほかにも、飲食店やワイナリー、農家、フリーライター、宿、ジビエ精肉加工店など、様々な身近な方が「freee使ってるよ」「いつも助かってます」って声をかけてくれます。

自分が関わっている製品が身近な人が使って喜んでくれている。
この総量を増やしたい!と純粋に思っています。

ライフワークとしての目標

私たちは今の島暮らしはとっても気に入っています。
もし、島暮らしを体験したいという人がいたらぜひ来てほしいし、freeeのメンバーだったらなおさらです。

そこで、仕事を持ってきてテレワークしながら大三島の暮らしを体験できる場として、この夏、企業の合宿やワーケーションで働きながら滞在できる新しい施設を2つつくりました。

ひとつが、小さなプライベート空間を6つ確保して中期滞在しやすくした宿泊棟「OMOYA」。もうひとつが、みかん小屋を改装したコワーキングスペース「KOYA」です。

 
オオミシマスペース OMOYA と KOYA

freee公式の施設ではないですが、freeeメンバーが遊びにきてくれたり合宿したり、他企業や個人のワーケーションユーザーも利用してくれています。
瀬戸内海の景色やアクティティを楽しみながら、多様なテレワーカー同士の出会いや地域の人たちと交流が発生していて、私たちにもいい刺激になっています。

テレワークすることでプライベートの時間がうまれ、田舎の地域の伸びしろが身近にあり、多様な人との出会いが刺激になり、島の自然環境に包まれて力をぬいて考えることができる。そういう絶妙な組み合わせで、新しい発想やビジネスがうまれる場になっていけたらいいな、と密かに思っています。

ローカルスモールビジネスが増えて、freeeユーザーも増える。その流れの小さなひとつになりたい、というのが最近の目標です。

さいごに

最後にパラレルワークについて、私の考えをお伝えしておきます。

freeeでは、副業を禁止していませんが推奨もされてませんし、テレワークよりも出社してワイワイしたいよね!というタイプです。(たぶん)

私自身も「みんな副業(複業)するといいよ!」と思っているわけではありません。

副業はお金のためではなく、人生や社会をハッピーにする仕事がいいと、個人的には思っています。
私も以前は、Webデザイナーとしてホームページの受託制作を個人で請け負うこともありました。それは、すでに持っているスキルを生かしての副業なので、経験や知識向上につながらず、学習や他の経験のための時間を消費していました。
そこで個人的に請け負っていた受託系の仕事は手放し、新しい分野の知識を得る学習や趣味へのチャレンジに時間を使うようにしました。そこで得た知識や経験、人との出会いによって、自分の可能性もひろがっていきました。
その延長線に、大三島でのfreeeやオオミシマスペースと家族のくらしがあります。

ひとまず来年の目標としては、freeeとオオミシスペースと育児のBig3を、絶妙なバランスをとりつつ、どれも諦めずにがんばります!
ここまで読んでくださったみなさまありがとうございます。
よいお年を。

明日は、ブランドデザイナーのTetsuさんがブランドデザイナーというキャリアについて哀愁感漂わせてくれるそうです。お楽しみに!


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