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子供との関係が悪いかも!? 今すぐできること

このnoteや連載中の漫画(「子供を殺してください」という親たち)宛てに、「いつも参考にしてます」「楽しみに読んでいます」とメッセージをいただくことがあります。

そのメッセージに、ついでのように「最近、子供とのコミュニケーションがうまくとれなくて……」という言葉が添えられていることがあります。とはいえ質問や相談ではなく、「気をつけます」と結ばれています。

おそらく、まだ専門家に相談するほどでもないけれども、子育てにおいて少々、不安なことがあり「このままいくとあぶないかも……」という懸念を親御さんが感じておられるのだと思います。

業務を通じて、弊社が大切にしていることは「初動」です。「子供の異変に気づいていたのに、何も対応をとらなかった」「相談には出向いたが、本人が何も話さないので、そのまま放置してしまった」など、問題を長引かせることは、すなわち問題の肥大化につながります。

どの段階で本格的に解決に動くか、それは、起きている問題の質や、家庭環境にもよりますが、「初動」が大切であることに変わりありません。

では、先にも述べたように、「ちょっと不安」に思うことがあったとき、まずできる行動はなんでしょうか。

子供の立場から、つまり親との関係に悩み、生きづらさを抱えてきた若い方たちが言うのは、「いつも親の機嫌が悪く、顔色を伺いながら生活していた」「ささいなことでキレられた」「家の雰囲気が悪く、殺伐としていた」「両親が不仲で、その不満ばかり聞かされた」ということです。

これは、“今日からでも”改善できることではないでしょうか。

多くの場合、親自身もまた、仕事上の悩みや不満、経済的な不安、夫婦の不仲などがあり、人生につまずいています。家でも疲れていたり気分が優れなかったりすることもあるでしょう。しかしその不機嫌をオブラートにさえ包まず放出していたら、家庭は、家族(子供や配偶者)にとって安心できない場所になってしまいます。

最近は、相談を受けて解決策などアドバイスを提示すると、「自分にはできない」「時間がない」と即座に否定し、「他人に相談したり頼んだりしたくても、お金がない(だからしょうがない)」と嘆く方が少なくありません。

しかし今は、日本だけでなく世界中の経済が不安定です。コロナ禍もあり、これからは「経済観念」も大きく変わっていく、変わっていかざるを得ないと言われています。私たちは価値観の転換を迫られており、それは「精神的な豊かさ」をどう保つかに、目を向けることでもあると思います。

家を安心できる場所に変えることは、その一つでしょう。とくにコロナ禍により家にいる時間が増え、いろいろと見直す課題もでてきました。

部屋を片付け、花や絵を飾ってみる。外食の機会が減った分、ひと手間かけて自炊をする。そして会話はなくてもいいから、子供と一緒に食卓を囲む。その程度のチャレンジなら、今日からでもできるはずです。

生活様式の変化とともに、人間関係の見直しも迫られています。ステイホームを強いられ、人とのふれ合いがいかに重要であるかに気づいた反面、孤独への耐性も求められることがわかりました。子供や配偶者との関係も同じで、自分たちにとって、ほどよい距離感や風通しのよいコミュニケーションとはどのようなものか、いま一度、見直してみてもよいでしょう。

些細なことのように思えますが、実はとても大切なことだと思います。

★ノンフィクション漫画『「子供を殺してください」という親たち』には、子育てのさまざまなケースが登場します。ぜひお読みください。

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