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言霊の原理の手引書 古事記と言霊 16

古事記の神代の巻が、言霊の原理の手引書である。
古事記をただ漫然と歴史書として読む人にとってはそのように思うことも無理からぬこと。
古事記と日本書紀の神代の巻は、言霊原理の隠没した時代の末に、再び日本人が潜在意識のそこからその原理を甦らすために用意された神話の形をとった言霊の教科書
古事記神代の巻きの最初に登場する神名天の御中主神より建速須佐之男の命までちょうど百個の神名が挙げられている。
古事記は神話の形をとって書かれた人間精神の根本構造を明示し呪示した言霊原理の指導書。
百神のうち前半の五十神は五十音言霊をそれぞれ示し、後半の五十神はその五十音言霊をどのように操作したら人間行動の理想の規範ができるかを説いている。
奈良時代にはまだ社会的に完全に埋もれてはいなかった言霊五十音の意義を後世に残そうとして制定された書が古事記。言霊の一つ一つの生命全体に占める位置・意味・機能等々を、後世、それを指月の指として自己の内面をみる顧思するならば、明らかに言霊五十音に到達できるように、その時代、人口に膾炙されていた神名、人名を抜き出して神話の形で構成して書き残したのが古事記の神代の巻。
言霊の原理の存在に気付いた日本人は、平安時代以降では菅原道実・最澄・空海・日蓮。
言霊研究の先鞭をつけられたのは明治天皇。天皇に一条家より輿入れされた皇后のお道具の中に、三十一文字の敷島の道・言の葉の誠の道である和歌の道の奥義書として言霊の手引書があった。





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