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お金があれば幸せ、なければ不幸せ!?もはやそんな単純な時代じゃない。著名人からお金の価値観を学べる一冊。『マネ凸 お金を増やす最強の思考法 - 渡辺将基』【書評】

渡辺 将基 著『マネ凸 お金を増やす最強の思考法』

本著をひとコトで表現するならば、「ビジネスシーンで活躍する著名人たち、それぞれが持つお金の価値観を学べる」一冊。成功を手にした著名人たちは、お金についてどのように考えているのか?

「お金があれば幸せ、なければ不幸せ」と、ついつい短絡的に考えてしまいがち。しかし、そんな単純な捉え方をしていると、この先どうやら危なそうだ……。今を生きるために、知っておきたいお金のこと。マネーの金言に触れられる一冊です。

SNSで話題の記事を連発、ビジネスパーソンの仕事や人生のバイブル「新R25」の人気連載シリーズ「マネ凸」が待望の書籍化! 現在の資産・年収は? お金の使い方は? 稼げる人の条件は? etc…

堀江貴文氏、藤田晋氏、ひろゆき氏、与沢翼氏、高須克弥氏など、計10人のマネー賢者のお金事情や価値観に渡辺編集長が切り込みます。

書籍化にあたって、ベストセラー連発の人気編集者・箕輪厚介氏への特別インタビューも収録。表面的なテクニックではない“稼げる人になるための思考法"は、全ビジネスパーソン必見です!

藤田 晋、堀江貴文、ひろゆき、亀山敬司、高須克弥、上念 司、田端信太郎、与沢 翼、家入一真、経沢香保子、箕輪厚介。

豪華著名人たちが、お金についての価値観を語るインタビュー形式の本著。成功者だからこそ語れる、マネーの金言が多数収められている。

例えば、ホリエモンは「金がなくたって、好きなことはできる」と語り、ひろゆきは「“自分はなにが楽しいのか"を突き詰めて考えるべき」と語る。
上念司は「負債を買うな。資産を買え」と語り、家入一真は「得たければ、与えることからはじめよう」と語る。

本著の優れている点は、著名人それぞれに同じトンマナを要求したり、同じゴールに帰結するような聞き出し方をしていないところ。常に著名人たち主導のインタビューになっているからこそ、それぞれの良さが引き出され、各人らしい答えに触れることができる。新R25編集長であり著者の渡辺将基さんと著名人たちとのコミュニケーションの温度がそうさせているのだろうと思う。

お金というものは、「あれば幸せ、なければ不幸せ」と短絡的に考えてしまいがちだが、本著を読んでいるとそんな風に捉えるべきではないと危機感が募る。著名人11人には11通りのお金の価値観があって、それに比べると、読者側のお金の価値観は、いかに既成概念で凝り固まっているかと、身につまされる思いだ。

お金を増やすためには、お金が増える生き方をしないとダメだという考え方。たくさんのお金がなくても幸せを感じられる心を手に入れるほうが、遥かにコスパが高いという考え方。そもそも好きなことだけやって生きて行けばいいという考え方。
投資でお金を増やすなら、どんな考えを持つべきか。どんな方法で投資すべきか。マインドから方法論まで、本著には実に多様な回答が用意されている。

2025年には「団塊の世代」と呼ばれる世代が75歳以上の後期高齢者になり、3人に1人が65歳以上の高齢者という社会が到来する。商店街からは若者が姿を消し、コンビニエンスストアやファストフード店では、日本の若者よりも外国人スタッフの姿が目立つようになった。

活力と元気を失ってしまう日本は、今後、どうなってしまうのだろうか。これまでのように「お金があれば幸せ、なければ不幸せ」なんて単純に考えていていいものだろうか。いや、いいわけがない。待っていれば年功序列にお金が増えていく時代は、とっくの昔に終わってしまっているのだ。もはやその列に並んだところで、なんの旨味もない。

成功者の真似をしたからといって、同じように成功できるわけじゃない。運やら縁やら才能やらがつきまとう世の中だ。そんなに甘くはない。けれど、賢者から学べることは多い。無知が原因で自分の人生、後悔してしまわないよう、本著からひとつでも多くのマネーの金言を得たいものだ。お金の価値観を見つめ直すきっかけに最適な本著をぜひ。


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