お遍路12日目

6時に朝食を用意してもらう。

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炊き立てほかほかのごはん、湯気で曇るレンズ。

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自家製切り干し大根の煮物、おいしすぎる〜。エネルギーチャージの朝食。

7:00前に出発、おかみさんがお見送りしてくれて、見えなくなるまでずっと手を振ってくれた。

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土佐、最後の宿毛市に入る。

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山の中を歩いてると、風景が3Dみたいに感じられる。近くの景色は早く、遠くの山々の景色はゆっくり移り変わるところが。

出発して間もないのに、めちゃめちゃトイレに行きたくなって本当にピンチだった。梅の木公園のトイレを借りる。

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道路の雑草をみんなで一斉に刈ってくれていた。

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平田駅を通過し、延光寺へ。

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9:54、39番札所延光寺に到着。

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次の札所まで26km、普通に行っても17:00到着はギリギリと気づく。この先、国道と峠の2ルートあるので、納経所の方に聞く。国道の方が距離は長くて、峠はまあまあきつそうな雰囲気。40番札所までは「早い人なら(17:00まで)行ける人もいますけどねえ」という返答。

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やばい、またこの急がなきゃいけないパターン。というか、今日は間に合うのが不可能な気がする。でも、明日の行程もあるので、間に合わないと結構まずい。

今朝は、「今日はやる気が出ない日だ。」とか思ってたけど、お尻に火がついた。

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竹林を越えて、国道56号線に出る。

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東宿毛駅近くに、こんなおしゃれなカフェが。

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昨日農家民宿森本まるでいただいた、宿毛市の地域クーポン5,000円分が使えるようだ。

雰囲気がとてもよくて、ごはん食べて憩いたい、コーヒー飲みたい!もう予定とかなし崩しにして、このすてきなカフェで過ごしてしまおうか、と葛藤する。いや、だめだ。

幸いにも、物販もめちゃ素敵で、時間がなくて焦ってるなりに吟味して、手拭い、リネンタオル、焼き菓子、羊羹を爆買い。5,000円弱。こんな素敵なところで使えると思ってなかったからハッピー。

と同時に、カフェでゆっくり過ごしたかったな、という残念さもあり。自分のせいだけど、こんな急がなきゃいけないのが恨めしい。いや、私はお遍路中である。カフェ時間なんてものはないのだ。

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商店街におじさんが立っていて、手招きしている。「宿毛市の案内を持って来てあげる。」と家の中に入っていった。内心焦る私。その冊子を使い、宿毛市について説明してくれようとしたので、本当に申し訳ないけど急いでいることを伝える。松尾峠を目指していることを言うと、語調を強めて「あそこは女性一人で行っちゃだめ。危ない。財布取られた人もいる。」と言われた。そうは言いましても。「わかりました!」とお礼を言いつつ、平謝りをしてその場を去る。地域をアピールしたい気持ちで話しかけてくれたのだろうから、申し訳ないと思い、なんだか後ろ髪引かれた。おじさん、その節はごめんなさい。

信号で会ったお遍路さんに、「今日40番に間に合いますかねえ」って聞くと、「いや、絶対無理やろ。急ぎすぎない方がいいよ。」と言われ、軽く絶望。

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松尾峠=危ない、というおじさんの言葉が私の心を不安で曇らせる。プラス、残りの距離÷私の歩く速さがどうしても17:00に間に合わない計算になって、心折れそうになる。行くしかないけど。

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12:13、登坂口。

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なんかもう、山賊がいる山に見えてきちゃうじゃないか。

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一旦、畑の道に出る。

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ちょっと曇っててやだ。

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12:49、松尾峠まで1.7km地点。

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いざ、松尾峠。

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地元の小学生の道標に癒される。

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子供がこれをかけてくれた場所に、山賊なんているはずないと思えて来た。

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結構な山の中。

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延々に続く坂道。

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励まされる。ぐっとくる。

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かなりの傾斜。

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今までで一番きつい坂かもしれない。ここが遍路ころがしじゃないのが不思議。

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これに元気づけられたことを、子供たちに直接会ってお礼が言いたい。

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「もうちょっと登ると」って書いてあったけど、もうちょっとってあとどんくらい?

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明るくなってきた。

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ついに!書いてあった通り、宿毛湾を見下ろすきれいな眺め。

13:24、標高300m、県境の松尾峠。

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ここから愛媛県なのか。

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「修行の地、土佐」にお礼の気持ちを込めて、一礼。

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整備されたフカフカの下り坂だったので、走る。

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トレラン、楽しいし、早い。

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走りやすい。

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最後は階段。

14:17、39番札所から16km地点の松尾大師を通過。あと9km、間に合う気がしてきた!

松尾大師からもルートが分かれていたので、私は56号線を進むことにする。その方が予期せぬことが起こりづらい気がした。

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約5km、国道を歩く。歩道がかなり広く、すごく歩きやすかった。休憩する時間がないので、車がいない隙を見計らって、(小声)歩きながらナッツバーなど食べる。

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こっちにもシールは貼ってあるので、正式な遍路道みたい。

そして16:29、40番札所観自在寺に到着。

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間に合った!「絶対無理やろ」と言ったあのお遍路さんの一言が、私のやる気に火をつけてくれた、感謝。今日は我ながら根性見せたわ。

40番札所は、1番札所から一番遠い位置にあるらしい。

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観自在寺の門前にあるのが、今日の宿泊先、大正元年創業の山代屋旅館。

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今日もがんばった、やりきった!

本日のお宿 素泊まり2,925円(Goto適用後)

歩いた距離 37.7km


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