とこたコト

物書き初心者です。 ショートショートガーデンにも投稿してます。 それより長い物語をこち…

とこたコト

物書き初心者です。 ショートショートガーデンにも投稿してます。 それより長い物語をこちらに投稿していこうと思います。 宜しくお願いします。

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「字書きさんに訊きたい10の質問」に答えてみました

Twitterのタグで見つけました。自己紹介代わりに。 ①字書き歴 創作自体は子どもの頃から好きでした。自分はお絵かきじゃなくて、遊びは物書きだったなあ。 こうやって投稿を始めたのはつい最近です。 ②初めて書いた作品について 子どもの頃のお遊びはおいといて。 田丸先生の『ショートショートガーデン』の存在を知りましたので、そこに初めて投稿したのが『美女の失くしモノ』という作品です。 400字以内の超ショートショートですが、誰かに褒めてもらえたのは初めてだったので、嬉しかった

    • 毎年の風景?

      ここは、万年雪に包まれた不思議な土地。 ぽつんと建つ一軒のコテージには、いつも暖炉に暖かい火が灯っています。 その暖炉の前で、おじいさんがソファーに腰掛けて、なにやら手紙を読んでいますよ。 「ふむふむ。みんな良い子にしていたんじゃなぁ」 「あなた」 おや、向こうの扉から、おばあさんが出てきました。 「何をやってるんです?」 「何って、そろそろプレゼントの準備をせなならんじゃろ。それで…」 「世界中の子どもたちから届いた手紙でしたら、わたしが全部確認して欲しいもの別、住所別

      • 見つけてほしかった

        この市営プールでは、1時間に1回、5分の休憩を入れる。 一度プールから全員を上がらせて、子どもたちの体調の管理と、プールの安全を確認するためだ。 休憩中に見回っていたアルバイト管理員の青年は、まだプールに残っている人影を見つけた。どうやら小さな女の子のようだ。 「こら、キミ。休憩中だよ。プールから上がって」 女の子は顔を青年に向けた。そのままじっと見つめている。 (こんな小さい子をたった一人にして。親はどこに居るんだ) 内心舌打ちしながら近づいたが、女の子は上がろうとしない

        • 馬と鹿はどちら?

          また『キングダム』読んでるの? こないだも後輩に「何度も同じの読んで面白いっすか?」ってツッコまれてたじゃん。 え?してないしてない、馬鹿になんて。私だって気に入った本は何度も読み返してるもん。 本当に気に入った本って、結末知ってても楽しいもんね。もう、文章まで覚えちゃうくらい読んでるものあるし。 そういや、馬鹿で思い出したけど、この言葉もキングダムー始皇帝が関わっているって話、知ってる?まあ、俗説らしいけれど。そんな説が出てくるぐらい、始皇帝って色んなものの起源になってる

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        「字書きさんに訊きたい10の質問」に答えてみました

          捨てられない

          「お。そのサングラス、イイじゃん。よく似合ってるよ。どこで買ったの?」 買ったばかりのサングラスを掛け、一人夕日を眺めていると、後ろから1番仲良くしている同僚から声を掛けられた。 「褒めてくれてサンキュ」 褒め言葉に素直に礼を言って、サングラスを外す。彼の手に渡しながら、質問に答える。 「これ、新しく出来た眼鏡屋で買ったんだよ。ほら移転してた。」 「ああ、向こうでも人気だったもんな。そうか、いよいよこっちに来たんだ。」 掛けてみていい?と聞いてきたので、どうぞと意味で右手を差

          捨てられない

          挨拶と先生

          「先生、こんにちは」 10時の休み時間。廊下で友達と話していると、相田先生が来られたので挨拶をした。 すると、 「まだ午前中なのだから、おはようございますでしょう」 と叱られてしまった。 「すみません。おはようございます」 「おはよう」 言い直すと、先生は『よろしい』と言うように大きく頷いて、また歩き出された。 午前中の挨拶は『おはようございます』なんだ。 覚えておこう。 その後3時間目が終わり、11時の休み時間になった。 3時間目の図工の時間に使った絵の具で汚れた手を洗

          心躍る○○

          「密室殺人!」 ここは、某探偵事務所。 事務所自体はなかなかに繁盛している。 探偵たるもの、ミステリ小説のように殺人事件を鮮やかに解決!…な〜んてするわけはなく、専ら人探しだったり、素行調査だったり。 ま、現実なんてそんなものだ。 ただ、私が助手として付いている探偵だけは、ちょっと、いやかなり変わり者だ。 今日も今日とて、「A市で殺人 密室か?」の不確かな一報だけで警察署へ飛んで行った。 密室殺人なんて、現実にあるわけがない。あるとすれば、合鍵を持っているような、ごく身近な人

          心躍る○○

          鏡を見るのは昔から好きだった。 と言っても、見るのは自分の顔ではない。 自分の目では見ることの出来ない自分の顔ではなく、 自分の目で見えるものを、鏡に映して見ることが好きだったのだ。 何故なら、どんなものでも、鏡の中では綺麗に見える。 鉛色の曇り空は、鏡に映した途端に綺麗に輝く銀色になる。 現実には目を背けたくなるような生ゴミでさえも、鏡に映せば静物画のアートのような気がする。 つまり、鏡に映した途端、全てのものは美しくなる。 美しくない世界に生きる中で、鏡の中の美しい世界を

          ドキドキする理由

          「最近、急に胸がドキドキするんです。なんだか息もしづらくて…」 私はS女子校に通う17才だ。今は保健室で白衣の女保健師と向き合っている。 打ち明けたとおり、最近突然動悸が早くなる。ドキドキが止まらない。 突然やってくるので困る。顔もぽうっと熱くなって、熱かと思って計っても平熱。 ここ数日ほど、そんな日々が続いていた。 「突然とはいいますが、じっくり考えてみましょう。どんなときに多いですか?」 言われて、どんなときになっているか、落ち着いて考えてみると思い当たることがあった。

          ドキドキする理由

          河原での再会

          弟が来たから迎えに来い、という連絡を受けた。 迎えに行くような年齢じゃないでしょうが、と内心舌打ちしながら河原へ向かう。 あの河原へ行くのは自分がここに来た時以来だ。随分懐かしい気もするが、つい昨日のことのようにも思える。 そういえば自分が辿り着いた時は、先に来ていた母親が来てくれたっけ。 相変わらず、流れが早いのか遅いのか、そして長いのか短いのか分からない川が見えてきた。辿り着いた河原には、久しぶりに合う弟が居た。 「姉ちゃん…」 絞り出すような声だ。顔は歪んでいる。明ら

          河原での再会

          イメージをぶっ壊せ

          「こんな格好したいなあ…」 ファッション雑誌を眺めながら、もう何度溜め息を吐いたことだろう。 ページの中の女の子は、ショートパンツにニーハイソックの姿で元気に微笑んでいる。 私は脚が太い。これが長年のコンプレックスだ。こんな格好、したくても人からどう思われるか、笑われるのではと思うと、怖くて恥ずかしくてできやしない。 「本当、羨ましいわね。」 ふと気が付くと彼女が来ていた。彼女は気まぐれに現れる、私の友達だ。 私の右隣から、同じくファッション雑誌を眺めている。その顔がいつも

          イメージをぶっ壊せ

          TIME AND POWER

          「あー!またやっちゃったぁ…」 どうしてこう、ゲームしていると時間が経つのが早いんだろう。 今日もまた、気が付くとあっという間に短針が2回りしている。 まだ洗い物もしていないし、お風呂も入ってない。また今夜も寝るのが遅くなるなあ。 こうやって後悔するくらいならゲームになんか手を出さなきゃ良いのに。 でも、意志の弱い私は、いつだってこうなって、繰り返しばかりなんだ。 「時間を巻き戻す、そんなことが出来たらなあ」 たしかドラえもんの道具にそんなものがあったぞ。この2時間を無かっ

          ハルとハル

          私は死んだ。 23才で、交通事故にてあっさりと生涯を終えてしまった。 まあ、死んでしまったものは仕方がない。 そんな私の手を引いているのが霊界案内人だという、白い着物を着た女の子(?)だ。ちなみに名前はハルと言うらしい。 「私もミハルっていうんだけどね。」 「知ってる。だからアタシが来たの。」 名前が似てるから、かな? 「でもさ、死人って、獄卒が迎えに来るんじゃないの?」 自分が知っている『死んだ時の手順』知識から引き出して聞いてみると、 「前はそうだったんだけれどさぁ。ゴッ

          ハルとハル