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【ビジネス書を読む時間がない若手金融会社員・就活生向け!】財務分析(3/6)(純資産の部)

前回は、負債の部における財務分析について記載しました
本日は、純資産の部における分析方法について、整理したいと思います

  1. 自己資本の水準検証(自己資本比率)

1. 自己資本の水準検証

  • 自己資本比率

  • 自己資本(純資産)比率は、「純資産/総資本×100(%)」で表されます

  • 純資産に対する自己資本(返済不要の資金)の割合を示す指標であり、大きければ大きいほど返事対応力があり、財務状態としては安定していると理解できます

  • 他人資本(負債等)は、業績に関わらず契約に則った支払や返済が必要ですが、自己資本は会社の資金であるため、返済する必要はありません(配当については株主総会等を経て決定)

  • そういった意味で、貸借対照表を検証する際にも一番に確認していた指標であり、一般的には20%以上で安定していると言えるでしょう(もちろん、業界により適正水準は異なります)

【参考】資産効率を検証する指標

  • 総資本回転率

  • 総資本回転率は、「売上高/総資本×100(%)」で表されます

  • 会社の資本(投下資本)に対する売上高の割合を示す指標であり、高ければ高いほど効率的に売上を上げていると捉えることができます

  • 低い場合は、投下資本に対して売上が立っていない(営業力不足)点や、不良在庫・遊休資産の実態について確認することが大切です

  • 本指標も業界によって差が出るため、業界平均又は目標としている法人との比較が有効です

  • 有形固定資産回転率

  • 有形固定資産回転率は、「売上高/有形固定資産×100(%)」で表されます

  • 有形固定資産に対する売上高の割合を示しており、設備投資に対する効率性を計る指標です

  • 高ければ高いほど効率が良いと言えますが、業界ごとに適正水準は異なります

  • 本指標が低い場合は、設備の稼働率低下や遊休化を確認することが重要です

本日まで、資産の部、負債の部、純資産の部の基本的な財務分析について記載してきました
次回以降は、さらに詳細の財務分析を記載したいと思います。お楽しみに!

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