ゆっくり減薬 勉強会 第3回 向精神薬を調べてみよう
勉強会第3回目はみなさんと一緒に薬について調べてみるワークショップを行いました。参加者は16人。
まず今日は多剤処方からの減薬を目指しているNさんの2013年当時の最もたくさんの薬を服薬していたお薬手帳を見ることから始めました。
お薬手帳には12種類の薬の名前と処方量が書かれていて、それぞれの効能みたいなものが簡単に書かれています。当時のNさんは不眠を理由に精神科を訪れ、初日で処方された睡眠薬がよく効いたことから、精神薬に依存するようになり、次第に薬が増えていったそうです。当時のNさん自身はどんな薬を服薬していたのかは全然分からず、また薬が増えるほどに考えたり判断したりする力が失われていったと話します。
お薬手帳にかいてある薬の分類をもう少しくっきりと理解するためにまず、精神科で処方される薬、8種類の特徴をざっくりですが書き出してみて、ノリさんに読んでもらいました。
ではこの8種類はどんな特徴を持ちそんな症状に使われるのでしょうか?
ブレイクアウトルームを6つ作って、1グループ2つの薬について調べてもらうことにしました。調べる項目は次の5つに絞りました。
調べる時のコツとしては、薬品名だけを入れると製薬会社の宣伝的な情報に誘導されやすい。薬の後に副作用とか減薬とか離脱症状などリスク関連の言葉も入れてみること。添付文章をみてもいいし、精神科の薬の解説書なども有効。大切なのは項目を意識して整理してみることですと伝えました。
20分後ブレイクアウトルームを終了しみなさんがメインルームに帰還!
様々な情報が集まってきました。当日各薬について整理したのはこの表です。
こんな感じでみなさんに必要な調査項目を発表してもらいました。各薬の情報が集まったところで、今度はそれを一覧に整理したいと思います。
一覧表はこちらです。
参加者のみなさんで整理したのもとに、MSCでこれを一覧にまとめてみました。第5回ではこの一覧表を基に、さらに、換算方法を学び、みなさんでより深く考えていきたいと思います。
ワークショップの感想
・これだけたくさんの薬を服薬してきたNさんが今元気でここにいることが嬉しい!
・トラゾドンを調べてみたら他の製薬会社から別の商品名で販売されている。
・20年前と比較して抗うつ剤の種類が増えているし、医師も処方するのに苦労するのではないか?患者さんにあう薬を探すために患者さんが実験台にされてしまうのではないか?
薬の調べ方のコツで、ただ調べるだけでなく、調べ方のバリエーションが広がった。
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