それでは今日も幸田露伴の『風流佛』を読んでいきたいと思います。
京都に室香[ムロカ]という芸子がいました。梅岡なにがしという中国地方の浪人の男らしさに契りを込め、世を忍ぶ男をかくまって半年あまり、室香は子を宿しますが、ここで鳥羽伏見の戦争が起こります。
吾妻里とは関東一帯の国々のことです。男山八幡とは、石清水八幡宮のことです。
男松は黒松の異名、姫蔦はヒメイタビというつる植物の別称、「男松を離れし姫蔦」とは、夫と生別または死別してひとり取り残された女のあわれな様子を指します。
京都から東に向かうには東海道、東海道といえば東海道五十三次の広重、ということでしょうか……。
ということで、この続きは……
また明日、近代でお会いしましょう!